アルスラーン戦記
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アトロパテネに落ちのびたルシタニア軍10万は、アルスラーンの軍2万5千の巧みな用兵と策略により壊滅し、ギスカールはマルヤムに逃れる(第二次アトロパテネ会戦)。ヒルメスが秘密の地下水道に部下を潜行させて門を開けさせエクバターナに入城すると、市民が蜂起し城内のルシタニア兵や、それに協力したパルス人を次々と襲撃する。ヒルメスは、正統な国王だと民衆に宣言して全ての門を固く閉ざす。アンドラゴラスが話し合いに現れ、ヒルメスは弟で、父ゴダルゼス二世と兄妻の子であること。ゴダルゼスはオスロエスとアンドラゴラスの兄弟が殺したこと。兄オスロエスは病死であること。ヒルメスを殺すようオスロエスに頼まれたことを次々とヒルメスに明かす。アルスラーンは何者なのかアンドラゴラスに問いかけるも欲が深いと斬撃で返されるが、唐突に何もない空間から尊師が現れアルスラーンは名もない中流の騎士の子と打ち明ける。自分の出自を聞くためアンドラゴラスの陣内を訪れたアルスラーンの前にタハミーネが現れ、アルスラーンは名もない中流の騎士の子であり、アンドラゴラスとタハミーネの子ではないと教えられる。タハミーネは出産後、二度と出産できなくなり、その子が女児であったためパルスの掟で王位を継げないからであった。アルスラーンは、真実を知ってなお、自分を信じて死んでいった兵士や、信じる仲間たちのため国王になることを決意する。アルスラーンがデマヴァント山に赴いて宝剣ルクナバードに宿る英雄王カイ・ホスローの霊に助力を呼びかけると、アルスラーンの手にルクナバードが収まる。ヒルメスはアンドラゴラスから聞いた出生の秘密を隠し、オスロエスの子として戴冠式を挙げる中、地下水道から侵入したアルスラーンが乱入しヒルメスと対峙、わずか二、三合でヒルメスの剣をルクナバードで叩き落す。同じころ、一向に食料や水の不足が解決されない状況に嫌気がさしたエクバターナの市民が門を開放し、アルスラーンの軍や、アンドラゴラスの軍が突入しだす。人血で汚れた鎧を纏ったアンドラゴラスが現れ、ルクナバードに負けたのだと戦慄くヒルメスを見苦しいと嘲笑する。アンドラゴラスがルクナバードを要求し、アルスラーンに拒否されて激高する。誰からも忘れ去られたイノケンティスがアンドラゴラスの背後に回って押さえつけるとアンドラゴラスの肘打ちで鼻骨や前歯が折れるのも構わず共に塔の窓から飛び落ち相死ぬ。ヒルメスは放心し、ヒルメスに従う万騎長サームは武器の放棄を兵士に命じてパルス人同士の流血が回避される。パルス全軍がアルスラーンの下に集結する中、ルクナバードを狙う暗灰色の蛇に生命力を吸い取られたサームは、良い国王になることをアルスラーンに願って息を引き取る。暗灰色の蛇に化けた尊師もルクナバードを手にしたアルスラーンによって滅ぼされる。王位に未練がありながら休息を欲したヒルメスは、付き従おうとするカーラーンの遺児ザンデを止めて、共に愛し合うマルヤムのイリーナ王女と共にエグバターナからひっそりと立ち去る。
第二部.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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仮面兵団(8巻)

旌旗流転(9巻)

妖雲群行(10巻)

魔軍襲来(11巻)

暗黒神殿(12巻)

蛇王再臨(13巻)

天鳴地動(14巻)

戦旗不倒(15巻)

天涯無限(16巻)

登場人物詳細は「アルスラーン戦記の登場人物」を参照声優表記は「カセットブック版 / 劇場アニメ・OVA版 / テレビアニメ版」。
アルスラーン
声 - 関俊彦 / 山口勝平 / 小林裕介[4]本作の主人公[5]。作品開始時点で14歳、第2部開始時点で18歳となっている。パルスの国王(シャーオ)アンドラゴラス三世の子で、パルス国の若き王太子、後に第19代国王となる。
ダリューン
声 - 鈴置洋孝(1-5) → 田中秀幸(6-7) / 井上和彦 / 細谷佳正[4]パルス国の武将で万騎長(マルズバーン・1万の騎兵を指揮する将)の1人。初登場時27歳。大将軍(エーラーン)ヴァフリーズの甥で、12人の万騎長の中では最も若年。
ナルサス
声 - 大塚芳忠 / 塩沢兼人 / 浪川大輔[4]パルス国のダルバンド内海沿岸に広がるダイラム地方の旧領主。初登場時26歳。アルスラーン軍の軍師にしてアルスラーンの政治・軍事の師匠。
エラム
声 - 佐々木望 / 同左 / 花江夏樹[4]ナルサスの侍童(レータク)。初登場時13歳。アルスラーンより1歳下で十六翼将中最年少。
ギーヴ
声 - 矢尾一樹 / 同左 / KENN[4]流浪の楽士を自称する美青年。頭髪は赤紫色。アルスラーンの異称である「解放王」の名を最初に称したのは、ギーヴだとされている。
ファランギース
声 - 勝生真沙子 / 同左 / 坂本真綾[4]ミスラ神を信仰する女神官(カーヒーナ)。22歳。文武両道に優れる才女の上、黒絹の髪・緑玉の瞳・白珠の肌・糸杉の身体を持ち、「銀色の月のような」と称される、「自他共に認める」絶世の美女。
主な国家
パルス
物語の主な舞台である王国。人口は約二千万人。大陸公路(現実世界の
シルクロードにあたる)の中心に位置する国家。王都エクバターナは陸上交通の要衝で、その首都人口は公称100万という。東西を結ぶ大陸公路や南方の港町ギランに代表される港湾都市からの物資が集まり繁栄を謳歌している。現在の王朝は英雄王カイ・ホスロー以来300年余の歴史を誇り、第1部開始時点で第18代国王アンドラゴラス三世の統治下にある。大陸公路の要衝かつ豊かな国であることから諸外国より侵略を受けることが多いが、それを跳ね除けてきた強兵の国でもある。物語開始前にアンドラゴラス三世によって隣接するバダフシャーン公国を併合しさらに強国となっている。多神教が広く信仰されている。パルス語は大陸公路での公用語としての役割も果たしており、他国の人間ともこれを用いることで、ほとんどの場合、意思の疎通は可能である。そのため、パルス人は外国語を覚えようとしないという弊害もある。パルスのモデルは中世ペルシア[6]
ルシタニア
パルスの北西に位置する王国。貧しい国で、一神教イアルダボート教を国教とし信仰に篤いが、強硬派の西方教会が主流であり、イアルダボート教以外の宗教を一切認めようとしない。豊かな土地を求めて遠征を行った。物語開始前に同じイアルダボート教を信じる国ながら教義の異なるマルヤム(穏健な東方教会派)を攻め落としており、その後パルスに侵攻したことで物語が始まる。パルス遠征は十字軍がモチーフとなっている。第2部では、遠征の失敗によって主だった指導者を失い荒廃し無政府状態になっている。ルシタニアの侵略は十字軍のイメージ[6]
シンドゥラ
パルスの南東に位置する王国で、カーヴェリー河がパルスとの国境となっている。北方でチュルク、東方ではモン族やシャン族と対峙している。王都はウライユール。夏の暑熱は厳しいが冬は過ごしやすい。が生息し、戦象部隊は周辺諸国からも脅威とされている。建国王はクロートゥンガ。歴史的に隣国パルスとは仲が悪く、建国後250年ほどしか経過していないにも関わらずパルスの暦年より1年多く暦を数えているほどである(第1部開始時点でパルス暦320年、シンドゥラ暦321年)。ターバンを着用する者が多く見られる。
マルヤム
パルスの北西に位置する王国。古い伝統を持つ国であり、ルシタニアと同じイアルダボート教だが、穏健派の東方教会派が多数派を占める。王都はイラクリオン。穏健な政治でパルスとも交易しており、同じイアルダボード教の国であるが、強硬派の西方教会に属するルシタニアによって滅ぼされる。その後パルスを追われた大司教ボダンが一旦は政権を握るが、同じくパルスを追われたギスカールと覇権をめぐって争う。ギスカールが勝利し新王朝であるケファルニス朝をひらく。ルシタニアよりはマシであるらしいが、大して豊かな国ではない。モデルは東ローマ帝国
ミスル
パルスの西方に位置する王国。王都はアクミーム。国土の大半が砂漠で夏は猛暑となる。ディジレ河の沿岸は肥沃な穀倉地帯であり、灌漑のための水車が並ぶ。砂漠での戦いで勇名を馳せる駱駝部隊と戦車隊を持つ。南で国境を接するナバタイとの交易もおこなわれている。先年パルスに大軍をもって侵攻したが、エクバターナの城壁に拠って撃退されたらしい(ヴァフリーズの言より)。
チュルク(Turk)
パルスの東方に位置する王国。人口八百万 - 一千万人。北にトゥラーン、南にシンドゥラと国境を接する内陸の山岳国家だが土地の肥えた河谷や盆地があり岩塩や砂金が採れる。元々チュルク人はトゥラーン人と同じ民族であったと言われている。王都ヘラートは難攻不落の城塞都市として知られる。鳥葬の風習がある。モデルは中央アジア山岳地帯の諸国家[7]
トゥラーン(Turan)
パルスの北東に位置する遊牧騎馬民族の王国。西にパルス、南にチュルクと国境を接する。王都はサマンガーン。ただし固定した建造物はなく、王宮は巨大な天幕である。パルスを上回る騎馬民族の国で、会議すらも馬上で行う。他国からは「草原の覇者」とも言われ、野戦ではパルス軍に匹敵するが、その分攻城戦は不得手。トゥラーン人は遊牧民のため、定住はせず天幕をもって草原を移動する。主要産業は他国からの略奪であり、自ら通貨を発行することはなく、他国の貨幣をそのまま使用する。太陽神(ダヤン)を信仰している。モデルはモンゴル民族。国名はトランスオクシアナの古称「トゥーラーン」より[要出典]。


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