2013年1月16日、イリジ県イナメナスにある天然ガス関連施設でアルジェリア人質事件が起こった。
2019年、5回目の再選を目指すブーテフリカ大統領に対する大規模抗議運動(en:2019 Algerian protests)が起き、ブーテフリカは続投を断念することとなった。その結果、同年の大統領選に立候補していた元首相のアブデルマジド・テブンが当選を果たした。
2021年8月24日、カビリー地方の独立運動やアルジェリア国内の山火事にモロッコが関与しているとして、アルジェリアはモロッコとの国交断絶を宣言した[4]。断交の背景には、西サハラの領有権を主張するモロッコと、サハラ・アラブ民主共和国としての独立を主張するポリサリオ戦線を支援しているアルジェリアの対立がある[5]。
政治詳細は「アルジェリアの政治(英語版)」を参照元大統領アブデルアジズ・ブーテフリカ(1999年4月?2019年4月) 現大統領アブデルマジド・テブン(2019年12月19日?)
元首「アルジェリアの大統領」も参照
大統領を国家元首とする共和制を敷いており、現行憲法は1976年憲法である。大統領は民選で、任期は2期5年とされていたが、2008年に当選回数制限は解除され、2014年の大統領選挙でブーテフリカが4度目の当選を決めた。2019年4月18日に予定されていた大統領選挙(英語版)に出馬し5選を目指す意向を示していたが、国内で反対デモが相次いだため3月11日に出馬断念を表明。同時に大統領選挙の延期を発表したほか、ヌレディン・ベドゥイ(英語版)内務大臣を新首相に任命した[6]。同年4月1日、4月28日の任期満了までに大統領を退くことを発表[7]。翌2日、正式に辞任した[8]。その後、2019年大統領選挙により、アブデルマジド・テブンが当選し、2019年12月19日に大統領に就任する[9]。
行政「アルジェリアの首相」も参照
行政府の長は首相で、大統領が任命する。首相は各大臣を任命する権限がある。1995年以降は複数候補による大統領選挙が行われている。
立法詳細は「アルジェリアの政党(英語版)」および「アルジェリア議会」を参照
立法権は議会に属す。1996年まで一院制をとってきたが、憲法改正により両院制(二院制)へ移行した。下院は407議席、上院は174議席からなる。
主要政党に民族解放戦線(FLN)、民主国民連合がある。その他、平和のための社会運動(MSP)、アルジェリア希望の集まり(TAJ)、穏健改革イスラム党連合(MFB)、社会主義勢力戦線(FFN)、アルジェリア人民運動(MPA)などの諸政党がある。 司法権は最高裁判所に属している。
司法
国際関係詳細は「アルジェリアの国際関係(英語版
基本政策は非同盟中立、アラブ連帯であり、1960年代から1970年代まではキューバや北ベトナムと共に第三世界諸国の中心的存在だったが、1979年のシャドリ政権以降は現実主義・全方位外交を基調としている。近年はG8諸国を中心に先進国との外交活動を積極的に推進している。これはここ数年のアルジェリアはテロのイメージが強く、それを払拭するためである。この努力の結果、アルジェリアへのイメージも改善されてきている。
アフリカ諸国、アラブ諸国の中心的存在にある国の一つであり、アフリカ連合(AU)、アラブ・マグレブ連合、アラブ連盟に加盟している。2005年にはアラブ連盟の議長国を務め、国連の非常任理事国にも度々選出されている。
モロッコとの関係詳細は「アルジェリアとモロッコの関係(英語版)」を参照
マグリブ諸国との関係においては、独立以来国家体制の相違や、領土問題、パレスチナ問題への取り組み、アルジェリアによる西サハラ独立運動の支援など様々な要因により、アルジェリアはモロッコとの対立を繰り広げてきた。1994年以来、モロッコとの国境は封鎖されている。
モロッコが大部分を実効支配する西サハラの独立を訴えるサハラ・アラブ民主共和国とポリサリオ戦線を一貫して支持しており、アルジェリア領内には西サハラ難民の難民キャンプが存在する。日本で2019年に開催された第7回アフリカ開発会議でサハラ・アラブ民主共和国代表団はアルジェリアが発給した旅券で日本に入国し、日本政府が黙認する形で参加が実現した[10]。
2021年8月、アルジェリア政府は国内で発生した山火事にモロッコが関与していると発表[4]。
2021年8月24日、アルジェリアはモロッコとの国交断絶を宣言した[4]。アルジェリアは同年9月にはモロッコの航空機に対して領空通過を禁止し、10月にはモロッコを通る天然ガスパイプラインを閉鎖するなど措置をエスカレートし、両国間の軍備競争も進んでいる[5]。
日本との関係詳細は「日本とアルジェリアの関係」を参照
在留日本人数 - 51名(2023年3月)[11]
在日アルジェリア人数 - 379人(2021 年5月)[11]
日本との関係においては、独立戦争を全学連[12] や宇都宮徳馬、北村徳太郎らが支援したことをきっかけに、独立後も友好的な関係が築かれた。アルジェリアは日本企業に多くの開発事業を発注し、1978年には日本人在留者(在アルジェリア日本人)が3,234人に達するなど[13]、日本にとって最も関わりの深いアラブの国となったが、1990年代の内戦勃発以後日本人在留者の数は急速に減少した。
2011年東日本大震災において8億3510万円(世界6位)の義援金を日本に贈る。
国家安全保障詳細は「アルジェリア人民国軍(英語版)」を参照
アルジェリアの軍隊はアルジェリア人民国軍(ANP)と称される。軍は陸軍、海軍、空軍の3軍と防空軍、ジャンダルメ(国家憲兵)によって構成される。
軍の前身は国民解放戦線の軍事部門だった国民解放軍(ALN)であり、独立後に現在[いつ?]の形に再編された。
兵器体系はソ連に準じていたが、ソ連崩壊後は中華人民共和国や欧米からも導入して装備を多様化させている[14]。
地理詳細は「アルジェリアの地理(英語版)」を参照アルジェリアの地図ホガール山地人工衛星から見たアルジェリア
国土の大部分をサハラ砂漠が占め、乾燥した平原地帯となっている。しかし、北部には2000m級のアトラス山脈が走り、地中海沿岸は雨量も多く、草原なども広がり、国民の約95%がこの地域に居住している。地中海の対岸にはスペイン、フランスが存在する。一見して日本より相当南の緯度にあると思われがちだが、首都のアルジェは新潟県南部や石川県中部、長野県北部や富山県北部や栃木県北部や群馬県北部や茨城県北部とほぼ同じ緯度である。