アリータ:_バトル・エンジェル
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ライトストーム・エンターテインメントが『アバター』(2009年)以来、初めて製作した作品であり、ディズニーによる21世紀フォックス買収前に20世紀フォックスが公開した最後の作品でもある。全世界で4億400万ドル以上の興行収入を記録し、ロドリゲス監督作品の中で最高の興行収入を記録したが、損益分岐点が3億5000万ドルから5億ドルと言われており、採算が取れたかどうかについては議論がある。批評家からの評価はおおむね賛否両論で、サラザールの演技やアクションシーン、視覚効果については評価されたものの、脚本については批判された。
ストーリー

地球と火星連邦共和国 (URM) の間で繰り広げられた没落戦争(ザ・フォール)から300年。地球最後の空中都市"ザレム"と、ザレムから排出された廃棄物が積み上がる地上のクズ鉄町"アイアンシティ"に世界は分断されていた。クズ鉄町に暮らすサイバネ医師のイド(クリストフ・ヴァルツ)は、ある日クズ鉄の山から300年前の少女サイボーグの頭部を発見する。修復された彼女は過去の記憶を失っており、イドによってアリータ(ローサ・サラザール)と名付けられ、イドのもとで暮らすようになる。イドの手伝いをする少年ヒューゴ(キーアン・ジョンソン)に連れられて町を見て回り、チョコレートやモーターボールに興味を持つアリータだが、毎晩密かに出かけるイドが隠し事をしているのが気にかかって尾行したことで、イドが犯罪者を殺して治安を守る賞金稼ぎ"ハンター・ウォリアー"であることを知る。そしてイドを襲った賞金首グリュシカ(ジャッキー・アール・ヘイリー)に立ち向かったその時、アリータは自分の中に恐るべき格闘術"パンツァークンスト"と、かつて月面で戦った兵士としての記憶があることに気づく。

クズ鉄町で流行するスポーツ"モーターボール"のオーナーであるベクター(マハーシャラ・アリ)は、レースのオッズを操作するため最強のモーターボーラーを製造しようと目論んでいた。ベクターの計画から逸脱したモーターボーラーを密かに排除し、また天空都市ザレムの求める人体サンプルを供給するため、連続殺人を行う手駒となっていたのがグリュシカだった。グリュシカの報告によってアリータが未知の技術で作られたサイボーグだと知ったベクターは、アリータのボディを手に入れようと暗躍を始める。イドの妻チレン(ジェニファー・コネリー)も、故郷ザレムに帰るためにベクターと手を結ぶ。そしてザレムに行く金を貯めるため、ヒューゴもまたベクターの下でパーツ強盗を繰り返していた。

ヒューゴに導かれてURMの墜落した宇宙戦闘艇を調べたアリータは、格納されていたサイボーグボディ"バーサーカー"を発見したことで自分がかつて戦士だったという確信を深める。しかしアリータを、モーターボーラーによって殺された実の娘と重ねて見ていたイドは、アリータが戦うことを決して許さない。イドに反発したアリータは、こっそりとハンター・ウォリアーの登録を済ませ、ヒューゴと共にBARカンザスを訪れる。そこはハンター・ウォリアーの溜まり場で、共にグリュシカと戦ってくれる仲間を求めたのだ。しかし、ダマスカスブレード使いのザパン(エド・スクライン)や白熱掌のマスター・クライヴ・リー(リック・ユーン)、犬使いマクティーグ(ジェフ・フェイヒー)といった歴戦のハンターたちは取り合わず、ザパンの挑発にアリータが乗ったことをきっかけに大乱闘が始まってしまう。そして慌てて駆けつけたイドの眼の前で、乱入してきたグリュシカを追ってアリータはクズ鉄町の地下へと飛び込んでしまう。他の選手から強奪したグラインドカッターで武装したグリュシカを前に、アリータは手も足も出ず切り刻まれ、イド、ヒューゴ、そしてマクティーグの援護によって辛うじて一命を取り留める。そしてアリータの無残な姿を目の当たりにしたイドは、彼女に新たなボディとしてバーサーカーを与えることを決意する。

バーサーカーボディを手に入れたアリータは、グリュシカへの再戦に備える一方、ヒューゴとの交流を重ねてどんどん彼に心惹かれていく自分に気づく。やがてヒューゴがザレムに行くため、がむしゃらに貯金をしていると知ったアリータは、彼と共にザレムに行く資金を手に入れようと、モーターボールのトライアルテストに挑むことを決意する。しかしそれは、アリータのボディを狙うベクターの仕掛けた罠だった。そして一方では、アリータを逆恨みするザパンの魔の手が、ヒューゴへと伸びつつあった。窮地に陥ったアリータは、ヒューゴを救うために走り出す。
キャスト
アリータ
演 -
ローサ・サラザール[5][6]、日本語吹替 - 上白石萌音[7][8]クズ鉄の山で拾われたサイボーグの少女。自分の名前を含めた全ての記憶を失っているが、その奥底にはサイボーグ用格闘術「パンツァークンスト」と、URMの兵士だった過去が眠っている。戦うことで自分を取り戻せるのではないかとハンターウォリアー、モーターボールへと身を投じる一方、自分に親身になってくれるヒューゴへ心惹かれていく。無邪気で好奇心旺盛な十代の少女だが、強大な戦闘能力の持ち主であり、挑発されれば必ず応じるなど好戦的な一面も秘めている。当初はイドから与えられた、エングレービングの施された白いボディを装備していたが、ヒューゴに案内されたURMの墜落宇宙艇からバーサーカーボディを回収、グリュシカにボディを破壊されて以後はバーサーカーボディに換装する。アリータがURM兵士として装着していたのもバーサーカーボディであった為、潜在意識に残った記憶からプラズマジェットやナノマシンによる自己再生などを完璧に使いこなせる。一方、そのボディを動かす心臓は桁違いの出力を持ったロストテクノロジーであり、それ故にベクターらに狙われる事になってしまう。原作漫画での名前は「ガリィ」だが、男性的過ぎるという理由で映画版では「アリータ(アリタ)」に変更されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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