アリストパネス
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プラトンの『饗宴』において、宴[注釈 1]に集う人々の中の一人として登場している。この中でアリストパネスが戯画化されたと思しき下りがあり、それはプラトンが師であるソクラテスを揶揄われた事に対する仇討ちとしてアリストパネスを揶揄ったとも取れるが、プラトン自身はアリストパネスを評価しており、これは話の流れを考えての事と解されている[2]。また、愛の神エロースを讚美する即席演説において、男女両性者(アンドロギュノス)について言及している。これは異性愛同性愛、そして同性少年愛が何故人々の中に存しているかに関して、その由来となる譚を語る中で触れているものである[3]。更にはアリストデーモスの言によればとして、アリストパネスとアガトーンがソクラテスと大杯を回し飲みしつつ語り合っている時に[注釈 2]、ソクラテスが「同一人が、喜劇悲劇二つの創作技術を修得しうること。および、しかるべき技術によって悲劇作者は喜劇作者でもありうること[5]」を、二人に同意させようとして、二人が答えに窮して寝たふりをしてやり過ごそうとして両人共に本当に寝入ってしまったとしている[6]

オクシリンコス・パピルスの断片に「賽は投げられた」との台詞があった[注釈 3]
現存する作品

アカルナイの人々紀元前425年

騎士[注釈 4]紀元前424年[注釈 7]

紀元前423年[注釈 8]

紀元前422年

平和 (第1稿[注釈 9]紀元前421年

紀元前414年[注釈 10]

女の平和紀元前411年

女だけの祭紀元前410年[注釈 11]

紀元前405年[注釈 12]

女の議会紀元前392年

福の神紀元前388年[注釈 13]

日本語訳

『ギリシア喜劇全集』全4巻
岩波書店 2008年-2009年

『ギリシア喜劇』高津春繁訳、全2巻 ちくま文庫 1986年

元版『世界古典文学全集12 アリストパネス』筑摩書房 1964年


『ギリシア喜劇全集』全2巻 人文書院 1961年

注釈^ アガトーンの初優勝を祝う為に本人の邸宅にて催された宴という設定である。時に紀元前416年[1]
^ この時点で夜が明けて翌朝になっていて、アリストデーモス自身は寝起きな上に、まだうとうとしていた事と、話の最初から立ち会っていなかった事から、話の大部分を憶えておらず、要点だけを掻い摘んで伝えたとしている[4]
^ 「サイコロが投げ上げられている。危険を冒す行動に出てしまったということ。」[7]のことか。但し、これは存疑のあるフラグメントであるので、必ずしもアリストパネスの詩曲の一部だとは言い切れない。
^ アリストパネスと同時期に活躍した喜劇詩人エウポリスはその著『バプタイ』の中において、『騎士』はアリストパネスと自分との共作だと陳べている。それに対しアリストパネスは『雲』の中でエウポリスを剽窃者として嘲っている[8]
^ 原典において役名は、デモステネスやニキアス同様、単に“下男”であり、区別をつけるためにそれぞれ甲・乙・丙と割り振られているだけであるが、便宜上解りやすくする為に下男・甲をデモステネス、下男・乙をニキアス、下男・丙をパプラゴニア人と表記したとしている[10][11]、またギリシア語で「パプラゴニア人」とは馬鹿で頓馬な人間の代名詞である[12]
^ ロジャーズの英語訳に則して“パプラゴーン(PAPHLAGON)”とここでは表した[9]


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