アラスカ
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このことで個人に対する税負担は合衆国の州の中でも最低レベルになっており[39]消費税も個人の収入に対する所得税も無い。なお、アメリカで消費税が無いのは5州、所得税が無いのは7州、どちらも無いのは2州となっている。アラスカ州税収省[40]は定期的に州の税収減を報告している。また税収に直接影響する新州法を含めその運営に関する年間報告書も発行している。

州レベルでは消費税が無いが、89の自治体は1ないし7.5%、普通は3ないし5%の消費税を徴収している。その他の課税対象としては、鮮魚税、ホテルやモーテルのベッド税(ベッドと朝食に課される)、枯渇性資源税、酒類とタバコ税、賭博税、タイヤ税および燃料輸送税がある。特定の収税と免許料(石油、航空燃料、電話事業)から集められる歳入の一部は州内の自治体に交付される。

フェアバンクス市は州内でも最も資産税が高い部類にあるが、フェアバンクスノーススター郡では消費税も所得税も課されない。この郡では消費税導入案が何度も住民投票に掛けられたが、これまで承認されたことが無く、立法者達は酒類とタバコなど他の商品への税率を著しく高めてきた。

2008年、シンクタンクの「タックス・ファンデーション」はアラスカ州を「事業に優しい」税政策の州第4位にランク付けした。その上位にはワイオミング州ネバダ州およびサウスダコタ州が来ている[41]
国政

大統領選挙の結果年共和党民主党
2012年54.80% 164,67640.81% 122,640
2008年59.49% 192,63137.83% 122,485
2004年61.07% 190,88935.52% 111,025
2000年58.62% 167,39827.67% 79,004
1996年50.80% 122,74633.27% 80,380
1992年39.46% 102,00030.29% 78,294
1988年59.59% 119,25136.27% 72,584
1984年66.65% 138,37729.87% 62,007
1980年54.35% 86,11226.41% 41,842
1976年57.90% 71,55535.65% 44,058
1972年58.13% 55,34934.62% 32,967
1968年45.28% 37,60042.65% 35,411
1964年34.09% 22,93065.91% 44,329
1960年50.94% 30,95349.06% 29,809

アラスカ州が1959年に州に昇格して以降、1964年を除いて全てのアメリカ合衆国大統領選挙では共和党候補を選んできた。民主党候補を選んだ回数がこれより少ない州は無い。1964年に民主党候補リンドン・B・ジョンソンが地滑り的勝利を得た時にはアラスカ州もジョンソンを支持した。1960年と1968年の選挙は接戦だった。しかし、1972年以降は共和党候補が大差で州を制してきた。2008年の選挙でも共和党のジョン・マケインバラク・オバマを得票率59.49%対37.83%という大差で制した。マケインの副大統領候補者サラ・ペイリンはアラスカ州知事であり、主要政党の候補者になったことでは初のアラスカ出身者だった。ペイリンは2009年7月に知事を辞職したが、全国的に注目を集め続けている。

アラスカブッシュ、ジュノー市の中心部、アンカレッジ市の中部と中心街およびアラスカ大学フェアバンクス校のキャンパス周辺は民主党の強い地盤である。マタヌスカ・スシトナ郡とサウスアンカレッジは共和党の強い地盤である。2004年、予備選挙を止める動きがあるにも拘わらず、登録有権者の過半数が「支持政党無し」あるいは「不表明」を選んだ。

アラスカ州はその人口に比例してアメリカ合衆国下院に1人の代表しか送っていない。その議席は共和党のドン・ヤングが19期連続して占めている。全州が1つの選挙区になっており、その広さはカナダのヌナブト準州に次いで世界第2位である。

アラスカ州選出のアメリカ合衆国上院議員2人はクラス2と3に属している。2008年、アンカレッジ市長の民主党員マーク・ベギッチが長年上院議員を務めた共和党のテッド・スティーヴンスを破った。スティーヴンスは選挙の1週間前に、上院議員財政公開票に贈与を報告していなかったという7つの重罪で告発されていた。検察の職権乱用の証拠が出された後の2009年4月にこの告発は取り消された。

共和党のフランク・マーカウスキーがもう一つの上院議員職を務めていた。マーカウスキーは2002年に知事に選出された後に上院議員を辞任して下院議員で娘のリーサ・マーカウスキーを後継者に指名した。リーサは2004年から2010年の6年間全期を務めた。2010年の再選を求めた選挙では共和党の指名候補から外れて、投票用紙に名前が事前に記されていない記入候補(ライトイン)として出馬したが、当選し現職を務めている。
治安と健康

アラスカ州トルーパーズは州全体の警察組織である。長く様々な歴史を持っているが、公式の組織になったのは1941年になってからだった。公式の組織になる以前は様々な連邦機関が法の執行を行っていた。大きな町は通常独自の警察を持っており、村によっては警察訓練を受けているが武器を持たない「公衆安全オフィサー」に依存する所もあった。現在の州の大半ではトルーパーズが唯一の警察として機能している。交通ルールや刑法を執行することに加え、ワイルドライフ・トルーパーズは猟や釣りの規制も監督している。様々な地形があり、トルーパーズの任務が幅広いために、車両・航空機・船舶を利用している。

過疎地域では警察官の不足が常態化し、訓練が不十分な者や前科がある者が担当しているなど危機的な状況で、性犯罪などは野放しとなっている[42]

強制性交は警察が認知しただけでも、2019年で人口10万人当たり148.7件あり、全米平均42.6件の約3.5倍であった。更に、州別ではワースト1である[43]


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