アメリカ合衆国軍(アメリカがっしゅうこくぐん、英語: United States Armed Forces[8]、別名:合衆国軍、米軍、アメリカ軍)は、アメリカ合衆国が保有する軍隊。陸軍・海軍・空軍・海兵隊・宇宙軍の5軍種からなる常備軍と[9]、平時は海上警備を主とした法執行機関としての役割もある沿岸警備隊を含めた6つの軍種からなっており、これらはいずれも8つの武官組織に含まれる[注釈 2][10][11][12]。陸軍・空軍については普段からアメリカ合衆国連邦政府の指揮下にある連邦軍と、州知事の指揮下にあり必要に応じて連邦軍に編入される州兵がある。なお各州政府の州防衛軍は連邦政府の指揮下に入らない為、通常アメリカ軍に含まない。軍の最高司令官はアメリカ合衆国大統領であり、合衆国連邦行政部のうちの国防総省と国土安全保障省と共に軍事政策を決定する。 アメリカ軍はその発足以来同国の歴史において決定的な役割を果たしてきた。第一次バーバリ戦争と第二次バーバリ戦争での勝利の結果として、国民の統一とアイデンティティの感覚が生成された。それはアメリカ南北戦争において重要な役割を果たし、アメリカの軍隊としての役割を果たし続けたが、その多くの将校が南軍
概要
アメリカ軍は人員の面で最大の軍隊の一つである。有給の志願兵の大規模な人員から兵士を構成している。徴兵制度は1861年から実施されていたが1973年のベトナム戦争終結で停止となった。現在はセレクティブ・サービス・システム(選抜徴兵登録制度)が設けられており、18歳から25歳までのアメリカ国籍を持つ男性はセレクティブサービスに登録し、訓練を受ける義務がある[13]。
アメリカ軍は世界で最も強力な軍隊と見なされている[14]。同国の軍事予算(2022年度)は8,769億米ドルであり、世界の軍事費シェアの39.1%を占め世界最大である[15]。アメリカ軍は予算が巨額な為、防衛と戦力投射の両方に重要な能力を備えており、国外の約800の軍事基地を含む世界中に軍を広範囲に配備できる高度で強力な技術力を創出している[16]。アメリカ空軍は世界最大の空軍であり、アメリカ海軍はトン数で世界最大の海軍であり、アメリカ海軍とアメリカ海兵隊を合わせると世界で2番目に大きい航空戦力である。規模の面ではアメリカ沿岸警備隊は世界で12番目に大きい海上戦力である[17][18]。