国防長官府が監督する内部部局は、以下の通りである。
軍隊放射線生物研究局
国防総省の組織の一部は、アメリカ情報コミュニティ
(IC)のメンバーとなっている。通常は国防総省の管轄下で活動する連邦レベルの諜報機関であるが、同時に国家情報長官の権限に服している。これらの機関は、国家の政策立案者や戦争に関する権限を有する者が、その職務を遂行するために、戦闘支援機関として機能する。また中央情報局 (CIA)や連邦捜査局 (FBI)などの国防総省以外の諜報機関や法執行機関の支援も実施する。上記以外にも、各軍種には独自の諜報機関が置かれている。国防総省の管轄下にある国家情報機関とは別組織であるが、調整の対象とはなっている。国防総省は、シギント、地理空間情報、マジントの各分野で国家情報機関の間の調整を担当している。また、これらの分野の資産を管理するとともに、情報衛星の打ち上げ、運用、情報網の構築を行っている。また国防総省は、CIAが実施するヒューミントに協力すると同時に、軍事面での優先的なヒューミントを実施するために独自の機関 (国防情報局内の国防秘密局)を保有している。国防総省の国家情報機関は、国防次官 (諜報・安全保障担当)によって監督されている。
国防総省傘下の国家情報機関
国防情報局
国家安全保障局
国家地理空間情報局
国家偵察局
統合参謀本部統合参謀本部の組織図 (2018年3月)
統合参謀本部(JCS)は、国防長官、国土安全保障理事会、国家安全保障会議、大統領に対して軍事問題について助言する国防総省の制服組最高位による組織である。統合参謀本部の組織は、法令で規定されており、そのメンバーである統合参謀本部議長 (CJCS)、統合参謀本部副議長 (VCJCS)、統合参謀本部最先任下士官 (SEAC)、陸軍参謀総長、海兵隊総司令官、海軍作戦部長、空軍参謀総長、宇宙軍作戦部長、州兵総局長は、全て上院の承認を得て大統領が任命する[5]。また、それぞれの軍種のトップは、統合参謀本部を離れて陸軍長官、海軍長官、空軍長官の直接の指揮下で職務に従事することもある。
1986年のゴールドウォーター=ニコルズ法によって、指揮系統が大統領→国防長官→各統合軍司令官となったため、現在の統合参謀本部は作戦指揮権を有していない。また、この法律によって副議長職が新設され、議長は、国防長官、国土安全保障理事会、国家安全保障会議、大統領の首席軍事顧問の位置づけとなった。
統合参謀本部事務局 (JS)は、議長と副議長の職務遂行を支援するために沿岸警備隊も含めた全ての軍種の軍人で構成されている。トップの統合参謀本部事務局長は、中将の階級にある軍人をもって充てられている[6]。 国防総省内には、次の3つの省が置かれている。 各省は、それぞれ上院の助言と承認を得て、大統領が任命する独自の長官 (陸軍長官、海軍長官、空軍長官) の監督下にある。
各省と軍種
陸軍省 (陸軍を所管)
海軍省 (海軍と海兵隊を所管)
空軍省 (空軍と宇宙軍を所管)