NSAについての主な公文書の流れは以下の通り[注 9][9]。
1947年12月12日:国家安全保障会議情報活動指示6号(NSCID 6,"Foreign Wireless and Radio Monitoring,"December 12, 1947.)
1950年3月13日:公法513(暗号の秘密を漏らしたものに、罰金または10年以下の懲役)が成立(Public Law 513,USC Title 18,Section 798)[注 10]。
1950年3月19日:国家安全保障会議情報活動指示9号(NSCID 9, "Communications Intelligence," March 10, 1950.)
1952年10月24日:ハリー・S・トルーマン大統領の覚書:公式に設立を指示(Memorandum from President Harry S. Truman to the Secretary of State, the Secretary of Defense, Subject: Communications Intelligence Activities, October 24, 1952.)
1952年10月29日:国家安全保障会議情報活動指示9号(全面改訂)(National Security Council Intelligence Directive No. 9, Communications Intelligence, December 29, 1952.)
1959年3月19日:国防省指示S-5100.20(Department of Defense Directive S-5100.20, "The National Security Agency," March 19, 1959)
1971年2月17日:国防省指示S-5100.20(改訂)(Department of Defense Directive S-5100.20, "The National Security Agency and the Central Security Service," December 23, 1971.)
1972年2月17日:国家安全保障会議情報活動指示6号(改訂)(NSCID 6, "Signals Intelligence," February 17, 1972)
1993年7月27日:合衆国信号情報指示18(United States Signals Intelligence Directive [USSID] 18, "Legal Compliance and Minimization Procedures," July 27, 1993.)
世界がNSAの存在について1999年まで知らなかったわけではない(以下は公刊情報)。
1954年10月、ジョセフ・ピーターソンはNSAの秘密書類を盗んで友人に提供した[注 11]ため逮捕され、記事が出ている。
1957年、アメリカ政府の公式政府組織案内書[10]に創設が明らかにされた[注 12]。
1960年9月に、NSA正規分析官バーノン・ミッチェルとウィリアム・マーティンがソ連に亡命し、記者会見でNSAの活動の詳細[注 13]を公表した。これについて上院の調査が入り、人事保全担当の高官が学歴詐称していることが明らかになった。
1963年、NSA下級職員(アラブ系)ビクター・ハミルトンがソ連に亡命し、NSAが国連や諸国の通信を傍受・解読を行っていることを記者会見で述べた。
1967年、デビッド・カーンは著書[11]でNSAの全体像を明らかにした[注 14]。
1968年1月、「プエブロ号事件」が起こり、NSAの存在が公表され、多くの資料が共産圏に渡った。
1969年「超スパイ機関[12]」。人員1万6千人、2000傍受基地[注 15]、3つの最高機密暗号解読通信の内容などを詳細に記述している。
1972年、トルコ中北部のカラムセル(シノップの近く)にあるNSA大規模傍受基地の監督官が、NSA勤務時代の回想録を発表する[13]。
1976年「陣容は16276人と発表された」と朝日新聞が記載[14]。
1986年「パズル・パレス―超スパイ機関NSAの全貌[15]1986年9月早川書房。内部情報が詰まっている。
1993年12月:NSA本部の隣に国立暗号博物館[16]が開設され、一般公開された。
しかし、冷戦終結で機密指定の解除が進んだ事と、NSAが米国政府による暗号化ソフトウェアの輸出規制などの問題に関わっている事から、一般の注目を集める機会が多くなって来ている。アメリカ同時多発テロ事件で拡大した。 暗号やセキュリティ技術に関して、NSAは世界最高の水準にあるが、その研究内容は秘密にされることが多い。しかし、NSAの技術のいくつかは広く一般に使われている。NSAが関わったクローズドソースつまりブラックボックスの一般向け暗号・セキュリティ技術については、バックドアの存在が疑われている。 NSAは暗号方式DESの策定に大きく関わっている。アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) の前身、アメリカ国立標準局(NBS)が公募した標準暗号アルゴリズムに対し、IBMがLuciferという暗号方式を提出するが、ここでNSAは、鍵の長さを128ビットから56ビットに短縮し、S-BOXの内容を変更し、DESとして公式暗号となった。
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