アメリカ国家安全保障局
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ウェブページにNSA職員募集告知があり[7]、条件は合衆国市民で高レベルのセキュリティークリアランスを取得できる者。
施設等NSA本部インテリジェンス・コミュニティー包括的国家サイバーセキュリティ・イニシアティブのユタ・データセンター(ユタ州キャンプ・ウィリアムズ内 北緯40度25分53秒 西経111度55分59秒 / 北緯40.43139度 西経111.93306度 / 40.43139; -111.93306)

本部 - メリーランド州フォート・ジョージ・G・ミード陸軍基地内(AFNを管理する「国防メディア拠点」もここにある)

職員数 - 約30,000人(はっきりした数字は定まらない。)

任務

NSAの極めて重大な任務として、「核戦争に備えること」がある。具体的には、大統領などの指示が核戦争中でも確実に伝わるように通信系統を維持する。例えば「核のフットボール」という大統領に常に同行する士官が持ち歩く「核戦争開始用暗号、通信機器」を作成・維持する。潜在的敵国の動向を監視し、臨戦態勢、ミサイル発射などの重要事項を直ちに報告する。非常用通信回線「ホットライン」を維持し、偶発的な戦争拡大を防止する。

その他、以下の任務がある。

通信情報(音声会話、コンピュータデータ、無線

受信・収集・監視(地上アンテナ、情報収集艦電子戦機人工衛星インターネットJADC2その他)

分類・集積・配信(巨大データベース:エシュロン

エシュロンの開発、運用、管理


通信情報収集の資産の維持管理等(アンテナ、情報ネットワークの保守運用)

ファイブアイズに加盟する同盟諸国との秘密情報共有(英国政府通信本部など)


外国暗号

解読・解析(通信量を計測する”トラフィック解析”、符号化と復号、特殊文字)


暗号技術

開発

規制と管理

RSA暗号や楕円曲線暗号,離散対数問題,素数など数学の研究


盗聴、データ通信監視

政治家や企業幹部、経営者の通信内容傍受と分析

電話やインターネット、軍事無線の監視

ファイル共有ソフトP2P通信の監視


米国政府の秘密通信業務

暗号化機器とシステムの開発と維持

暗号認証提供

基準作成

国防情報局国防情報システム局が所有するJWICS、C4Iシステムの構築と保守


その他

外国のレーダーサイト配置図などの作成

データ分析技術(構文解析や回帰分析、ナレッジグラフ、検索エンジン、画像処理、AI等)

国際銀行間通信(SWIFT)やネット決済履歴の監視


サイバーセキュリティ

インターネットにおける海底ケーブルの通信信号傍受

インターネットにおけるサイバー攻撃、防御技術の開発(サイバー軍の支援)

SNSを活用した情報工作の検知


科学技術、資源の監視

学術論文データベース、特許情報、公文書データにアクセスし、敵対勢力や同盟国の技術動向を収集

エネルギー供給パイプライン、電力網、原子力施設の監視

米国家暗号博物館に展示されている STU-III 暗号化電話
歴史

NSAの歴史は1917年にハーバート・オズボーン・ヤードリーの設立した暗号解読組織「ブラック・チェンバー」(MI-8)にさかのぼる。この組織は1929年ヘンリー・スティムソン国務長官[注 7]に「紳士の仕事ではない」との理由で廃止された。

その後ウィリアム・F・フリードマンが、1930年、陸軍に信号情報部(Signal Intelligence Service, SIS)[8]を設立し、ローレンス・サフォードが海軍にOP-20Gを設立した。この二つの組織が、太平洋戦争開戦時に大日本帝国の外交秘密「パープル暗号」を解読し、山本五十六搭乗機撃墜やミッドウェー海戦の勝利などに貢献する。「ベノナ」も参照

1949年5月20日に、統合参謀本部指揮下のアメリカ国防総省の部局として、軍保安局(AFSA、the Armed Forces Security Agency)が設立された[8]。AFSAは三軍の通信電子情報部隊つまり陸軍保安局(ASA、改称されてSAA)・海軍保安群(NSG)・空軍保安部(AFSS)の通信諜報および電子諜報活動を指揮監督することになっていた。しかし、AFSAは能力不足であり、調整機能が不足していた[注 8]。そこで1951年12月より国家安全保障会議の指示により検討が行われ、1952年6月(?)の国家安全保障会議情報活動指示によって、同年11月4日に設立された後、1999年までその存在は秘密にされていた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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