アメリカン・フットボール
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ポイント・アフター・タッチダウン[注 33]、トライ・フォー・ポイントまたはエクストラ・ポイントとも呼ばれることもある。ポイント・アフター・タッチダウンを略して、PAT と表記されることも多い。(ルール上の用語は トライ)

フィールドゴールおよびセイフティは1点、タッチダウン(ツーポイント・コンバージョン)なら2点が与えられる。

一般に、ツーポイント・コンバージョンに比べ、キックの方が成功の確率が高いため、通常はキックによる1点を狙うことが多い。得点差、残り時間、トライ中のペナルティ、ヘッドコーチの方針など、様々な条件下では2点が狙われる。

なお、トライ中のターンオーバーにより、守備側がリターンして攻撃側のエンドゾーンに到達すると、守備側に2点が与えられる。

UFLでは、キックに代えてタッチダウンを狙う3つの選択枝が与えられる。守備側がターンオーバーして攻撃側のエンドゾーンに到達した場合は攻撃側の選択肢と同じ得点が与えられる。

2ヤードからの攻撃が成功すれば1点

5ヤードからは2点

10ヤードからは3点

フィールドゴールフィールドゴールで、ホルダーがボールを地面に置いている様子。

得点は3点。スナップされたボールを地面、あるいは、キッキングティーに置いてキック(プレースキック)し、敵陣のゴールポストの間、かつクロスバーの上方に通す。また、滅多に行われないが、スナップされたボールを地面に弾ませた後に蹴ってポストを通す(ドロップゴール)ことでも得点が認められる(地面に接触させずに蹴るのはパントであり、これによってポストを通しても得点は無効)。

フィールドゴールを狙うプレーにおいては、スクリメージライン上にロングスナッパーと呼ばれる選手、後方約7ヤードにホルダーと呼ばれる選手、さらに後方にキッカーと呼ばれる選手がセットする。その他の攻撃選手は、ロングスナッパーを挟んでスクリメージライン上に一列にセットする。

ロングスナッパーがホルダーに対しボールをスナップすることによりプレーが開始される。ホルダーは受け取ったボールを素早く、蹴りやすいように地面に立てる。スナップと同時に助走を始めたキッカーがタイミングよくこのボールを蹴る。残りの選手はスクリメージライン付近でブロックを行い、ホルダーやキッカーを保護するとともに、キックまでの時間稼ぎを行う。相手チームの選手はキッカーに対しプレッシャーをかけると同時に、蹴られたボールに直接触れることでフィールドゴールを失敗させること(フィールドゴール・ブロック)を狙う。

フィールドゴールに失敗し、そのままボールがデッドになったときは、ゴールラインから20ヤード以上の地点からスナップした(NFLでは蹴った)場合はその地点から、20ヤード未満の場合は20ヤードラインから相手側の攻撃となる。エンドライン手前で捕球できればリターンすることも可能である。

フィールドゴールのNFL最長距離記録は、2021年9月26日にボルチモア・レイブンズジャスティン・タッカーが記録した66ヤードである[30]

NCAAでは、ラッセル・アークスレーベン(テキサス大学、1977年10月1日)、スティーブ・リトル(アーカンソー大学、1977年10月15日)、ジョー・ウィリアムス(ウィチタ州立大学、1978年10月21日) が 67 ヤード[31]を、マーティン・グラマティカ(カンザス州立大学、1998年9月12日) がキッキングティーを使わずに 65 ヤード[32]を成功させている。

なお、記録上のフィールドゴールの距離は、蹴った地点からゴールポストまでの距離で表される。すなわち、ゴールラインからスクリメージラインまでの距離に、スクリメージラインからキック地点までの7ヤードおよびゴールラインからゴールポストまでの10ヤード、合計17ヤードを加算したものとなる。

トリックプレーの一つとして、フィールドゴールを蹴ると見せかけてランやパスプレーに転換する戦術もある(フェイク・フィールドゴール)。この場合、ロングスナッパーからのボールを受け取ったホルダーが、キッカーや別の選手にボールを渡して攻撃権の更新やタッチダウンを狙うことになる[33]
セイフティ

2点が与えられる。守備側に得点が入る特殊な得点。またセイフティ後は、得点を与えた側による自陣20ヤードからのフリーキックで試合再開となる。つまり攻撃側は、相手に得点を与えてしまう上に攻撃権を失う。

セイフティとなる要件は以下の通りである。
ボールが攻撃側の自陣ゴールラインの後方でデッドとなり

攻撃側がボールを保持しているか、ルースボールの状態であり、

ボールがゴールライン後方に移動した原動力が攻撃側にある。

上記の1から3の要件について具体的な事例は、以下の場合である。

ボール・キャリアが自ら下がって、エンドゾーンの側方、後方へアウト・オブ・バウンズに出る。

スナップしたボールが、キャッチされず、ゴールライン後方からアウト・オブ・バウンズに出る。

ファンブルしたボールが、誰に押さえられることもなく、ゴールライン後方からアウト・オブ・バウンズに出る。

「原動力」は分かりづらいが、以下の場合、自チーム(攻撃側)の原動力となってゴールライン後方に移動したと判断される。

ボールを持った選手(ボール・キャリア)が自らの意志でエンドゾーンに入った場合

スナップやバックワードパスを受けた選手がゴールラインを超える(インフィールドに入る)ことなくボールデッドになった場合。

自チーム(攻撃側)の選手がファンブルして、誰にも確保されないまま、エンドゾーンに入った場合。

パントやフィールドゴールをブロックされて、跳ね返った勢いでエンドゾーンに入った場合。

以下の場合、「原動力」は相手チームと見なされ、プレー結果は異なる判断がされる。

インバウンズにいるボール・キャリアが相手選手に押し返されて、エンドゾーンに入ってデッド
→もっとも前進した位置でデッド。

守備側がインターセプトを狙って、または相手がファンブルしたボールを追いかけて自陣ゴールライン方向へ走り、ゴールライン前方で守備側がボールを確保したが、その後走ってきた勢いやボールに飛びついた勢いで自陣エンドゾーン内に飛び込んでしまいそのままデッド
→確保した位置でデッド。

守備側が相手のパスを自陣のエンドゾーンでインターセプトして、膝をついた。
→タッチバック。

相手がファンブルしたボールが誰にも確保されないまま、自チームのエンドゾーンまで転がり、自チームの選手がエンドゾーンで押さえた。
→タッチバック。

キッキングチームのキックオフやパントをリターンチームの選手がタッチしたが、取り損なって(確保していないのでファンブルではない)そこからさらにリターンチームのエンドゾーンまで転がり、

キックしたチームが確保して、デッド。
→タッチダウン。リターンチームの選手が触れた時点でフリーボールとなるため。

誰も確保できないままエンドゾーンの外へ出るか、リターンチームが確保して、デッド。
→タッチバック。選手が触れているが、エンドゾーンに入った原動力はキックである。

また、攻撃側の反則によるセイフティの具体例は次の場合がある。

攻撃側が、エンドゾーン内で、ホールディングなど「反則地点が施行起点になる」反則を犯す。

パッサーがエンドゾーンにいて、インテンショナル・グラウンディングの反則を犯す。

これだけをみるとセイフティは、発生したくないところだが、故意に行う「インテンショナル・セイフティ」という戦術もある。2点を相手チームに献上するが、以下のメリットもあり、天秤にはかって問題なければ「インテンショナル・セイフティ」を選択する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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