アメフト
[Wikipedia|▼Menu]
基本的にすべてのプレーがセットプレーであり、両チームが向かい合った静止状態からひとつのプレーが始まり、タックルなどによりボールの前進が止まったときにプレーが終了する。1プレイはだいたい10秒以内で終了し、また仕切り直して次のプレーを開始する。このような短いプレーの積み重ねによりゲームが進行する。

試合全体で時間が決まっており(正規で60分)、ルールで細かく決められた時間を流す・止めるルールでカウントダウンする計時方式を採用している。そのため、公式のタイムがゼロになったら試合終了である。時計と勝負するスポーツとも言われる。試合終盤に勝ち越しているチームが攻撃権を得た時には、あえてプレーせずに時間を進めることを選択する場合もあり、勝ち越しているチーム(を応援する観客)がカウントダウン・コールをする場面がある。同じフットボールであるサッカーやラグビーでは時計は止めずに審判の裁量でロスタイムが積算され、試合時間が増える。そのため、サッカーやラグビーでは試合終盤に負けているチームが得点を取れそうになった場合は試合が続行される。

激しいコンタクトが多い。当初はラグビーと同様にジャージでプレーしていたが安全に配慮してヘルメットやプロテクターなどの防具を装備することが義務づけられている。それでも脳震盪[4]CTE慢性外傷性脳症)を発症する選手が続出していることから、危険性の認識、また適切な処置を求め、NFLと元選手約4000人が係争中[5]である。

ビデオ判定が導入されており、NFLなどでは判定に不服がある場合、コーチ(監督)が審判団にビデオ判定を求めることができるチャレンジや一部の選手との無線通信が許可されているなど、技術革新に対して柔軟である。ただし、日本ではチャレンジシステムは社会人リーグにおいて採用されているが、無線は採用されていない。

人気
アメリカ合衆国

アメリカの世論調査
順位最も好きなスポーツ
1アメリカンフットボール41%
2
野球10%
3バスケットボール9%
4サッカー5%
5アイスホッケー4%
出典:ギャラップ[6]

アメリカでは非常に人気の高いスポーツである。歴史的に人気が高かった野球に取って代わり、アメリカの“国技”、“国民的娯楽”であるという意見が主流を占めるまでに至った[7][8]

アメリカの大手世論調査会社ギャラップが2023年12月に調査した結果によると、「最も観戦するのが好きなスポーツ」では1位はアメリカンフットボール(41%)である[6]。2位に野球(10%)、3位にバスケットボール(9%)、4位にサッカー(5%)が続いた[6]。また、アメリカのワシントン・ポストが2017年に発表した人気スポーツの世論調査によると[9]、 「最も観戦するのが好きなスポーツ」では1位はアメリカンフットボール(37%)である。2位にバスケットボール(11%)、3位に野球(10%)、4位にサッカー(8%)が続いた。アメリカ大手世論調査会社ハリス・インタラクティブの2015年12月時点での調査[10]によると、最も好きなスポーツのトップはプロアメリカンフットボール(33%)であり、2位に野球(15%)、3位に大学アメリカンフットボール(10%)が続いた。プロと大学を合計した場合、アメリカンフットボールは43%であり、15%の野球に対して圧倒的な差をつける結果となった。この調査は1985年から開始されており、1985年時点ではプロアメリカンフットボール(24%)と野球(23%)は僅差であったが、それ以降その差は広がる傾向にある。

プロリーグであるNFL(ナショナルフットボールリーグ)は、北米4大プロスポーツリーグの中で最も人気のあるリーグであり、新型コロナウイルス感染症の世界的流行以前は1試合平均観客動員数が6万7000人を超えていた。経済的に世界最大のプロスポーツリーグでもあり、2019年シーズンの収益は160億ドルを記録した[11]。アメリカの経済誌フォーブスによる2021年のスポーツ選手長者番付において、競技別でアメリカンフットボール選手が最も多くランクインしている[12]。また最も価値があるスポーツチーム50選のランキングにて、毎年最も多くのチームがランクインしており、2021年にはダラス・カウボーイズが首位である[13]。NFL王座決定戦であるスーパーボウルは、アメリカ最大のスポーツイベントであり、全米テレビ番組史上視聴者数トップ10のほとんどを占めている。レギュラーシーズンの視聴率も非常に高く、数多くの試合が(シーズン中の単なる1試合にもかかわらず)ワールドシリーズNBAファイナルの視聴率を上回る。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:249 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef