アムロ・レイ
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

一方で、脚本を担当した星山博之は後年のインタビューで、レイは零式艦上戦闘機の「零」であると述べている[15]。なお、ガンダムに乗るのが軍人ではなく民間人という理由は当時アメリカからの圧力があったとのこと[16]
設定解説

宇宙世紀0063年11月4日[2]、父テム・レイと母カマリア・レイの一人息子として生まれる。日系人であり[17](出生地はモンゴリアとも[2])、生誕から幼少まで過ごした地域は日本山陰地方[18](テレビアニメ版設定)、あるいはカナダブリティッシュコロンビア州太平洋沿岸地域の町プリンスルパート(劇場版設定、ここからアングロサクソン系とする資料もある[19])、メキシコ北部のロサリトまたは鳥取県[20][注 5](『THE ORIGIN』設定)などがある。好物はハンバーガー。趣味は機械いじり[11]。茶色の縮毛が特徴で、続編でも受け継がれている。

0068年に[2]母と離別し父と共に宇宙へ移民。このとき、母ではなく父についていった心境については、富野が後年にアニメ『ファースト・ガンダム』そのもののダイジェスト版として著した[21]小説『密会?アムロとララァ』において、母を間男にとられながらも何も言えない父に対して「父さんは、情けない男だ……」と感じつつも、同時に自分がついていなければ父親がダメになるだろう、と感じていたという子心があったことが語られている[22]

宇宙のどこで暮らしていたかは定かではないが、サイドを転々としていたと言われる[18]。『THE ORIGIN』の設定では、父の赴任先であるグラナダサイド6、そしてサイド7と転居を繰り返したとされる[23]

父が仕事で家を空けることが多いため、自宅では1人で過ごすことが多く、コンピューターや機械いじりが好きな内向的傾向を有するものの、連邦の新型MSを開発する技術者としての父の存在のおかげで、“ふつうの少年”としての自尊心をはぐくめていた[24]。内向的性格の表れとして爪を噛む癖が指摘されており、成人した宇宙世紀0087年の時点でもこの癖は直っていない。また、興味のあることには熱中する反面、使用した衣類や食器や本などの身の回りの物を片付けない、女の子(フラウ)が来てもシャツとパンツ姿のままで着替えないなど、興味の無いことには無頓着である。サイド7移民後は、隣家に住んでいた少女フラウ・ボゥとその家族によく面倒を見てもらっているが、内心はそれを“自立を目指す男がこのようなことでは不甲斐ない[25]”と感じていた。また、この時期にペットロボット市販品のハロを自分で改造している。

階級は、テレビ版ではジャブロー曹長に任命される。劇場版ではオデッサ作戦前の時点でセキ技術大佐が「アムロ曹長」と呼んでおり、ジャブローでは少尉に任官される。戦後は大尉に昇進するが、士官学校を卒業していないため、以後は階級が上っていない[注 6]
パイロットとして
劇中でサイド7でのMSの戦闘で当時民間人だったアムロが、偶然にも父親が開発したガンダムに乗り込みザクを2機破壊したのが最初の戦果である。その後はガンダムを愛機として駆り、多くの強敵たちと渡り合う。ニュータイプとしての覚醒以降その卓越した能力はなお加速し、自身の機体の性能が相手に比べ劣っても、その技量で圧倒するなどシリーズを通して超人的な戦果を挙げる。初期ではザクのマシンガンにかなり被弾しているが、ガンダムの装甲に助けられ難を逃れており、またガンダムに搭載された教育型コンピューターの助けを得て段階的に成長出来る環境にあった。それでもその技量は他のホワイトベースのパイロットの中でも抜群であり、不慣れなガンキャノンに搭乗した際もランバ・ラルグフを圧倒し退けている。さらに、シャアから最強の戦士と評価される。また、アムロはニュータイプとしてはオールドタイプ的感性を持っていることを、富野は『月刊マガジン』のインタビューで語っている[26]。「カミーユに比べてアムロは学習できないため、オールドタイプとして死んでいくしかない」ともコメントしている[26]。富野監督は「アムロは戦闘者として成長しすぎてしまったことのよしあしはともかく、人間的にも成長する機会がありましたが、カミーユにはそれさえ許されていなかった。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:169 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef