アポロ5号の発射に使用されたのは、サターンV 型ロケットよりも一回り小柄なサターンIB 型ロケットであった。このロケットは、アポロ宇宙船を月まで送ることはできないが、地球周回軌道に乗せるには十分な出力を持っていた。今回使用された機体は本来はアポロ1号で使われるはずのものだったが、同機は地上での訓練中に司令船の火災事故が発生し、飛行士3名が犠牲になってしまった。しかしながらロケット本体は無傷だったので、アポロ5号に回されることになった。
今回はLMは着陸脚を装備せず、また無人飛行であるため緊急離脱用牽引ロケットも設置されなかった。そのためペイロードを含めたロケットの全高は通常のサターンIB発射よりもずっと低く、55mであった。
1968年1月22日の日没直後、アポロ5号は当初の予定から8か月遅れて発射された。飛行は完璧で、第二段ロケットとLMは近地点162km、遠地点214kmの楕円軌道に投入された。45分後にLMを分離して降下段のロケットを噴射したが、ソフトウェアのバグにより、予定よりも4秒早く35秒間で噴射が停止してしまった。「接続点火」試験は予定通り行なわれた。
着陸船は地球を7.5周した後、グアム島の南西数百キロの太平洋上で消息を絶った。
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