アニメ_(日本のアニメーション作品)
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1960年代 - 1970年代頃テレビまんが1964年の『鉄腕アトム』テレビ放映開始もあり、特に子供向け作品は広く(特にはテレビ向け以外も含めて)「テレビまんが」と呼ばれた。
1960年代以降 - 現在アニメーション(アニメ)『小型映画』(映像制作者向けの専門雑誌)で1965年6月号までは主に英語をそのまま片仮名にしたアニメーションという語を使用しており、アニメという略語を使用する場合はアニメーションとセットで用いられていた。7月号でアニメという語がアニメーションの略であるという断りなしで初めて使用された。絵本シリーズ『テレビ名作アニメ劇場』ポプラ社はタイトル名にアニメを使用した最初の書籍とみられる。1975年日本アニメーション設立、1978年のアニメージュ創刊、1985年の広島国際アニメーションフェスティバル開始などもあり、専門用語であったアニメーション(アニメ)が一般にも普及していった。
1968年アニメート絵本シリーズ『名作アニメート絵話』、偕成社。アニメーションを略したものではなく、animation の動詞形の animate を日本語読みにしたもの。一般向けにアニメを含む語をタイトルに用いた最初期の例である。
1969年アニメラマ虫プロによるアニメーション・ドラマシネラマ等による造語。映画『千夜一夜物語』(1969年公開)『クレオパトラ』(1970年公開)で使用された。『哀しみのベラドンナ』(1973年公開)では「アニメロマネスク」が使わたが、いずれも広くは普及しなかった。

製作会社と制作会社

作品制作数の増加に伴い分業化が進み、プリプロダクションの企画・製作会社と、プロダクションの作画・動画スタジオ、美術スタジオなどと、ポストプロダクションの撮影会社、音源制作など制作工程別に作業を請け負う専門スタジオと分業化されている。

また、グロス請けと呼ばれる、1話単位で制作作業を一括受注し制作業務全般を行う制作会社もある。詳細は「アニメ制作会社」および「アニメ製作関係者一覧」を参照
制作工程

キャラクターデザインの例[7]

絵コンテの例[8]

原画の例[9]

作監修正の例[10]

原撮の例[11]WebM動画)

テレビアニメ#制作過程も参照。

大きく分けると3つの工程に別れる。なお、制作資金調達に関しては多種多様な方法があるので本項では取り上げない。
プリプロダクション

企画書をもとに、主要スタッフ編成と制作のフローを確定し、脚本・設定・絵コンテなど制作に必要な各種設定など行う作業。


プロダクション

原画、動画、仕上げなどのアニメーションの作成作業。


ポストプロダクション

アフレコ・BGM・効果音を加える音作業やVTR編集などの作業。

さらに詳細な工程を経て制作される。制作会社、作品に投入される各部門のスタッフ数、技術の進歩などにより役職名や工程の違いもあるが、企画から完成までの基本的な工程は以下の通りである[注 1]

複数にわたるシリーズ作品の場合、諸事情により主要スタッフや担当アニメ制作会社などが途中で変更されることも珍しくない。
企画

作品の企画意図や全体像にセールスポイントなどを記述した企画書などを作成、製作側(複数の社局が製作委員会を結成することも多い)がその採否を決定する。

オリジナル企画と、漫画・小説など既存の著作物を原作とした企画とに二分される。後者の場合は著作権者の承諾を得るのに難航する事も珍しくない。


スタッフ編成とワークフローの確定

制作が正式に決定すると、監督シリーズ構成脚本家声優アニメーター作画監督美術監督色彩設定撮影監督音楽音響監督プロデューサーキャラクターデザインメカデザイン制作進行など主要なスタッフを選定する。


脚本(シナリオ・本読み

ストーリーの制作作業で、柱、台詞ト書きで構成される。

シリーズ構成は、脚本の監督的な立場にあり、1つの作品に複数の脚本家が担当する場合、ストーリー性のバラツキを制御する業務を行う。


設定

脚本・原作・企画書を元にして、作品の主要な登場人物キャラクターデザインや舞台背景を設定する美術設定(美術監督)・メカデザイン(メカニカル設定)とクレジットされることが多い。


絵コンテ

監督演出プロデューサー)が脚本を絵として組み立てる作業。作品の内容の流れがコマ割りの絵で描かれる。これを元に原画作業が行われる。コマ割りの状況説明・カメラワーク・効果音など、セリフ、撮影のカットの秒数が指示される。


原画(原図・作画レイアウトシステム
原画マン(原画家、原画担当者、レイアウトマン)と呼ばれる職制が担当する。絵コンテを元に完成画面を想定し背景の構図とキャラクターのレイアウト(画面構成)を作成する。ペンタブレットなどの進化で、原画作業の時点からデジタル制作に移行している。

演出(プロデューサー)は、レイアウトが絵コンテの内容、演出意図との差異を確認、修正指示を入れ作画監督に渡す。

作画監督は動きやキャラクターデザインを修正し、画面の統一を図る、作監修正と呼ばれる作業を行う。


動画
動画マンと呼ばれる職制が担当する。ラフに描かれた原画の清書作業を行い、原画の間の絵を描きおこし全ての動きを完成させる作業。中割りとも呼ばれる。

動画検査と呼ばれる職制が簡易撮影装置で動画をチェックし、修正を指示する。


原画と動画についてはアニメーターも参照。


仕上げ(色トレス、彩色、デジタル彩色):色彩設定(色彩設計)の指示・動画に指定されている色指定の通りに着色する作業。

セルアニメ : 動画をトレスマシンでセルに転写して、セルの裏側に彩色を行う。セル画も参照。

デジタルアニメ : 紙に書かれている線画をスキャナーで取り込み、線をクリンナップ。影線やハイライト線を輪郭線とは別色でトレスする。影線などの不要な線は塗りつぶされ見えなくなる。この時点でオブジェクトに アンチエイリアスは、かかっていない(かかっていると色が塗れない)。


背景

美術監督は、背景設定となる美術ボードを制作する。原画で指定された背景設定に合わせて、背景スタッフが背景を作成する作業。デジタルアニメも背景は絵の具で仕上げが多かったが、デジタル制作の背景も増えている。


撮影(合成):撮影監督が作業を監督し、仕上げと背景、3DCGパートなどの別工程部分を組み合わせる合成・加工工程のこと。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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