主な作品は、『アニメ作品一覧』を参照。 日本では「アニメーション」の用語は時代にもよって変遷もしており、以下の日本語の訳語も使用された。 年代訳語内容 作品制作数の増加に伴い分業化が進み、プリプロダクションの企画・製作会社と、プロダクションの作画・動画スタジオ、美術スタジオなどと、ポストプロダクションの撮影会社、音源制作など制作工程別に作業を請け負う専門スタジオと分業化されている。 また、グロス請けと呼ばれる、1話単位で制作作業を一括受注し制作業務全般を行う制作会社もある。詳細は「アニメ制作会社」および「アニメ製作関係者一覧」を参照 テレビアニメ#制作過程も参照。 大きく分けると3つの工程に別れる。なお、制作資金調達に関しては多種多様な方法があるので本項では取り上げない。 さらに詳細な工程を経て制作される。制作会社、作品に投入される各部門のスタッフ数、技術の進歩などにより役職名や工程の違いもあるが、企画から完成までの基本的な工程は以下の通りである[注 1]。 複数にわたるシリーズ作品の場合、諸事情により主要スタッフや担当アニメ制作会社などが途中で変更されることも珍しくない。
用語の変遷
1930年代線画1930年代の映画のクレジットは「線画」がほとんどであった。「線画」には「線」による「画」という意味があり、実写映画に使われる地図、グラフや図表などを意味することもあり、スタッフはアニメーションだけでなく、地図、グラフや表、字幕なども描くことがあった[5]。
1940年代以降 - 現在動画「動画」は政岡憲三が日本語訳として提唱。1941年に松竹動画研究所設立、1943年『くもとちゅうりっぷ』でクレジットされた。従来「線画」を使用していた朝日映画社も、1944年『フクちゃんの潜水艦』で「動画」のクレジットを入れた[6]。他にも日本動画(東映動画)、シンエイ動画、日本動画協会など、更には商業用アニメの製作工程の名称(原画と動画)を含めて業界内では「動画」が普及し、多くの辞書や事典でアニメーションの日本語訳として記載されている。
1950年代 - 1970年代頃漫画映画(漫画)アニメーション(アニメ)という語が普及する以前は、第二次世界大戦の戦前・戦後を通じて特に児童向けのアニメーション映画は「漫画映画」あるいは単に「漫画」と呼ばれていた。この名称を含む作品名・シリーズ名には『東映まんがまつり』、『カルピスまんが劇場』、『まんが日本昔ばなし』などがある。
1960年代 - 1970年代頃テレビまんが1964年の『鉄腕アトム』テレビ放映開始もあり、特に子供向け作品は広く(特にはテレビ向け以外も含めて)「テレビまんが」と呼ばれた。
1960年代以降 - 現在アニメーション(アニメ)『小型映画』(映像制作者向けの専門雑誌)で1965年6月号までは主に英語をそのまま片仮名にしたアニメーションという語を使用しており、アニメという略語を使用する場合はアニメーションとセットで用いられていた。7月号でアニメという語がアニメーションの略であるという断りなしで初めて使用された。絵本シリーズ『テレビ名作アニメ劇場』ポプラ社はタイトル名にアニメを使用した最初の書籍とみられる。1975年日本アニメーション設立、1978年のアニメージュ創刊、1985年の広島国際アニメーションフェスティバル開始などもあり、専門用語であったアニメーション(アニメ)が一般にも普及していった。
1968年アニメート絵本シリーズ『名作アニメート絵話』、偕成社。アニメーションを略したものではなく、animation の動詞形の animate を日本語読みにしたもの。一般向けにアニメを含む語をタイトルに用いた最初期の例である。
1969年アニメラマ虫プロによるアニメーション・ドラマ・シネラマ等による造語。映画『千夜一夜物語』(1969年公開)『クレオパトラ』(1970年公開)で使用された。『哀しみのベラドンナ』(1973年公開)では「アニメロマネスク」が使わたが、いずれも広くは普及しなかった。
製作会社と制作会社
制作工程
キャラクターデザインの例[7]
絵コンテの例[8]
原画の例[9]
総作監修正の例[10]
原撮の例[11](WebM動画)
プリプロダクション
企画書をもとに、主要スタッフ編成と制作のフローを確定し、脚本・設定・絵コンテなど制作に必要な各種設定など行う作業。
プロダクション
原画、動画、仕上げなどのアニメーションの作成作業。
ポストプロダクション
アフレコ・BGM・効果音を加える音作業やVTR編集などの作業。
企画
作品の企画意図や全体像にセールスポイントなどを記述した企画書などを作成、製作側(複数の社局が製作委員会を結成することも多い)がその採否を決定する。
オリジナル企画と、漫画・小説など既存の著作物を原作とした企画とに二分される。後者の場合は著作権者の承諾を得るのに難航する事も珍しくない。
スタッフ編成とワークフローの確定
制作が正式に決定すると、監督・シリーズ構成・脚本家・声優・アニメーター・作画監督・美術監督・色彩設定・撮影監督・音楽・音響監督・プロデューサー・キャラクターデザイン・メカデザイン・制作進行など主要なスタッフを選定する。
脚本(シナリオ・本読み)
ストーリーの制作作業で、柱、台詞、ト書きで構成される。