アニメーション
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製作された『すて猫トラちゃん』でも、「動画」がクレジットとして使われた[9]

1948年7月5日の参議院労働委員会で、東宝の労働問題に関する報告のなかで、「動画」が使用されている[10]
漫画映画・テレビまんがからアニメへ

1960年代から1980年代頃までは、アニメーション映画興行の『東映まんがまつり』やテレビアニメの『まんが日本昔ばなし』など、「まんが」が使われている。当時の世代の人は、今でもアニメのことを「漫画映画」「テレビまんが」「TVマンガ」と呼ぶことがある。また、主題歌CD集などでは2000年代においても現行作品を指してアニメーションと特撮を一括してテレビまんがと呼ぶ事例もある(日本コロムビアの混載CD「テレビまんが大行進」シリーズなど)。

1980年代以降は、テレビや映画などの映像物である動画の「アニメ」と、印刷物など静止画の「漫画」は区別されて呼称されるようになり、アニメーションを「漫画」とする用例は衰退していった。
絵の動かし方による分類

フル・アニメーション

リミテッド・アニメーション

ストップモーション・アニメーション

詳細は各記事を参照。

日本においては毎年制作されるアニメーションのほとんどがセルアニメに分類される[11]。他はその使用する素材によって区分され、人形アニメ、ペーパーアニメ、切り抜きアニメ、シルエット(影絵)アニメ、千代紙アニメ、ピンボードアニメ、クレイ(粘土)アニメ、CGアニメなどがある[11]。なお現在セルアニメは制作工程のデジタル化により同様の映像効果を得るのにセルを使用せずに制作されている[11]
平面素材
セルアニメーション
動かない背景画の上に、セルと呼ばれる透明なフィルムシート上に部分的な描写を変化させて動きを描いた絵を重ねて撮影する(多重合成する場合はマルチプレーン・カメラを使用する)。動かない部分を描く必要はなく、分業化が容易なため、商業用アニメーションの主要な制作手法となった。一般にアニメといえばこのセルアニメのことを指している場合が多く、3DCGをメインとしたアニメでセルアニメのような構図や演出で構成されたものをセルルックという。セルと呼ばれるのは、かつては実際にセルロイドを用いたため。1990年代以降は、パソコンなどコンピュータの発展・普及に伴い、紙上に描かれた原画をスキャナーに取り込んで、セルアニメーションの彩色と背景画の合成の過程をコンピュータで行うデジタルアニメ化している。液晶タブレットが普及し始めると、紙上ではなく直接パソコン内の制作ソフトで描くデジタル作画の環境が登場する。また後述のCGアニメーションと併用されることもある。パソコンと制作・管理用ソフトの性能向上で、アニメ制作が容易になっている。
切り紙アニメーション
キャラクターの切り絵を用いて背景画の上に置いてコマ撮りする。影絵アニメーションはバリエーションの1つ。動きに応じてキャラクターごと絵を1つ1つ描く場合と、キャラクターの絵をあらかじめ関節など各パーツに分けて動かしながらコマ撮りする場合がある。セルアニメーションが登場する以前は盛んに用いられ、日本では1923年前後から使われ始めた。1930年代半ばにアメリカでは、セルアニメーションに移行していたが、セルが高価だったため、日本では安価な切り絵アニメーションが主流であり技術も高度に発達した。セルアニメーションが普及した後もユーリ・ノルシュテインルネ・ラルーなどのアニメーション作家が用いている。
ペーパーアニメーション
紙に描く、俗に言う
パラパラマンガで、重ね合わせが使えないため、動かない背景やキャラクターまで全て1枚ずつ描く必要がある。アニメーションの歴史では最初期に使われたが、分業が困難なため、多人数による量産に向かず、商業的にはセルアニメーションに取って代わられる。画材を自由に選べる利点から、アート性の強いアニメーション作家の作品に使われたり、紙と画材さえあればいいというハードルの低さから、個人制作のアマチュアアニメで使われる技法である。
ピンスクリーン
数万本の針に照明を当て、その影の明暗で作られた白黒の絵をコマ撮りしていく。ピンボードとも言う。特殊な技法で、アレクサンドル・アレクセイエフジャック・ドゥルーアンなど使う作家は限られている。

上記のほか、油絵黒板チョークで描いた絵、岩に描いた絵などをコマ撮りするなどの様々な手法がある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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