その後フェリーニの作品に何本か出演したが[4]芳しい評価は得られず、1968年に脱税容疑で起訴され、1960年代末からはイタリアのB級作品に数多く出演するも、人気が返り咲くことはなかった。1970年代の後半になると、スクリーンから姿を消すことになる[3]。
『甘い生活』で共演したマルチェロ・マストロヤンニと恋愛関係にあった時期もあり[4]、1987年のフェリーニ作品『インテルビスタ』では本人の役で出演。往年とは別人のように肥満して、若い頃の姿を見て涙ぐむ自分自身を演じている[4]。そして、やはり本人役を演じたマストロヤンニを相手に『甘い生活』のダンス場面を再現して見せた[4]。
2015年1月11日、イタリア・ローマ南東部のロッカ・ディ・パーパで死去[5][6]。2度の離婚を経験し、晩年はローマ郊外で愛犬と暮らしていたが[4]、足を骨折した後遺症で自力で歩けなくなっており、数年間車椅子と入院生活を送っていた[7][3]。また、入院中に自宅から宝飾品や家具が盗まれたり、火事に遭って大きな損害を受けるなどして経済的に困窮し[3][4]、2011年12月にフェリーニ財団に資金援助を求めていたことが報じられていた[5]。 映画『007 ロシアより愛をこめて』(1963年)では、トルコのイスタンブールにやってきたジェームス・ボンド(ショーン・コネリー)が、MI6の現地主任のケリム(ペドロ・アルメンダリス)と共に、ケリムの宿敵・クリレンクを狙撃する。 映画『腰抜けアフリカ博士』の巨大広告にあるアニタ・エクバーグの大きな口に隠し扉があり、そこから脱出しようとする敵をAR-7ライフルで仕留め、ボンドは「女の口はこわい」とつぶやいて去る。
主な出演作品
ミシシッピーの賭博師 The Mississippi Gambler (1953)
凸凹火星探検 Abbott and Costello Go to Mars (1953)
熱砂の舞 (1956)
底抜けコンビのるかそるか (1956)
戦争と平和 War and Peace (1956)
地獄の翼 (1956)
パリの休日 Paris Holiday (1958)
ローマの旗の下に Nel segno di Roma (1958)
甘い生活 La Dolce Vita (1960)
ボッカチオ'70 Boccaccio '70 第2話「アントニオ博士の誘惑」 (1962)
腰抜けアフリカ博士 Call Me Bwana (1963)
テキサスの四人 4 for Texas (1963)
イタリア式愛のテクニック (1966)
火曜日ならベルギーよ If It's Tuesday, This Must Be Belgium (1969)
フェリーニの道化師 I Clown (1970)
インテルビスタ - Intervista (1987)
リュシアン 赤い小人 Le Nain rouge (1998)
『007/ロシアより愛をこめて』の巨大広告
脚注^ “「甘い生活」主演、アニタ・エクバーグさん死去”