アナーバー
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この都市の人種的な構成は白人 74.68 %、アフリカン・アメリカン 8.83 %、ネイティブ・アメリカン 0.29 %、アジア系 11.90 %、太平洋諸島系 0.04 %、その他の人種1.21%、及び混血 3.05 % である。ここの人口の 3.34 % はヒスパニックまたはラテン系である。

この都市内の住民は 16.8 % が 18 歳未満の未成年、 18 歳以上 24 歳以下が 26.8 %、 25 歳以上 44 歳以下が 31.2 %、 45 歳以上 64 歳以下が 17.3 %、および 65 歳以上が 7.9 %にわたっている。中央値年齢は 28 歳である。女性 100 人ごとに対して男性は 97.7 人である。 18 歳以上の女性 100 人ごとに対して男性は 96.4 人である。

この都市の世帯ごとの平均的な収入は 46,299 USドルであり、家族ごとの平均的な収入は 71,293 USドルである。男性は 48,880 USドルに対して女性は 36,561 USドルの平均的な収入がある。この都市の一人当たりの収入 (per capita income) は 26,419 USドルである。人口の 16.6 % および家族の 4.6 % は貧困線以下である。全人口のうち 18 歳未満の 7.3 % および 65 歳以上の 5.1 % は貧困線以下の生活を送っている。
経済・産業ドミノ・ピザ本社ビル

ミシガン大学は直接・間接にアナーバーの経済を形作っている。大学は医療センターでの 7,500 人の職員を含め、約 3 万人の労働者を雇用しているのに加えて、大学と関連の深い企業も、大学の研究開発費や卒業生の確保を目的にアナーバーに拠点を置いている。市内の多数の診療所研究室、および関連会社による、公共医療、ハイテク、およびバイオテクノロジーも市経済の重要な要素である。 GMフォードなどの自動車産業に関連する企業も地域住民を多数雇用している。その他の主要な雇用主は、ドミノ・ピザボーダーズGoogle である。

市内には多くのハイテク関連企業が存在する。主なものは、ビデオ表示端末のメーカー Ann Arbor Terminals、インターネット交通工学とセキュリティシステムの Arbor Networks、 XML ベースの出版ソフトウェア製作の Arbortext、新聞出版ソフトウェアおよび ASP サービスの MediaSpan Media Software、および ProQuest(英語版) 等である。ウェブサイトオンラインメディアに関する企業も市内に多くあり、代表的なものとしてオール・メディア・ガイド(英語版)、エヴリシング2(英語版)、ウェザー・アンダーグラウンドなどがある。アナーバーはまたミシガン州情報技術センター(MITC)の所在地でもある。ここには非営利コンピュータネットワーク研究教育機関である Internet2 と Merit Network も位置している。2006年7月11日に Google は同社のアドワーズプロジェクトのため、 1000 名規模のオフィスを同年後半にアナーバーに開設すると発表した。

大手製薬会社であるファイザーは、かつてミシガン大学に次いで 2 番目に大きい雇用主であり、市の北東部に大規模な薬学研究施設を構えていた。施設は以前に、ワーナー・ランバートが、更にそれ以前はパーク・デービス(英語版)が運営していたものである。高脂血症薬のリピトールはこの研究所で開発された。2000年にファイザーへ併合され、施設の所有権もファイザーへ移った。しかし、2008年をもってファイザーはアナーバーより撤退し、その跡地はミシガン大学が買い取った。アナーバーはまた、様々な企業・団体の研究開発拠点が設けられている都市である。代表的なものとしては、ジェネラル・ダイナミクスや、米国海洋大気局(NOAA)、米国環境保護庁(EPA)の国立自動車・燃料排出研究所(National Vehicle and Fuel Emissions Laboratory)、トヨタ自動車の北米における研究開発拠点であるトヨタテクニカルセンターUSA(Toyota Motor Engineering and Manufacturing North America ? Toyota Technical Center)の本部などがある。

アナーバーは幾つかの大企業本社所在地である。全米第2位の大手書店チェーンであるボーダーズは、1971年にアナーバーのステイト・ストリートでトム・ボーダーズとルイス・ボーダーズの兄弟によって 1 号店が開店し、1985年から周辺で他のアウトレット店を経営し始めた。ボーダーズ・チェーンは、最初の店と場所は違うものの、依然、本店としてアナーバーに本部を置いている。本店の中ではを連れて入る事も可能で、レジにはそのような訪問者のためのおやつがいつも備えられている。ドミノ・ピザ1960年に隣接するイプシランティにて創業され、現在は本社をアナーバー北東部にあるドミノ・ファームに置いている。世界第2位のインクメーカーであるフリントインク社もアナーバーを拠点とする会社である。この会社は2005年10月に、シュトゥットガルトに本部を置く XSYS プリント・ソリューションズ社に買収された。その他のアナーバーに本社を置く会社としてはサンドイッチユダヤ人向け食品のジンガーマンズ・デリカテッセン(英語版)(Zingerman's Delicatessen)がある。

アナーバーでは多くの生活協同組合1960年代から1970年代にかけて設立された。現在まで存在するものとしては、人民食品生活協同組合(People's Food Co-op)と、学生向住居協同組合であるミシガン大学生活協同組合(英語版)(ICC)である。北米学生生活協同組合(英語版)(NASCO)は、アナーバーに本部を置く学生生活協同組合の協会である。
文化

アナーバー市では、文化的なアトラクションやイベントが数多く開催されており、かなりのものがミシガン大学によって後援されている。大学内には無数の舞台芸術のグループがある。大学とは直接関係のない舞台芸術グループとしてはアナーバー市民劇場(Ann Arbor Civic Theatre)、 アーバー・オペラ劇場(Arbor Opera Theater)、アナーバー交響楽団(Ann Arbor Symphony Orchestra)、 アナーバーバレエ劇場(Ann Arbor Ballet Theater)、アナーバーシビックバレエ(Ann Arbor Civic Ballet)(1954年にミシガン州で最初に設立されたバレエ団)、そしてPerformance Networkがある。ステート・ストリート周辺地区には、3つの主要な劇場がある。アナーバー交響楽団の本拠地でも有るミシガンシアター(Michigan Theater)、ステートシアター(State Theater)、そして、ミシガン大学のヒル講堂(Hill Auditorium)である。メインストリート周辺地域では、小規模のライブハウスやナイトクラブでジャズを始め様々な音楽が上演されている。メインストリート地域、サウス・ステート・ストリート地域、およびサウス・ユニバーシティ通りには比較的規模の大きいレストランが位置している。

大学のキャンパス内には芸術考古学博物学、および科学・自然史の各博物館がある。アナーバーの北東の縁に位置するMatthaei 植物園(Matthaei Botanical Gardens)も大学によって運営されている。ダウンタウンの消防署の中にあるハンズ・オン博物館(Ann Arbor Hands-On Museum)は科学技術に関する250以上の体験型展示を有している。市内には多くの画廊があり、特にダウンタウン地区とミシガン大学キャンパス周辺に多く存在している。アナーバー市は一人当たりの書店数と本の販売冊数が全米のトップランクに位置している。アナーバー地域図書館はダウンタウンの本館に加えて4箇所に支所を有している。市はジェラルド・R・フォード大統領図書館(Gerald R. Ford Presidential Library)の所在地でもある。

アナーバーの出身者は“Ann Arborite”と呼ばれる。 市自体はしばしばA2 ("A-squared")もしくはA2 ("A two")とも呼ばれ、“Tree Town”と呼ばれる事もある。近年、若者の間ではAce Deuce、あるいは単にDeuceという呼称も使われ始めている。
スポーツミシガン・スタジアム

アナーバーは、ビッグ・テン・カンファレンスのメンバーであるミシガン大学の所在地であるため、大学スポーツに関しては良く知られている。 いくつかの有名な大学スポーツ施設が市内に存在しており、主なものは、アナーバーの人口にほぼ等しい約110,000の座席数を誇る、巨大なミシガン・スタジアム、クライスラー・アリーナ(Crisler Arena)、およびヨスト・アイスアリーナ(Yost Ice Arena)である。 またNAIAのメンバーであるコンコルディア大学にもスポーツチームがある。


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