アドバンスト・マイクロ・デバイセズ
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Bulldozer系列アーキテクチャの低迷を打破するべく、2015年5月にコードネームZenと呼ばれる新アーキテクチャの開発が発表された[26] [27]。ZenはBulldozerを刷新するものであり、FinFETプロセスを採用すること、IPCの大幅な向上やSMT (Simultaneous Multi-Threading)(1コアあたり2つのスレッドに対応) 対応などがおこなわれることが発表された。そして、2016年12月、Zenの詳細を公表し名前をSummit Ridge(サミットリッジ(開発コードネーム))からRyzen(ライゼン)に変更、最上位モデルは、8コア16スレッドに対応、クロック周波数は3.6 GHzから4 GHzで、IPCもインテルと比べ遜色ないレベルにまで向上し、その上TDPは95 Wと、当初インテルのハイエンドデスクトップ向けCPUであった Core i7 6900Kを上回る高機能を、6900 Kより45 W低い95 Wで実現し、約6万5千円で提供するCPUとして、大きく話題になった。

そして、Ryzenの発売日である2017年3月3日、日本で発売が開始されると、インテルのCPUを大きく上回る量の売り上げを記録した。しかし、メモリの相性問題や、ゲーミング分野ではコア数よりクロック周波数のほうが重視される傾向にあるため、インテルに完全勝利を納めることはできなかった。
Pinnacle Ridge

Zen+アーキテクチャが採用された 12 nm で製造される第二世代 Ryzen。開発コードネームは Pinnacle Ridge (ピナクルリッジ)。第一世代からIPC が若干向上し、第一世代の弱点であったクロック周波数の低さは最上位モデルの Ryzen 7 2700X で最大 4.2 GHz まで上昇した。当時インテルの一般用デスクトップ向けの最上位である Core i7-8700K [28]の全コアブースト 4.3GHz にせまるものであった。最上位モデルの TDP が 95 W から 105 W に上昇したが、4 本の 6 mm径ヒートパイプを搭載した CPUクーラー「Wraith Prism」が同梱された。
Matisse

Zen 2アーキテクチャが採用された、 7 nmで製造される第3世代Ryzen。開発コードネームはMatisse(マティス)。IPCは15%アップ、キャッシュサイズは2倍に、浮動小数点性能が2倍になった。CPUとI/O部分が分離して製造される。CPUはTSMCの7 nmプロセス、I/OはGLOBALFOUNDRIESの14 nmプロセスで製造され、別チップとしてパッケージ上に混合搭載されている。クロック周波数は最上位モデルの Ryzen 9 3950Xで最大4.7 GHzまで上昇。インテルのコンシューマー向け最上位モデルのCore i9-9900Kにシングルコア、マルチコア性能共に勝利した。また、コンシューマー向けとしては初めて7 nm、16コア32スレッドを実現した。
Cezanne

Zen 3アーキテクチャーが採用された、TSMC 7nmで製造される第4世代Ryzen。開発コードネームは「Cezanne」
AMD APU詳細は「AMD Accelerated Processing Unit」を参照AMD Aシリーズ (A6-3650)

2006年10月のAMDによるATI Technologiesの買収後、CPUGPUなどマザーボード上にある複数のチップを1つに収めた製品の開発がFusionのコードネームでスタートした。AMDはCPUとGPUを統合した製品をAMD Accelerated Processing Unit (AMD APU) と呼称し、2011年より製品の発売が始まった。

2011年1月にFusionの最初の製品(モバイル向け)がリリースされた。低性能、低価格、低消費電力を指向したBobcatコアが採用されている。

2011年7月には初のメインストリーム向けとなる第2世代FusionであるAMD Aシリーズ (コードネーム: Llano) がリリースされた。LlanoのCPUコア自体はPhenom II (Deneb) と同じで、K10コアに依拠している。

2012年10月に、Bulldozerコアを採用した初のAPUであるAシリーズ (コードネーム: Trinity) がリリースされた。

第8世代のゲーム専用機であるPlayStation 4 (2013年発売) およびXbox One (2013年発売) にはともにGraphics Core NextアーキテクチャのGPUを採用したAMD APUのカスタマイズ品が搭載されている。

2014年1月には、新型のSteamrollerコアを初採用し、hUMAに初対応するAPU (コードネーム: Kaveri) が発表された[29]

2014年11月には、新型のExcavatorコアを初採用し、HSA 1.0仕様に完全対応するAPU (コードネーム: Carrizo) が発表された[30]

2018年1月、Zenコアを採用したAPU(コードネーム: Raven Ridge)が発表された[31]
買収・譲渡の歴史

年表年月日
1996?Atiq Raza率いるNexGen Microsystems社を買収し、当時NexGenが開発中だったNx686というx86互

換CPUを手に入れた[12]:1。
2002MIPSアーキテクチャのプロセッサの設計・開発を行っていたAlchemy Semiconductorを買収[6]:7。
20038?ナショナル セミコンダクター (NS) からセットトップボックスシンクライアント向け、x86互換統合

プロセッサの「Geode」(ジオード)の開発を中心とする部門を買収[6]:7。Alchemyの買収と矛盾す

るがGeodeの買収時にITハードウェアメーカーに対し全てにx86を導入するように呼びかけた。
20049同社フラッシュメモリ部門と富士通のフラッシュメモリ部門を統合。NOR型フラッシュメモリ製造で

は世界第1位(当時)となるスパンションを設立。AMDは富士通と共にスパンションの株主となった。
20066Alchemyプロセッサ部門をRMI (Raza Microelectronics, Inc.) に売却することを発表した[32]


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