アサヒスーパードライ
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ビール商品としては麦芽の使用率が低いため、日本で低税率系発泡酒が再度展開され始めた1990年代中盤頃の発泡酒商品の味に類似する面があり[11]、自社製品同士の競合が懸念され[15]、それが影響してアサヒビールは発泡酒市場への参入を躊躇したり難色を示したとされる[11][15]

なおアサヒビールは、沖縄県のオリオンビールを実質的に傘下に置いており、県内・奄美消費分の350mLと500mLの缶製品並びに10Lと20Lの樽製品は同社の名護工場で作り供給している[3]
ヒットの理由

日本では、景気浮揚期には新しいものを受け入れる消費者行動が顕著となり、大型のヒット商品が誕生する傾向にある[5]。また、それは新しいライフスタイルを形成していく[5]。アサヒスーパードライは景気浮揚期に販売されたことがヒットに繋がった[5][注 6]。1987年は、団塊の世代が30代後半?40代前半に踏み入れた時節だであり、団塊の世代が戦前・戦中世代(具体的には焼け跡世代以前の世代)に抵抗した消費形態であったとも考えられる。
商品ラインナップ2012年2月頃に「お酒」マークが入る前の350ml缶

スーパードライは容器のバリエーションについても業界一を誇る。他社の撤退した大型容器(ミニ樽や1L缶)も展開されている。派生商品以外の中身はどの容器でも基本的に共通であるが、容器・ラベル・パッケージの限定デザイン、出荷時期や提供方法の違いによる限定バリエーションもある。

スーパードライは、2013年12月下旬(Cロット)製造分より初の年次改良を行い、アサヒビール独自の酵母管理技術「S-3(Super Screening System)」を導入することにより、厳選された優良な酵母は発酵力に優れ、泡を分解する酵素の溶出量が少なくなり、辛口のうまさはそのままに、キレと泡のきめ細かさをそれぞれ1割向上させることを実現した[16]

2014年12月下旬(Cロット)製造分には厳選優良ドライ酵母の活性度を高めるクオリティアップを行い、新仕込み技術により、時間経過による味の変化を抑制し飲みごたえとキレがそれぞれ1割向上した[17]

2018年4月上旬(Aロット)製造分には脂質酸化物を低減するクオリティアップが行われ、泡持ちとキレ味がさらに向上した。

2018年11月中旬(Zロット)製造分には品質基準を高めるクオリティアップが行われ、中長期のブランドテーマをザ・ジャパンブランドと設定するなどの印象的なデザインとなった。

2021年4月6日より缶のフタがフルオープンする生ジョッキ缶をコンビニエンスストアで先行発売(その他業態は20日発売)[18]。飲料でのフルオープン缶の採用は日本初となる[18]

2022年2月中旬(Zロット)以降の出荷分より1987年2月の発売開始以来、初めて原料のレシピの変更を伴う全面改良が行われた。レイトホッピング製法を採用し、キレのよさを維持しながら飲みごたえが向上したのに合わせ、シンプルで洗練されたデザイン缶となった[19](例・30年ぶりに缶の背景から横縞が消え、ラベルから麦のイラストとザ・ジャパンブランドの文字、お酒マークの左側の内容量の表示が消える)。
容器



大瓶(633ml /
ラベルも販売)

中瓶(500ml / 祝ラベルも販売)

小瓶(334ml)

缶 


500ml缶(ロング缶)

350ml缶(レギュラー缶)

250ml缶(ミニ缶)

135ml缶(超ミニ缶)

340ml缶(生ジョッキ缶中生)

485ml缶(生ジョッキ缶大生)




2Lミニ樽

ミニ樽は、1977年5月に日本で初めて「アサヒ生ビールミニ樽(7リットル)」として発売[注 7]され、中身や容量を変えながら、他社が全面的に撤退した現在でも販売されているロングセラー商品である。


樽生

30L - 北海道・九州以外の地域

20L - 東京・神奈川・千葉・埼玉限定

19L / 10L


過去


特大瓶「BIG BOY」(1957ml) - サントリーモルツ)が1990年代中頃に、キリン(ラガーと一番搾り)とサッポロ(黒ラベル(通称ジャイアンツ))が2000年代前半に生産終了する中で、スーパードライは継続して販売されていたが、東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響で販売休止となり、そのまま販売終了。

スタイニーボトル(334ml) - 1998年頃発売。シュリンクラベルとマキシキャップを採用した小瓶。東北地方太平洋沖地震東日本大震災)の影響で販売休止となり、そのまま販売終了。

スリムボトル缶(350ml / コンビニエンスストア限定)

2007年3月7月に20周年を記念して合計120万箱限定発売され、2009年7月7日よりデザインをリニューアルしてコンビニエンスストア限定で通年販売を開始した。

その後2010年4月27日2011年3月15日に再びデザインをリニューアルしたが、東北地方太平洋沖地震東日本大震災)で被災した福島工場で製造していたため、2011年版は震災前に生産された分が少量販売されたのみで、在庫分が無くなり次第販売休止となった。

2012年3月21日、デザインが再びリニューアルされ、生産場所が名古屋工場に変更されて、発売再開した。

2013年4月23日、320mlの「スタイリッシュボトル缶」にリニューアルされ、製造を終了した。


3Lミニ樽 - 2013年12月下旬(Cロット)の年次改良時に家庭用としての需要低迷を理由に製造・出荷終了。

スタイリッシュボトル缶(320ml) - コンビニエンスストア限定だったが、2014年4月8日に全チャネルに拡大し、デザインも通常缶と統一した。しかし、一般店舗ではあまり普及しなかった上、コンビニでも売り上げが減少し、2014年12月下旬(Cロット)の年次改良時に製造・出荷終了。

750ml缶 - 他社(サントリーは700ml缶を販売)が1990年代後半に相次いで製造終了した中で、スーパードライは継続して販売していたが、2013年12月下旬(Cロット)の年次改良時に国内での製造ならびに販売を終了した。なお、韓国への輸出用としては吹田工場のみ、2021年末まで製造されていた。

1L缶(ジャンボ缶) - 2018年11月中旬(Zロット)の年次改良時に家庭用としての需要低迷を理由に製造・出荷終了。

限定

エクストラコールド

専用ディスペンサーが設置された飲食店と期間限定アンテナショップ「エクストラコールドBAR」限定の提供方法で、スーパードライを0度からマイナス2度と凍結寸前まで冷却してからグラスなどの容器に注ぐ提供方法を採用し、「スーパードライ エクストラコールド」として2010年3月より本格展開している[20][21][22][23]


鮮度実感パック[24][25]

容器・パッケージ - 350mlの6本パック / 500mlの6本パック(北海道限定) / コンビニ限定仕様 - 缶350mlの2本パック、缶500mlの2本パック

発売地域 - 沖縄を除く全国各地、北海道と四国地区はエリア限定デザイン仕様

毎月原則1回発売される販売店・数量限定パック。

工場で実感できる「できたてのビールのうまさ」を届けたいと徹底的に鮮度にこだわり、原則製造後3日以内(北海道は2日以内)で工場から出荷。


できたて工場直送プレミアムギフト

2010年に「鮮度ギフト」として発売し[26]、2011年中元商戦からは現商品名として発売[27]


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