電磁石で得られる動力を利用するものをソレノイドアクチュエータと呼ぶ。航空機や産業用ロボットなどに見られる油圧により駆動されるものもある。また筋肉も化学エネルギーを利用したアクチュエータの一種と見たてることがある。形状記憶合金を使い、電流を入力することで発生するジュール熱による変形を利用したアクチュエータも実用に供されている。 エネルギー効率が高く、精密制御が可能。パワーエレクトロニクスの発達により、電気式のパワー密度と信頼性が向上したことで主流になった。 出力重量比が高く、堅牢で耐衝撃性に優れる。2010年代には精密制御が可能になり電気式の牙城を侵食しつつある。 単純でトルクがあるので単純な動作に使用される。以前は位置決め精度が電動式と比較して劣っていたが精密制御が可能になりつつある[1]。 化学エネルギーを力学エネルギーに変換する[8][9]。まだ実験段階で複数の方式が模索される。 磁性流体を用いたアクチュエータ[10][11]。 電気粘性流体を用いたアクチュエータ。粘性を制御可能で減衰係数を変える事により建築物の制振機構や車両のセミアクティブサスペンション等の用途に適用できる。 ロボットの関節を動作させるなどの利用が見られる。この中にはエネルギーを与えたときだけ縮み、エネルギーを絶つと外部の力に対して受動的になるアクチュエータも多く、関節を動作させる場合には、関節を曲げるアクチュエータと、伸ばすアクチュエータがセットになっていたり、或いは片側をばねの弾力で肩代わりさせるなどの設計様式も見られる。複雑な所では力の合成を利用して複数アクチュエータから得られる力を利用して、軸を支点として複雑な運動を行う場合もある。 こういった複雑な動作を要求されるアクチュエータは制御のために状態を検出するセンサと同時に組み込まれ、状態を監視する(センシング)。これによってアクチュエータに入力されるエネルギーを調節され、望みどおりの運動を行うが、建設機械のような単純なものでは操作者が各々の関節の状態を目視で確認・調節することからこういった状態把握のためのセンサ類は利用されない。 2000年代では制御用コンピュータの高性能化・小型化が進み、ロボットがより現実的な装置として開発されているが、その陰でアクチュエータもより効率よく動作するものが求められており、センシング技術も並行する形でセンサの小型化・高精度化や一定の情報処理機能を備える知能化が進んでおり、これらがロボット工学の全体的な発展を促している。
電気系
ソレノイド(電磁弁)
電動機、サーボモータ
圧力装置
動力シリンダー(油圧シリンダー・空圧シリンダー・水圧シリンダー・電動シリンダー)
変換機
リニア・アクチュエーター(リニアモーターによる往復駆動装置)
ラバー・アクチュエーター(ゴムチューブへの加減圧による変形を利用した往復駆動装置)
電気式アクチュエータ
油圧式アクチュエータ
空気圧式アクチュエータ
化学式アクチュエータ
磁性流体アクチュエータ
電気粘性流体アクチュエータ
応用
メーカー
IAI
LINAK
TiMOTION
YAMAHA
日本精工
スマートロボティクス
THK
黒田精工
ケーエスエス
日本トムソン
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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