アクションゲーム
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テレビゲーム機が広まるより前から非電源式ゲームではアクションゲームという言葉が使われ、1960年発売の『人生ゲーム』のパッケージには「A FULL 3-D ACTION GAME」と記載され、盤面に動きがあったり小さめの玉を派手に動かしたり弾いたりするタイプのボードゲームで使われていた[3]。アメリカでは1977年に登場のバリーの家庭用ゲーム機では「ACTION/SKILL」のジャンルが存在、1980年頃には「action game」が使用され、日本ではスタークラフトがパソコン雑誌に出稿した広告に遅くとも1982年前半頃には使われていた[3]。言葉の使用はアドベンチャーゲームなど別ジャンルの登場により区別するために増えていったとみられる[3]

一般的には別ジャンルで呼ばれるゲームがアクションゲームとされていたことがあり、『ログイン』(アスキー91983年5月号で『ゼビウス』を「戦闘(アクション)ゲーム」とルビが振られ、1983年8月発売の『こんにちはマイコン』第2巻の目次にあるゲームジャンル紹介でアクションゲームを「スペースインベーダー等の、反射神経を競うゲーム」と説明していた[3]。また「スポーツ、格闘技、レースを含む」とする説明が2017年時点でもあり、アクションに該当はするがレースゲームは素早い判断が必要な場合もあるがどれもアクションゲーム扱いはできず、この説明はリアルタイムゲームと混同しており、スポーツやレースのゲームはリアルタイムに行われることが少なくないが題材からしてリアルタイムで行われるのであってアクションゲームのためのリアルタイムとは限らないからである[4]。タイニーPは操作に対して画面上の動きにフィクション性が強いほどアクションゲームらしく、このジャンルを「ビデオゲームの一種で、画面上のキャラクター等がプレイヤーの操作に即応して動き、その操作と動きとの関係に、漫画的な単純化や誇張が多く含まれているもの」とするのが実際に近い説明として提示しているが、きちんとしたシミュレーションはともかくリアルタイムなら多くが何らかのアクションゲームらしさがあるのはあまり否定できず、そう考えると新ジャンルが○○アクションゲームと呼ばれることに納得がいき、都合よく多用される言葉だとしている[4]
アクションゲームの分類

広義のアクションゲームの分類では、シューティングゲームやレースゲームなど、キャラクターの行動をボタンなどにより直接操作し、すばやくゲーム内の事象を制御する能力を競うもの全てが含まれる。狭義のアクションゲームとは次のものを指す。

2Dアクションゲーム

固定画面アクション

横スクロール(横視点・サイドビューで画面スクロールするという意味であり、縦方向にスクロールする場面もある)

縦または全方向スクロール(真上視点・トップビューでスクロールする)

クオータービューアクション(疑似的に3D感のある斜め視点)

探索型アクション(マップ探索やRPG要素も含み、アクションアドベンチャー・アクションRPG・メトロイドヴァニア等も内包する)


3Dアクションゲーム

無双系アクション

スラッシュアクション

ハンティングアクション

ソウルライク

奥スクロール

箱庭探索型アクション

これに加え、さらなる特徴を持つ作品は以下のように分類される。
派生ジャンル
プラットフォームゲーム

対戦アクションゲーム

対戦型格闘ゲーム(2D・3D)
格闘技武道の試合や喧嘩決闘をモチーフにしたもの。操作する対象(主に人間)が主に2人で戦うもの。ゲームを遊ぶ者が2人以上いることを想定している物。2人で対戦して遊ぶ場合が多い。eスポーツにおいてはメインジャンルとなっている。
クライムアクションゲーム
主人公となる人物を操作し、殺人窃盗など、犯罪(クライム)行為が含まれるゲームをさす。代表的なものとしては、『グランド・セフト・オート(GTA)シリーズ』や、『ポスタル』、『カーマゲドン』、『Mafia』、『DRIV3R』、『True Crime』などがこれに該当する。
ステルスゲーム

ドットイートゲーム

ベルトスクロールアクションゲーム

メトロイドヴァニア
サイドビューのマップ探索型2Dアクションゲームを指す俗称で、公式には「探索型アクション」などと称される。代表的な『メトロイド』シリーズ作品と『悪魔城ドラキュラ』(キャッスルヴァニア)シリーズの中のメトロイド型作品を合わせた造語。他に『ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト』や『ブラスフェマス(英語版)』などがこれに該当する。
複合ジャンル

他のゲームジャンルと複合しているもの。この記事ではアクション要素の強いものを扱う。
アクションロールプレイングゲーム
ロールプレイングゲーム(RPG)の要素が入っているもの。アクション要素とロールプレイング要素の比率はタイトルにより様々である。
アクションアドベンチャーゲーム
アクションゲームの中でもアドベンチャーゲームの要素が強いものを指す。
アクションシューティングゲーム
射撃をする動作が一定以上含まれるもの。扱う動作が似ているため識別の難しい作品も存在し、特に3Dグラフィックのものはサードパーソン・シューティングゲームとしばしば混同される。
近縁のジャンル

アクションゲームの狭義の定義では近縁、広義の定義では下位概念とされる。
シューティングゲーム
撃つ(シューティング)」動作がゲーム上の主要な要素となっているもの。「撃つ」という動作の純粋度が高く、それ以外の複雑な要素を多く含まないものを特に指す。少数だが、アクションゲームと混合したものはシューティングアクション、もしくはアクションシューティングとも呼ばれる。
レースゲーム
動かす主体を競走(レース)させるもの。四輪車のレースが多い。その他にも、バイク飛行機人間など、一定のコースを移動する速さを競うことが主目的になっているもの。ごく稀に暴力表現(轢き殺すなど)が含まれたゲームがある(『カーマゲドン』、『RoadKill』)。
スポーツゲーム
実在するスポーツ野球サッカーなど)をモチーフにしたもの。
アクションパズル
パズルゲームのカテゴリのひとつで、パズルのルールにアクション性のあるリアルタイム要素を合わせたもの。
リズムアクション
音楽ゲームのカテゴリのひとつで、BGMに合わせてアクションを行うことで楽曲を擬似的に演奏する。
アクションゲームの要素

派生ジャンルに属さない(狭義の)アクションゲームにはいくつかの欠かせない要素が存在する。
ジャンプ
アクションゲームはその名の如く、人や物のアクション(動作)をモチーフにしており、その中でも画期的かつ代表的な動作は、ジャンプである。ジャンプによって、ステージ上の構造とアクションの連動が増し、遊戯性が高まっている。現在までに多くのアクションゲームにジャンプは存在している。
ステージ


横スクロール(2D)アクションゲーム
サイドビュー(横視点)で、水平方向への移動を操作の基本とし、ゲーム上で表現される空間が2次元(2D)のみであった時代に確立されたもの。この中からジャンプというアクションが生み出された。2D・3D問わずこのゲームの派生系を、いわゆるアクションゲームということもできるため、英語では
プラットフォーム・ゲームまたはプラットフォーマーと呼ばれる。

3Dアクションゲーム
前後左右、上下への移動ができ、現実の3次元(3D)空間に近いステージを表現し、その中での動作を可能にしたもの。
視点
一人称視点
プレイヤーキャラの視界によって世界が表現される。臨場感は高いが、キャラの全身を直接見ることができない。接近時の位置関係がわかり辛く、ある程度の距離を置いての操作に向くことから、
ファーストパーソン・シューティングゲームなどシューティングによく見られる。
三人称視点
プレイヤーキャラの視界ではなく、外部の視点によって世界が表現される。キャラを動かすと視界も移動し、常にその周囲が表示される。視点の場所は、キャラの背面に固定され自動で動くタイプとプレイヤーが任意に操作できるタイプがある。
攻撃


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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