アカデミー賞
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司会のデヴィッド・ニーヴンが場を取り成したが、2002年の授賞式で主演男優賞に選ばれたエイドリアン・ブロディが、同賞プレゼンターのハル・ベリーと熱烈なキスをする場面が放送されたこと、あるいは2004年2月に第38回スーパーボウルにおいてジャネット・ジャクソンが生放送で歌っている最中に胸を露出する[注 5]といった不祥事があったため、2005年の中継からは5秒遅らせて放送されている。

第89回2017年)作品賞の発表の際、作品賞のプレゼンターは『俺たちに明日はない』の50周年を記念してウォーレン・ベイティフェイ・ダナウェイがプレゼンターを務め、ステージに立った。封筒を開けるとベイティは受賞者の発表をためらい、直後にダナウェイに見せると彼女は『ラ・ラ・ランド』の勝利を宣言した。しかしながら『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーがステージに上がって受賞スピーチを始めると、オスカーのスタッフが駆け寄り、封筒を取り上げて「作品賞はムーンライト、これは演出ではない」と言い、発表に間違いがあったことを説明した。『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーの1人であるフレッド・バーガーが「どうやら我々は負けだったようだ」と述べてスピーチを締めくくり、同じくプロデューサーのジョーダン・ホロウィッツにマイクが戻って本当の受賞作が『ムーンライト』であることが発表された。ホロウィッツは正しい受賞作が記されたカードをカメラに示した。そして再びベイティがマイクの前に立ち、誤って『ラ・ラ・ランド』の主演女優賞のエマ・ストーンのカードを読み上げてしまったと説明した。短い混乱の後、改めて『ムーンライト』のプロデューサーたちが受賞スピーチを行った。

第94回2022年)授賞式の最中、長編ドキュメンタリー映画賞のプレゼンターとして登壇したコメディアンクリス・ロック脱毛症であることを公表している女優のジェイダ・ピンケット・スミスを侮辱する発言をしたため、夫で俳優のウィル・スミスが壇上に上がり、ロックに平手打ちをする騒ぎが発生。アメリカ国内において番組を生中継していたアメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー(ABC)は放送を一時中断する事態になった[20][21][22]

種類

賞はいくつかの部門に分かれている。「大賞」はない。
部門

作品賞 (Academy Award for best motion picture of the year, 1928 - )

初期はドラマ部門、喜劇部門など、現在のゴールデングローブ賞のように、内容によって分かれていた。当初はノミネートが10作品選出されたが、第17回(1944年)から5本選考となり、第82回(2009年)からは再び10作品選考となる。その後、第84回(2011年)には会員の投票の5パーセント以上の得票率を得た作品の中から5本から10本の間で選ばれるようルールが変更された。


監督賞 (Academy Award for Achievement in cinematic direction, 1928 - )

主演男優賞 (Academy Award for Performance by an actor in a leading role, 1928 - )

主演女優賞 (Academy Award for Performance by an actress in a leading role, 1928 - )

美術賞 (Academy Award for Best Production Design, 1928 - )

撮影賞 (Academy Award for Best Cinematography, 1928 - )

脚色賞 (Academy Award for Writing Adapted Screenplay, 1928 - )

音響賞 (Academy Award for Best Sound 1930 - )

短編アニメ賞 (Academy Award for Animated Short Film, 1931 - )

歌曲賞 (Academy Award for Best Original Song, 1934 - )

作曲賞 (Academy Award for Original Music Score, 1934 - )

編集賞 (Academy Award for Film Editing, 1935 - )

助演男優賞 (Academy Award for Best Supporting Actor, 1936 - )

助演女優賞 (Academy Award for Best Supporting Actress, 1936 - )

視覚効果賞 (Academy Award for Visual Effects, 1939 - )

脚本賞 (Academy Award for Writing Original Screenplay, 1940 - )

国際長編映画賞 (Academy Award for Best International Feature Film, 1947 - )

衣裳デザイン賞 (Academy Award for Costume Design, 1948 - )

短編映画賞 (Academy Award for Best Live Action Short Film, 1974 - )

長編ドキュメンタリー賞 (Academy Award for Best Documentary Feature, 1980 - )

短編ドキュメンタリー賞 (Academy Award for Best Documentary Short Subject, 1980 - )

メイクアップ&ヘアスタイリング賞 (Academy Award for Best Makeup and Hairstyling, 1981 - )

長編アニメ賞 (Academy Award for Best Animated Feature, 2001 - )

撮影賞・美術賞(当時の呼称は室内装置賞)・衣裳デザイン賞はカラーと白黒で部門分けされていた時期がある。第30回1957年度)に一本化されたが、撮影賞は第31回1958年度)に、美術賞と衣裳デザイン賞は第32回1959年度)に二分化された。第40回1967年度)から全てが一本化された。
特別賞

アカデミー理事会(Board of Governors[23])から授与される賞。アカデミー会員からの投票で選ばれるノミネート方式とは違い、理事会における投票や裁量[注 6]、理事会への推薦[注 7]によって贈与される賞全般を指す。毎年必ず選出されるわけではなく、該当者が存在する場合に設定されている。これらの賞に定まった名称がなかった時代は、単に「特別賞」(Special Award)として贈与されたり[注 8]、後に「名誉賞」(Honorary Award)として贈与されるようになったものもある[注 9]。なお、特定の条件を満たした者は、特別賞枠内に設定された下記のような特定の賞が贈与される。

功労に関わる以下の3賞はアカデミー賞の授賞式からは独立して、2009年よりガバナーズ賞の式典で表彰が行われる[25][注 10]

アカデミー名誉賞 - 生涯の功労、映画芸術と科学への貢献、アカデミーへの寄与に対して授与される[26]

ジーン・ハーショルト友愛賞 - 人道的な活動が映画業界に信用をもたらした人物に贈られる[31]

アービング・G・タルバーグ賞 - 品質の高い映画製作を続ける創造的なプロデューサーにブロンズ像が贈られる[24]


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