アカデミー賞
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以来、時間制限が導入され、退出を促すBGMも行われているが、第73回ジュリア・ロバーツ[注 2]第74回ハル・ベリー[注 3]第94回国際長編映画賞を受賞した『ドライブ・マイ・カー』監督の濱口竜介など、感激のあまり制限を無視する人もいる[注 4][18][19]第90回ではスピーチが最も短かった人にKAWASAKIジェットスキーレイクハバスシティ旅行がプレゼントされた。
賞品

受賞者には受賞名が刻印されたオスカー像が贈られる。賞金や副賞はなく名誉のみが与えられる。ただしアカデミー賞効果で受賞作がヒットしロイヤリティ収入が増える、次回作での出演料が増える、といった形で結果的に受賞者の収入に影響が出る場合がある。

逆にノミネートされただけで賞を逃した人物には残念賞として、日本でいうところの福袋のようなものが与えられる。袋の中身は服飾品や旅行券、あるいは洗剤やシロップなど、その年によって異なる雑多な物品が入っており、その総額は数万ドル相当にも及ぶ。
エピソード

平均的な授賞式の時間は約3時間半。最長記録は
第72回の4時間3分。

授賞式の延期

第10回 - 大雨と洪水により式典が1週間延期された。

第40回 - 1968年4月4日キング牧師が暗殺される。式典に出席予定だったルイ・アームストロングシドニー・ポワチエらが葬儀に参列するため、2日延期された。

第53回 - 1981年3月30日レーガン大統領の狙撃事件が発生。式典で大統領のメッセージを流す予定だったため1日延期された。

第93回 - 当初は2021年2月28日に予定していたが、世界規模で流行が拡大している新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で4月25日に延期することを2020年6月15日に発表した[8]


第10回の授賞式で、舞台公演中だったために式典を欠席していたアリス・ブラディが助演女優賞を獲得した際、“代理人”と称する男性が壇上に上がりオスカー像を受け取ったが、この男性はブラディとは無関係で、そのまま像を持ち去ってしまったという。

第46回1974年)授賞式の最中、全裸の男が壇上に乱入し、生放送が一時中断されるというハプニングが発生。司会のデヴィッド・ニーヴンが場を取り成したが、2002年の授賞式で主演男優賞に選ばれたエイドリアン・ブロディが、同賞プレゼンターのハル・ベリーと熱烈なキスをする場面が放送されたこと、あるいは2004年2月に第38回スーパーボウルにおいてジャネット・ジャクソンが生放送で歌っている最中に胸を露出する[注 5]といった不祥事があったため、2005年の中継からは5秒遅らせて放送されている。

第89回2017年)作品賞の発表の際、作品賞のプレゼンターは『俺たちに明日はない』の50周年を記念してウォーレン・ベイティフェイ・ダナウェイがプレゼンターを務め、ステージに立った。封筒を開けるとベイティは受賞者の発表をためらい、直後にダナウェイに見せると彼女は『ラ・ラ・ランド』の勝利を宣言した。しかしながら『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーがステージに上がって受賞スピーチを始めると、オスカーのスタッフが駆け寄り、封筒を取り上げて「作品賞はムーンライト、これは演出ではない」と言い、発表に間違いがあったことを説明した。『ラ・ラ・ランド』のプロデューサーの1人であるフレッド・バーガーが「どうやら我々は負けだったようだ」と述べてスピーチを締めくくり、同じくプロデューサーのジョーダン・ホロウィッツにマイクが戻って本当の受賞作が『ムーンライト』であることが発表された。ホロウィッツは正しい受賞作が記されたカードをカメラに示した。そして再びベイティがマイクの前に立ち、誤って『ラ・ラ・ランド』の主演女優賞のエマ・ストーンのカードを読み上げてしまったと説明した。短い混乱の後、改めて『ムーンライト』のプロデューサーたちが受賞スピーチを行った。

第94回2022年)授賞式の最中、長編ドキュメンタリー映画賞のプレゼンターとして登壇したコメディアンクリス・ロック脱毛症であることを公表している女優のジェイダ・ピンケット・スミスを侮辱する発言をしたため、夫で俳優のウィル・スミスが壇上に上がり、ロックに平手打ちをする騒ぎが発生。アメリカ国内において番組を生中継していたアメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー(ABC)は放送を一時中断する事態になった[20][21][22]

種類

賞はいくつかの部門に分かれている。「大賞」はない。
部門

作品賞 (Academy Award for best motion picture of the year, 1928 - )

初期はドラマ部門、喜劇部門など、現在のゴールデングローブ賞のように、内容によって分かれていた。当初はノミネートが10作品選出されたが、第17回(1944年)から5本選考となり、第82回(2009年)からは再び10作品選考となる。その後、第84回(2011年)には会員の投票の5パーセント以上の得票率を得た作品の中から5本から10本の間で選ばれるようルールが変更された。


監督賞 (Academy Award for Achievement in cinematic direction, 1928 - )

主演男優賞 (Academy Award for Performance by an actor in a leading role, 1928 - )

主演女優賞 (Academy Award for Performance by an actress in a leading role, 1928 - )

美術賞 (Academy Award for Best Production Design, 1928 - )

撮影賞 (Academy Award for Best Cinematography, 1928 - )

脚色賞 (Academy Award for Writing Adapted Screenplay, 1928 - )

音響賞 (Academy Award for Best Sound 1930 - )

短編アニメ賞 (Academy Award for Animated Short Film, 1931 - )

歌曲賞 (Academy Award for Best Original Song, 1934 - )

作曲賞 (Academy Award for Original Music Score, 1934 - )

編集賞 (Academy Award for Film Editing, 1935 - )

助演男優賞 (Academy Award for Best Supporting Actor, 1936 - )

助演女優賞 (Academy Award for Best Supporting Actress, 1936 - )

視覚効果賞 (Academy Award for Visual Effects, 1939 - )

脚本賞 (Academy Award for Writing Original Screenplay, 1940 - )


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