アカデミー賞
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日本アカデミー賞は映画芸術科学アカデミーから正式な承諾を得ており、「日本アカデミー賞」という表記は商標登録もされている。音楽之友社は「レコード・アカデミー大賞」という名前でレコードの賞を認定している。
選考

選考はアメリカの映画産業従事者の団体、映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の会員の無記名投票が行われ、所定の賞を授与される。
基準

アカデミー賞は、原則として前年の1年間にノミネート条件(ロサンゼルス郡内の映画館で連続7日以上の期間で最低1日に3回以上上映されていて、有料で公開された40分以上の長さの作品で、劇場公開以前にテレビ放送、ネット配信、ビデオ発売などで公開されている作品を除く、など)を満たした映画作品について扱われる[5]

なお、「劇場公開以前にテレビ放送などで公開されていない」という基準については、かつて『Shall we ダンス?』が米国内での公開前に日本国内で日本テレビ系列でテレビ放映されたことが原因でノミネート対象から外されたことがある[6]など、基準が曖昧な時期があったが、現在は米国外ですでに公開されている映画については「映画が最初に公開されてから90日間、劇場公開以外の方法で公開されていない」「ロサンゼルスでの劇場公開の前に米国内で劇場公開以外の方法で公開されていない」の2条件を満たすことが要件とされている[7]

また、長編アニメ賞、国際長編映画賞、ドキュメンタリー映画賞、短編映画賞など、賞によっては独自のノミネート条件を設けているものがある。詳細はそれぞれの賞の記事を参照のこと。

前述の通り、ロサンゼルス郡内の映画館にて上映をしなかったり、インターネットで配信した作品については選考の対象外であるが、2020年に世界各地で流行が拡大した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による影響で映画館が一時閉鎖になっていることを受けて、2021年4月に開催の第93回についてはロサンゼルス郡に加え、ニューヨーク州ニューヨークカリフォルニア州サンフランシスコ/ベイエリアイリノイ州シカゴフロリダ州マイアミジョージア州アトランタの映画館にて上映された作品についてもノミネートの条件にすること、当初劇場での公開が予定されていたが、映画館閉鎖の影響でやむを得ず、ドライブインシアター(前述6都市のうち、いずれか1都市)での上映やビデオ・オン・デマンドなど、インターネットでの配信に切り換えた作品についても特例として選考の対象とすることを2020年4月と同年10月に発表した[5][8][9]

2014年度(第87回)と2015年度(第88回)にノミネートされた演技部門の対象者が全員白人だったことが物議を醸し、「白すぎるオスカー」などと批判された[10][11]。これらの批判を受けて、2023年度(第96回)からは作品賞にノミネートされる条件として、主要出演者にマイノリティー[注 1]を起用、または出演者・スタッフの3割以上においてマイノリティーを起用するなど、4項目中で最低2項目の基準を満たす作品が対象になることが2020年に発表された[10][12][13][14]

2024年度(2025年開催予定の第97回)からは作品賞について、ノミネート条件が改正され、初公開から45日以内に全米トップ50都市のうち、10都市の映画館で最低14日間は上映しなければならなくなった[14][15][16]
選出

投票権を持つ映画芸術科学アカデミー会員は、大部分がハリウッドの業界関係者による編成であり、新聞記者や映画評論家など公平な立場で判断できる分野の会員が少ないのが特徴。各賞の投票についても、例えば「アカデミー監督賞」であればハリウッドで働く映画監督の会員がノミネート作品選定に投票するなど、賞に応じた業務に携わる会員が担当する(もっとも、作品賞のノミネートおよび各賞ノミネート発表後の本選の投票は全会員が行うことができるので、最終的には各部門に携わる者以外の意向が結果に反映される)[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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