アカデミックハラスメント
[Wikipedia|▼Menu]

その研究に全くあるいは少ししか関わっていない者を共著者に入れることを強要する[5]

学生が出したアイデアを使って、こっそり論文を書く[5]

暴言、過度の叱責

本人がその場に居るか否かにかかわらず、学生や部下を傷つけるネガティブな言動を行うこと[5]

学生や部下が持ってきた論文原稿をゴミ箱につっこむ、破り捨てる、受け取らない、きちんと読まない[5]

学生や部下が出したアイデアに全く検討を加えず、それを頭から否定する[5]

ささいなミスを大声で叱責する[5]

具体的な事例

2006年、
高崎経済大学ではアカデミックハラスメントにより進級を質に取られた学生が自殺。不当に多い課題を到底不可能な短期間にこなし提出するよう指示された[6]

2009年、東北大学大学院で2年連続で博士論文受理を拒否された院生が自殺した[7]

2009年、岐阜大学の教員が学生に向かって「社会のクズ」と発言し、正当な理由のない人格否定や多数の面前での批判を行った[8]

2009年、京都大学の大学院生は建築学の研究を行いたかったにもかかわらず、子供の行動パターンに関する研究を行うことを強要されたこと、本来英語で研究の指導が受けられるということになっていたのに英語での指導がほとんど受けられなかったことなどによって自殺した[9]

2010年、京都大学の教授が、論文執筆中の院生に対し、教授との共著とするよう強要し、これを拒むと留年させると通告された[10]

2012年、兵庫教育大学の元教授が、同大大学院に入学した女性に対し、同年8月までの間、自分の研究データの削除を強要したり、「地獄を見ろ」と理不尽に怒鳴ったりし、女性はゼミの変更を余儀なくされた。同大は内部調査でアカデミックハラスメントと認定し、2015年に訴訟となった[11]

2012年、東大人文社会学研究科の教授が、研究テーマを押し付ける、帰省やバイトなどのプライベート生活に介入する、適切な指導を行えないにもかかわらず自分との共同作業を強制する、などといった理由でアカデミックハラスメント委員会に申し立てられた。[12]

2015年から2016年に掛けて、大阪大学大学院国際公共政策研究科の60歳代の男性教授が、研究室に所属する複数の学生や学会の事務局スタッフらに対し、授業後に実施する懇親会に参加するよう強制するなどのアカハラを繰り返し行い、2018年2月22日に停職3ヵ月の懲戒処分となった[13]

2017年、山形大学xEV飯豊研究センターでセンター長を務める大学教授によるアカデミックハラスメントが明らかになった。同年2月8日に男性技術支援職員を「偏差値40」「偏差値40」と連呼し、何度も罵倒したことや、同年9月に男性技術支援職員の机上に、「役立たず」「ボケが!」などと書かれた書き置きがなされたことが産経新聞から報道された。[14]センター長には1日分給与半減(減給額約1万円)というあまりにも軽微な処分が大学から下され、「軽すぎ」「前例になる」「再発防止にならない」と学生、保護者から批判が相次いだ[15]

2017年11月、山形大学工学部助教からアカデミック・ハラスメントを受けて同学部4年の男子学生が公園で自殺。遺族が大学と助教に訴訟を起こした[16]。山形大は本事案を含むアカデミック・ハラスメントに関する3件の情報公開を請求されたが、関連文書を全面不開示とし、総務省はこれを「違法な不開示決定」とした[17]

2018年

3月、静岡県富士山世界遺産センターの教授2名が静岡県知事補佐官の安田喜憲を含む「県職員らの研究への介入や、ハラスメントが相次いだ」とし相次いで退職した[18]

3月19日、横浜市立大学は、国際総合科学群の男性教授が、20代の女子学生4人に具体的な指示をせず繰り返し叱るなどのアカデミックハラスメントをしたとして、停職2カ月の懲戒処分にした[19]

4月25日、関西大学の元大学院生が、教授から研究を中止させられるなどのアカデミックハラスメントを受けたとして、教授と関西大学に慰謝料など約600万円の支払いを求めた訴訟の判決が大阪地裁でなされ、内藤裕之裁判長は、教授と関西大学に約86万円の支払いを命じた。

6月1日、茨城大学は、教育学部の教授が、女子学生を長時間叱るなどのアカデミックハラスメントを繰り返したとして、当該教授を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した[20]

12月27日、大阪市立大学は、男性教授からのセクハラ、パワハラ、アカデミックハラスメント(アカハラ)について、2011年6月から2018年5月までに17人の男女、計61件の被害に遭ったと認定し、当該教授を停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した[21]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:65 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef