アイビーリーグ
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近年は学費の高騰がしばしば議論を呼んでおり、2024年5月には、上記8校の多くで次年度以降の入学者の1年間の学費が初めて9万ドル(約1400万円)を突破すると報じられた[10][11]

「アイビー・リーグ」の名称は、これら8校で構成するカレッジスポーツ連盟の名称としても用いられる[1][12]。名称の由来は諸説あるが、一般に、これらの大学の多くにツタ (Ivy) を這わせた古いレンガ造りの校舎が建ち並ぶことにちなむと理解されている[13]

かつては8校すべてが男子のみ入学を許可していたため、女子校でこれに相当するものとして「セブン・シスターズ」の枠組みも作られた[7]。また伝統的なアイビーリーグには属さないが大学ランキングなどで最上位グループに位置するトップ校を含めて「アイビー・プラス」と呼ばれることがあるほか[14]、州立大学など公立の名門を指す「パブリック・アイビー[15]、小規模ながらすぐれた教育水準を保っている「リトル・アイビー」「ヒドゥン・アイビー」といった枠組みも考案されている[16][17]














歴史

アイビー・リーグを構成する8校のうち、コーネル大学を除く7校は独立戦争前に創立されており(コーネル大学は南北戦争の直後に創立)、早くから植民地での高等教育において中心的な位置を占めていた[18]

1900年頃からこれらの大学のスポーツチームが対戦を繰り返して全米の注目を集めるようになり、この8校のチーム群を指して「アイビー・リーグ」という表現が用いられるようになった[19]

当時はコーネル大学を除いてすべて男子校だったうえ、ほとんどの学生は白人・プロテスタントで、独立戦争前からアメリカ合衆国に住んでいた裕福な家庭の出身だった。そうした学生のイメージから、アイビー・リーグという言葉は、しだいにスポーツリーグの呼び名から発展して白人のエリート層を指す語として使われるようになった[18]

第二次世界大戦後、アイビー・リーグの各校は多様な学生に門戸を広げる方向へ舵を切った。1960年代頃までに多くが共学化を果たしており(最も共学化が遅かったコロンビア大学1983年に共学化)、さまざまな人種の学生が入学できるよう制度改革がすすんだ。

共学に移行する前は、各大学はそれぞれセブン・シスターズと呼ばれる名門女子大学群の学生と交流を持っていた[20]。セブン・シスターズ校のうちヴァッサー大学は共学化、ラドクリフ大学はハーバード大学と統合され、バーナード・カレッジもコロンビア大学と提携して運営されている。あとの4校は現在でも女子大学である。

設立学校名概要
1764年ブラウン大学

Brown Universityロードアイランド州州都プロビデンスに立地。1764年創立。スクールカラーはブラウン。リベラル・アーツ教育を重視し、ビジネススクールロー・スクールなどの専門大学院は設置しない方針を守っている。学部生の満足度では全米1位とする調査結果がある[21]。ブラウン・カリキュラムと呼ばれる独自の教育課程を導入している(全課目で成績付・成績無しを選べる、単位不合格の場合は公式記録に残らない、等[22])。
1754年コロンビア大学Columbia Universityニューヨーク州ニューヨーク市ハドソン川沿いに立地。


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