アイヌ
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2014年8月に東区選出の札幌市議会議員自由民主党所属の金子快之[注 17]Twitterで「アイヌ民族なんて、いまはもういないんですよね。せいぜいアイヌ系日本人が良いところ」とアイヌ民族は今は存在しないとする書き込みを行っていたことが判明[106][107]、アイヌの団体などから批判され、自民党の市議会会派から除名された後、同9月に市議会からは議員辞職勧告決議[108]をうけた。金子は、北海道アイヌ協会がアイヌ民族の認定を行っていることに対し「アイヌ民族であることを法的に証明する手段が現状存在しない」とし、「アイヌ民族であることを『証明』している北海道アイヌ協会が「アイヌの血を受け継いでいる『と思われる』人」という曖昧な基準で認定しており、出自がアイヌでなくとも養子や婚姻といった手段で認定してもらえればアイヌとしての優遇措置を受けられる、北海道アイヌ協会自体に数々の『不正行為』が存在しているなどといったことを市議会で告発した。アイヌの文化や歴史自体を否定するものではないとしつつも、利権の問題には今後も取り組んでいくと述べた[109]。しかし一方で除名処分に際し『アイヌ民族は先住民族』とした国会決議の内容は認めない」との趣旨の発言があったとされ、また発言も撤回していない[110]。その後の金子は辞職を拒否して保守系無所属の市議となり、2015年の札幌市議選では東区選挙区から再選を目指したものの落選した[111]
墓地の盗掘と遺骨返還「アイヌ墓地盗掘事件」も参照

北海道や千島、樺太の開発と学術調査が本格化した明治以降、国内外の民族学者や考古学者らが、アイヌを含む北方先住民族の墓地盗掘して、遺骨を乱雑に扱ったり、国外に持ち出したりした例があった。北海道大学では1995年に「北大人骨事件」が発覚。北大は学内で保管するアイヌの遺骨(16人分)を、日本政府のガイドラインに沿って子孫ら祭祀継承者へ渡す「アイヌ遺骨等返還室」を2015年4月に設置した[112]。またドイツの学術団体「ベルリン人類学・民族学・先史学協会」(BGAEU)は2017年7月31日、ドイツ人旅行者のゲオルク・シュレジンガーが1879年に札幌市内のアイヌ墓地から持ち出したアイヌの遺骨1体を、在ベルリン日本大使館で北海道アイヌ協会へ返還した。この遺骨は8月2日に北海道大学のアイヌ納骨堂に納められた後、同月4日に慰霊祭(イチャルパ)で供養される予定である[113]
画像

アイヌの狩人を描いたアイヌ絵

アイヌの漁師を描いた絵(1843年)

ブロニスワフ・ピウスツキが撮影したアイヌ

アイヌの暮らしを復元した人形

アイヌの伝統衣装、「アットゥシ」。

鳥の皮で作られた外套「チカ??ウ?」。

木綿を多用した晴れ着「ルウンペ」

北海道日高地方に伝承される晴れ着「カパ?ミ??」

イザベラ・バードによるチセの外観

白老町アイヌ民族博物館に復元されたアイヌの村の風景

伝統的なアイヌの結婚

博物館、資料館

北海道立アイヌ総合センター(札幌)

札幌市アイヌ文化交流センター (サッポロピリカコタン)

旭川市博物館

釧路市立博物館

北海道博物館

二風谷アイヌ文化博物館

萱野茂二風谷アイヌ資料館

新ひだか町アイヌ民俗資料館

弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民俗資料館

川村カ子トアイヌ記念館 (旭川)

ウポポイ(民族共生象徴空間)(旧名:アイヌ民族博物館

関連団体

北海道アイヌ協会

アイヌ民族党

関連作品コタンの口笛』(1959年)

鶴田知也コシャマイン記』(小説)(1936年)第3回芥川龍之介賞受賞

菊田一夫作詞、古関裕而作曲『イヨマンテの夜』(曲)(1949年)

つげ義春『熊祭の乙女』(コミック)(1956年)[114]

石森延男コタンの口笛』(小説、映画)(1957年、1959年)未明文学賞産経児童出版文化賞受賞

武田泰淳森と湖のまつり』(小説、映画)(1958年)

佐藤さとるだれも知らない小さな国』(小説)(1959年)毎日出版文化賞国際アンデルセン賞国内賞受賞 アイヌの伝承に由来する小人コロポックルをモデルとした「コロボックル」が登場する。続編を含め『コロボックル物語』シリーズを形成。

渡辺邦男監督『水戸黄門海を渡る』(映画)(1961年)

つのだじろう『あかね雲のうた』(コミック)[115] [116](1964年)

安藤美紀夫『ポイヤウンベ物語』(小説)(1966年)サンケイ児童出版文化賞、国際アンデルセン賞国内賞受賞

高畑勲監督『太陽の王子 ホルスの大冒険』(アニメーション)(東映動画、1968年) 原作がアイヌの叙事詩を題材にした人形劇。

前川康男『魔神の海』(小説)(1969年)日本児童文学者協会賞受賞

矢野徹カムイの剣』(小説、アニメーション)(1970年、1985年)

手塚治虫シュマリ』(コミック)(小学館ビッグコミック 1974-1976) 明治初期の北海道を舞台にした漫画作品。主人公の名前がアイヌ由来[116]

石坂啓ハルコロ』(コミック)(潮出版社1992,1993)ISBN 978-4267902420, ISBN 978-4267902482

サムライスピリッツ格闘ゲーム)(1993- ) メインキャラクターのひとりがアイヌの少女ナコルル

船戸与一蝦夷地別件』(小説)(1995年)1995年『このミステリーがすごい! '96年版』第3位、同年『週刊文春ミステリーベスト10』第7位、1996年第14回日本冒険小説協会大賞(国内部門)。


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