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歯茎鼻音(n)[14]チ以外のタ行、ヂ以外のダ行、ニ以外のナ行、ラ行、ジ以外のザ行が続く場合[11]舌先を歯茎に当てて、鼻から音を出す。例)パンだ[pan?.da][12]、ほんの [hon?.no][15]、連帯[??en?.ta.i][13]、貫通[kan?t?s???][13]、散財[san?.d?za.i][13]、元来[gan??.??a.i][13]


歯茎硬口蓋鼻音(??)[16]チ、ジ、ニが続く場合[11]舌先を歯茎硬口蓋に当てて、鼻から音を出す。例)インチ[i???.t??i][13]、珍事[t??i???.d??i][13]、参入[sa???.?????][13]


軟口蓋鼻音(?)[17]カ、ガ行が続く場合[11](イ、エに続く語尾の場合に?となることが多くある[8])舌根を軟口蓋に当てて、鼻から音を出す。例)パンが[pa??.?a][12]、マンガ [ma??.ga][7]、満開 [ma??.ka.i][7]


鼻音化接近音(??他)[18]ア、ヤ、ワ、サ、ハ行が続く場合[5]口と鼻から音を出す。例)パン屋[pa???.ja][12]、パンは[pa???.β?a][12]、 線を [se???.o][7]、本を [ho???.o][7]、天才、国産品

ただし、MRIを用いた実証的研究では、語尾撥音は口蓋垂鼻音に固定されず、およそ前の母音に依存して硬口蓋から口蓋垂までの広範囲で閉鎖が起こることが報告されている[19]
順序[ソースを編集]

五十音順:厳密には、「ん」は五十音に含まれないが、通常は、「ん」を含めて五十音順とすることが多い。その場合には、「ん」は五十音の最後、第48位に置かれる。や行い段え段およびわ行う段を数に加えると51位、逆に現代仮名遣いで使われないを除くと46位となる。

いろは順: なし。第48位に「京」の代わりに置かれることがある。その場合には「」の次。

表記[ソースを編集]

平仮名「ん」の字形:「无」の草体(无は、万葉仮名で「む」[20]

片仮名「ン」の字形:漢文の訓点のうち撥音を示す記号「」(梵字の菩提点に由来[21]、参考:アヌスヴァーラ)の転じたもの、尓の上部、二の転じたもの、无の二を取った形、冫?(温-丶)の偏(にすい・冫)からなどの説がある。丹波・難波は古くは「たにわ」・「なにわ」と読んでおり「ん」が「に」になっている。

平安時代末期 (12世紀) に表記法が確立するにいたるまでにはさまざまな異表記があり、「む」「い」「う」であらわしたり、無表記であったりした[22]

ローマ字n - 母音字や y が後続する場合は「n'」のようにアポストロフィーで区切ることもある。修正ヘボン式では音節に左右されずそのまま「n」、しかし旧ヘボン式ではm, b, p(唇音)で始まる音節が後続する場合「m」を用いる[23]ローマ字入力の場合は、後ろに「な行」がくる場合には「nn」とする。

ハングルで日本語表記する場合、韓国外来語表記法では ?パッチムとして表記する。語頭の「ん」については規定が存在しない(他の表記法については「日本語のハングル表記」を参照)。

例:仙台=???、関東=??


点字

通話表:「おしまいのン」

モールス信号:・?・?・

手旗信号:5→1


発音 ん[ヘルプ/ファイル]

語頭の「ん」[ソースを編集]

日本語の現代共通語では基本的に「ん」より始まる単語が存在しない。ただし、くだけた口語や方言では「生まれる」「美味い」など語頭の「う」を鼻濁音 [?] で発音することがあり、それを「ん」で表現することがある。1944年文部省が制定した『發音符號』では、語頭の鼻濁音は「う゚」を使用するように定めたが、この表記はほとんど浸透せず、現在では語頭の鼻濁音と「う」を特に区別する場合、単に「ん」と表記されることが多い。

某という言い換えと同様に、内容をぼかす用法がある。例:数千円のことを「ン千円」と書くなど(ただし発音は通常「ウンゼンエン」とする。発音通り「ウン千円」などと表記することもある)。

琉球語には「ン」から始まる単語が多数見られ、中でも宮古方言の「んみゃーち」(ようこそ、の意味)は有名。与那国方言などにもみられる。

@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}本来「」「」は「ンマ [m?ma]」、「ンメ [m?me]」と発音され[要出典]ており、伝統的な東京方言をはじめ、方言として残る地方もある。古典的仮名遣いでは、「馬」は「むま」と書かれた。また、これらはいずれも大陸からの移入種であり、遡れば中期漢語の「マー」「メイ」という発音にたどり着く[要出典]とされている。

東北方言には、「んだ」(そうだ)、「んで」(それで)のように、そ系列の指示語助詞の組み合わせの一部に「ん」から始まる文節がある。また東北方言以外でも、くだけた口語で「そんな」を「んな」と省略して発音することがある(用例:んな事あるわけ無いだろう)。文頭に「ん」が来ている例として指摘できる。

日本語以外の言語に於いても、「ン」から始まる言葉は少ない。外国語の単語を仮名表記する際、基本的には鼻音で始まり後続する音が母音でない場合に、「ン」で始まる言葉として表されることがある。ただし、外国語音を日本語でどう捉えるか、仮名でどのように表記するかという問題があるため、その多寡を単純には結論づけられない。

広東語には [??] および [m?] という音節主音が存在する。例えば漢姓によくある「」の発音は [??] であり、香港の喜劇俳優「呉孟達」の名前を片仮名表記する場合「ン・マンタッ」と書く。

台湾語?南語)で「」および「」の発音は [??] である(声調が異なる)。どちらも姓として使用する。

ベトナムで最もポピュラーな姓は「阮」 (Nguy?n) であるが、日本語では「グエン」と表記することが多い。

インドネシアバリ島の玄関口であるデンパサール国際空港の正式名称はイ・グスティ・ングラ・ライ国際空港(Bandara Internasional I Gusthi Ngurah Rai) であり、これは独立戦争の英雄グスティ・ングラライに因んでいる。ただしこれについては、「グラライ」の片仮名表記もまた存在する。

アフリカではンジャメナチャドの首都)、ンゴマンゴロンゴロキリマンジャロ (Kilima-Njaro)、ユッスー・ンドゥールなど「ン」から始まる名前・単語が存在する。ただし「ン」の代わりに、「ウン」、「エン」、「エム」、「ヌ」、「ム」に置き換えられることがある。(エムボマエンクルマヌデレバタボ・ムベキ


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