ゆるキャラ
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2008年、『新語・流行語大賞』の候補となる60語に「ゆるキャラ」がノミネートされた[21]ものの、トップテン入りを逃した。

2010年より、『ゆるキャラグランプリ』が開催されている。また埼玉県羽生市では同年より「ゆるキャラさみっとin羽生」(2014年より「世界キャラクターさみっとin羽生」に改称)を開催、2012年開催の第3回さみっとでは265キャラが集結した。

2013年1月27日、全国各地のご当地キャラクターがハウステンボスに集まり、100体以上のキャラクターが5分間以上ダンスするギネス世界記録に挑戦、「世界最大のマスコットダンス」として認定された[22][23]

2013年11月23日、『ゆるキャラさみっとin羽生』において午前までに376体が一堂に集まり、「マスコットの最多集合」としてギネス世界記録に認定された[24][25]

2013年12月2日、『2013年・新語・流行語大賞』で「ご当地キャラ」がトップテン入りを果たした。受賞者は熊本県のキャラクター・くまモン[26]

ゆるキャラ三か条

「ゆるキャラ」の提唱者であるみうらじゅんは、あるキャラクターが「ゆるキャラ」として認められるための条件として、以下の三条件を挙げている[5][27]
郷土愛に満ち溢れた強いメッセージ性があること。

立ち居振る舞いが不安定かつユニークであること。

愛すべき、ゆるさ、を持ち合わせていること。

みうらはこれに加えて「原則として着ぐるみ化されていること」も条件に挙げている[5]。また、郷土に由来する「いろんなものを盛り込みすぎて、説明されないと何がなんだか分からなくて笑いを誘うようなところ」、「突っ込みどころの多くとんちんかんなところ」、「プロが商品開発のことを考えてリサーチしたりせず、行政や市民といったキャラクター作りの素人が作るがゆえのゆるさ」、なども指摘する[5]

条件に「郷土愛」が含まれていることからもわかるように、みうらの想定はあくまで「地方の村おこし・地域振興のためのキャラクター」であり、この定義に従えば全国展開する大企業のプロモーションキャラクターは対象に含まれないことになる。しかし2009年の『ゆるキャラまつり』にはNTTドコモの「ひつじのしつじくん」のような大企業のキャラクターも参加を認められており、時代とともに対象の範囲は拡大されている。ただし当時の『ゆるキャラまつり』実行委員会では、大企業などのキャラクターの参加も認めるものの、イベント協賛企業のキャラクターとして明確に区別していた。

みうらは、ひこにゃんがブームになった2006年を境とした「ひこにゃんビフォーアフター」で、「ゆるキャラ」という言葉の使われ方が変化したと指摘する。ひこにゃん以前は自分たちのキャラクターを「ゆるキャラ」と呼ばれることにマイナスイメージを持っていた自治体側が、ひこにゃん以降は自分たちから「ゆるキャラ」を名乗るようになり、広告会社等のプロが自治体からの依頼を受けデザインや運用を行う「素人ならではのゆるさ」というみうらの定義から外れたご当地キャラクターも数多く登場するようになった。しかし、ひこにゃん以降でも『ゆるキャラグランプリ2012』で最下位グループを形成したポピアン、浜寺ローズちゃん、フルルのような「ゆるさ」を持つキャラクターは依然として存在しており、「ゆるキャラ」という呼称の定義が広がってご当地キャラクター全般を指すようになってきている[28]

業界でも大手のイベントの一つだった『ゆるキャラまつりin彦根』は、2013年より「ゆるキャラ」という言葉を使用せず、「ゆるくない世界で地道に地元を一生懸命PRしている」キャラクターの祭典として『ご当地キャラ博in彦根』へと改名した[29]。2014年には同様の大手イベントだった『ゆるキャラサミットin羽生』も、「企業キャラクターやご当地ヒーローなどに間口を広げるため」という理由で『世界キャラクターさみっとin羽生』に改称している[30]
ゆるキャラグランプリ

2010年より『ゆるキャラグランプリ(ゆる-1)』が開催されている。

2020年3月10日に「ゆるキャラグランプリ実行委員会」は、同年10月3日・4日に岩手県滝沢市の岩手産業文化センターアピオで開催の「ゆるキャラグランプリ2020 THE FINAL 未来へつなぐ いわて幸せ大作戦!!」をもって、ゆるキャラグランプリを終了することを発表した[31][32]
2010年

『ゆるキャラまつりin彦根?キグるミさみっと?』に併せて開催。『ゆるキャラまつり』に参加するキャラクター以外にも投票が可能であり、携帯電話による投票部門と、公式ガイドブック付属の投票用紙による記名投票部門(郵送または会場設置の投票箱への投函)の2部門で争われ、携帯投票では滋賀ふるさと観光大使を務める西川貴教を模したキャラクターであるタボくん、記名投票ではひこにゃんが制した[33]

携帯投票記名投票
順位出身キャラ名得票数順位出身キャラ名得票数
1位滋賀県タボくん26,4211位滋賀県彦根市ひこにゃん356
2位佐賀県唐津市唐ワンくん24,2402位滋賀県彦根市ぎんにゃん85
3位岐阜県岐阜市やなな16,0973位岐阜県岐阜市やなな76
4位愛知県名古屋市はち丸15,1404位滋賀県タボくん56
5位福井県美浜町へしこちゃん15,0485位京都府京都市鸞恩くん51
6位大阪府東大阪市いしきりん13,1446位愛知県名古屋市はち丸42
7位京都府京都市鸞恩くん12,7077位兵庫県はばタン33
8位千葉県成田市うなりくん11,055大阪府大阪市ブットンくん
9位滋賀県彦根市ひこにゃん10,0419位滋賀県守山市もーりー31
10位愛知県稲沢市いなッピー8,59210位宮城県むすび丸28

第1回(2011年)

主催者がゆるキャラさみっと協会に変更され、『ゆるキャラさみっとin羽生』に併せて開催された。冠協賛にはタウンページが付いた。

投票対象は、グランプリにエントリーを行った全てのゆるキャラ(企業のゆるキャラは除く。また着ぐるみを持たないキャラクターはエントリー不可)。インターネットによる投票に一本化されたが、主に2ちゃんねるでの呼びかけによるフリーメールを利用した大量の組織票が投票された[34][35]ために、運営が解析を行い不正とされる票を削除する措置を取った。最終結果では、熊本県のPRキャラクターくまモンがグランプリを獲得、準グランプリは愛媛県今治市観光大使を務めるバリィさんとなった。

2012年2月27日にタウンページ公式サイトにて、10位までのゆるキャラによるビデオレターが期間限定で公開された[36]

最下位(348位・68票)だった2キャラのうちの長野県上伊那郡南箕輪村まっくんは、それを逆手にとって「日本でいちばん人気のないキャラクター」として自虐プロモーションを行い、知名度向上により翌年は48位となっている[37][注 4]

順位出身キャラ名得票数
1位熊本県くまモン287,315
2位愛媛県今治市バリィさん245,238
3位東京都国分寺市にしこくん174,079
4位栃木県大田原市与一くん172,798
5位愛知県名古屋市はち丸・だなも・エビザベス158,756
6位埼玉県深谷市ふっかちゃん154,243
7位福岡県北九州市モモマルくん126,583
8位岐阜県岐阜市やなな115,866
9位大阪府箕面市滝ノ道ゆずる110,900


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