テレビアニメ放送以前の原作本ではエコロジー(地球環境問題)をテーマに描かれており、テレビアニメには登場しない「ポークシティ」という都会があって、その町は大気汚染やゴミ問題などの環境破壊に悩まされている。なお、テレビアニメ放送以降からの新刊では、テレビアニメの設定とキャラクターが使用されている。 テレビアニメは原作本から登場人物や設定を大幅に変更して、10分番組に仕上げたショートアニメ作品。月 - 金曜日の朝に2話分を放送して、同日の夕方に再放送している。2014年度より、字幕放送開始[1][注 1][注 2]。声の出演者の多くは、同一の回で複数の役を掛け持ちすることがあり、その中の一つの役でクレジットされることが多い[注 3]。また、回によってはナレーションが入ることもある。家族以外の一部登場人物はクレジットの表記揺れなどが見られる場合もある。 2020年に放送10周年を迎えた。NHKの国産テレビアニメの中では『忍たま乱太郎』『おじゃる丸』に次いで3番目に放送期間が長い[注 4]。 2022年4月から、NHKの番組内で番組終了時のNHKのロゴマークが変化するようになった。これにより、1995年3月22日からNHKで使われていた丸みを帯びた赤文字を三つの卵形図形で囲った先代のロゴマークは、全面的に廃止となった。 はなかっぱとその家族、ももかっぱちゃん、獅子じゅうろく博士、エゴロウ以外はアニメオリジナルキャラクターである。 原作本で無かった家族の名前がテレビアニメで正式に命名される。家族の名前はそれぞれの頭に咲いている花に由来している。あきやまただし公式Twitterで連載している、はなかっぱ青春編では苗字が「水木」であることが判明している。はなかっぱ族は全員に共通して水中でも息ができる。はなかっぱの家族は皆髪がない[注 5]点が共通している(他のはなかっぱ族には皆髪がある)。また、彼らは基本的に着衣のままでも泳げ、水中を泳いで水から上がった後も着替える様子はないことが窺える。ただし、ももかっぱは友達と地下水路に入った際には水着に着替えたことがあるほか、ももかっぱとお兄さんを含む一家総出でシンクロ大会に出場した時は全員が揃いの水着を着用した。また、水に入った後は体は濡れていない様子だが、雨などで水が当たると濡れるということもある。
原作のみ登場するキャラクター
トンガルー
カンガルーをモチーフにした男の子。はなかっぱのお友達。
ぶっきらぞう
ゾウをモチーフにした男の子。はなかっぱのお友達。
ヤワラカメ
カメ(?)をモチーフにした女の子。はなかっぱのお友達。
インチキン
ニワトリをモチーフにした女の子。はなかっぱのお友達。
ポーク市長
ブタをモチーフにした男性。ポークシティの市長で、小さい頃はやまびこ村に住んでいた。人当たりが良く断りにくい性格で、部下であるはずのエゴロウに「町の収益になる!」の一言でエコロジーを無視した都市開発を容認する。
グチャットン
ブタをモチーフにした怪物。ポークシティのゴミ山から出てきた。
テレビアニメ
登場キャラクター
出典:[2]
はなかっぱとその家族
はなかっぱ
声 - 中川里江本作の主人公。頭に花が咲いている河童の一族の男の子。一人称は「僕」。頭には濃いピンク色の「とりあえずの花」が咲いており、そこから実在するものから不思議なものまで実に色々な植物を咲かせることができる。未熟なためかなかなか思い通りのものを咲かせることが出来ず、たまに祖父のはす次郎と特訓している。驚いたり怒ったりした時などに無意識に何かを咲かせることもある。大人になると決まった花しか咲かせられなくなる為、ひまごろうのように大きな花が咲くことを夢見ている。また、将来ははす次郎のように世界中を冒険して回りたいという夢を持っている。時々聞いた話などに影響を受けたり焦って大人の花にしようとする花が変わることがある。ちなみに初めて咲かせた花はタンポポ[注 6]。時々スランプや体調不良、栄養不足により花が咲かなくなることがあったり、花束を出したこともある。優しい性格だがいたずら好きなどの面もあり、調子に乗りやすく、家族や友人だけでなく、多くの大人達、果てはがりぞーとアゲルにまで迷惑をかけ怒られる事がある。極稀に咲く「わか蘭」の花をがりぞーとアゲルに狙われているが、咲かせ方が分からないので事あるごとに変装した二人に騙されたり、驚かされている。本人はその都度ショックを受けたり怒ったりしているが、一緒に遊ぶときは特に気にしていない。また、間接的に二人をお祭りに誘おうとしたこともある。豆類が大好物。
ひまごろう
声 - 木内秀信はなかっぱの父。頭には大きなヒマワリが咲いており、眉毛が繋がっている。濃い緑色のベスト、ベージュ色のワイシャツ、茶色のズボンを身につけている。農業を営み、さまざまな農作物を育てている。神経衰弱やバイオリンを弾くことが得意。バイオリンでは、アゲルちゃんと組んだ事がある。植物に関しての知識ははす次郎に次ぐほど豊富で、殊に実在の植物に関しては詳しく、「○○科」の植物とまで説明することもある。昔は痩せていたが、今は大柄で力持ち。普段は温厚な性格であるが、はなかっぱを叱ったり咎めたりすることもあることから父親らしくしっかり者である。
ポッポリーヌ
声 - 尾崎恵はなかっぱの母。頭にタンポポが咲いており[注 7]、頭の花が綿毛になった際は自分自身も風に乗って飛ばされることがある。一人称は「私」。はなかっぱ、ひまごろうからは「お母さん」、はす次郎からは「ポポちゃん」、かすみからは「ポポさん」と呼ばれている。交友関係は広く、同級生の母親たちやノッコさん、ふわ吉の母親などと仲が良い。学生の頃はおさげの三つ編みにしていた。白っぽいエプロンを着けていて、お出かけの時などおめかしの必要がある場合に、薄いピンク色のワンピースを着ることもある。普段はおっとりしていて天然なお母さん。優しいが怒ると友人たちでさえ逃げ出すほど怖く雷が落ちるほどめちゃくちゃ怖い。怒ると息子のはなかっぱには容赦なくキレる。またその一方でドジな一面も。花に関しては一般的に知識はある[注 8]ようだが、はなかっぱが頭に咲いた花の影響で意味不明な行動を取っていても、普段の行いからかふざけていると勘違いする事もよくあり、はす次郎ほど詳しくない。
はす次郎
声 - 緒方賢一はなかっぱの祖父、ポッポリーヌの父。頭にハスが咲いている。一人称は「わし」。はなかっぱ、ポッポリーヌ、ひまごろうからは「おじいちゃん」、かすみからは「はす次郎さん」、と呼ばれている。趣味は囲碁、将棋、俳句、釣り、入浴など。普段は緑色のトレーナー風のシャツとモスグリーンのズボンを着用しており、水中を泳ぐ時も同じ。寝る際にはパジャマを着用。出かける際に濃い灰色のトレンチコートを着ることがある。趣味は、山登りや石積みなど幅広い。若い頃は冒険家だった。また花の名前にも大変詳しく、はなかっぱが咲かせた花の解説役でもある。強かな面がありがりぞー達だけでなく、蝶兵衛の変装を一瞬で見破った上で、さまざまな無茶振りをさせることがある。また、病気で寝込んでいた(実は仮病だった)はなかっぱに所有する「臭くて苦くて不味い薬」を飲ませたこともある。妻のかすみとは今でも仲睦まじい。注射が苦手。それ故予防接種の日、はなかっぱと村中逃げ回った。