つるべ
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一方、中国などでは
地下水面
が地表から200mもある場合があり、垂直に水を汲み上げる釣瓶井戸には不向きで、回転木を使う「じくろ井戸」が一般的だった
[2]
。
時間態様の日本語表現
釣瓶の語源は「連るぶ」であり、続けざまという意味もあり、釣瓶にも
形容
として同様な意味をもち、
漢字
表記も「連るべ」と「釣瓶」は併用される。おもに素早さや「急」や次々といった意味を表す
時間
態様
の
形容詞
として、使用される。
釣瓶落とし・釣瓶下し
釣瓶を井戸の中に落とす際に、急速に落ちるため、
秋
の日の暮れやすいことの例えとして「秋の日は釣瓶落とし」というように形容的に使用される。現在では、
株価
や
景気
や
勝率
など、その他
折れ線グラフ
などで表される、
数値
の急降下を例える形容としても使われるが、否定的な状況で多く見られる。
釣瓶打ち・連るべ打ち
釣瓶打ち(つるべうち)とは、
弓矢
や
火縄銃
などにおいて、交代で続けざまに打つことをさす。
スポーツ
の
球技
が普及してからは、得点に繋がる球を打つ行為が一方的に続けざまにされることも「釣瓶打ち」と例えられるようになった。
籠釣瓶・篭釣瓶
籠釣瓶(かごつるべ)とは、「水も溜まらぬ切れ味」意味し、よく切れる名刀を示す。
籠
でできた釣瓶で水を汲んでも溜まらないことから
洒落
として用いたといわれる。例:『
籠釣瓶花街酔醒
』(かごつるべさとのえいざめ)
歌舞伎
の
題目
で
吉原
ものといわれる1つであり、『籠釣瓶』ともいわれる。色恋沙汰の
悲劇
で、主人公が刀で矢継ぎ早に人々を切り殺していくという
物語
である。
文化
朝顔に釣瓶取られて貰い水(あさがおに、つるべとられて、もらいみず) -
加賀千代女
の俳句。朝早く井戸から水を汲もうとしたら、釣瓶に
朝顔
の
蔓
(つる)がつたっており、朝顔の蔓(
茎
のこと)を伐(き)ってまで、水を汲むには忍びないと思い、隣人に水を貰いに行くという意味。
釣瓶落とし
(釣瓶下し)、
釣瓶火
-
妖怪
の一種。釣瓶落としと釣瓶火は同一という説もあるが、定かではない。釣瓶落としは古くなった釣瓶が基になっているが、釣瓶火は像容が、釣瓶とそれに繋がる縄のように見える
炎
や
人魂
である。
釣瓶鮨(つるべずし) - 奈良県
下市
(しもいち)の名産で、奈良県
吉野郡
吉野川
で獲れた
鮎
を
酢
で締め腹に
酢飯
を詰め込んだものを、釣瓶を模した小さな木桶にいれた
押し鮨
で弥助鮨(やすけずし)ともいう。
脚注
^
a
b
c
d
e
f
g
h
i
藏田延男「日本の井戸とその歴史」『地学雑誌』第60巻第4号、東京地学協会、1951年、183-190頁、2019年12月1日閲覧。
^
a
b
c
“ ⇒
さまざまな道具
”. 奈良市. 2019年12月1日閲覧。
関連項目
井戸
木桶
釣瓶落とし
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