ちびまる子ちゃん
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西城秀樹山本リンダといった当時のアイドル、ローラースルーゴーゴー笑い袋といったグッズなど、作中当時の文化や流行も随所に取り入れられた[8]

初期は作者自身が体験した小学生時代の実話を基にしたエッセイ風コミックだったが、連載の長期化に伴って作者自身の体験談は描き切り、ほぼ創造のみの作風に変わっていった。それに伴い、登場人物も初期は比較的リアルな人物描写だったが、次第にマンガチックにデフォルメして描かれるようになり、特に単行本10 - 14巻あたりでは、頭身がかなり低めに抑えられていた。また、作品の舞台である1974年当時の日本にはまだ存在していなかった、あるいは一般的ではなかった物や行事が作中に登場する事例も見られるようになっている[注 6]。作者の実体験をベースとしたエピソードでも、必ずしも忠実に漫画化しているとは限らず、実体験との相違点は1996年 - 1998年にかけて刊行したエッセイ『あのころ』『まる子だった』『ももこの話』で綴っている[注 7]。『ほのぼの劇場』に関しても、「放課後の学級会」以外は、多少実話性は落ちると作者は後に述べている[9]。作者自身の体験談を基としたエピソードの中には、幼少期や高校生以降のものと共通するネタもある[注 8]

漫画連載のみであった当初はカルト的な人気に留まっていたが、1990年のテレビアニメ化によって広く認知されていった。放映枠が『サザエさん』の前枠であったことも、大きな力になったという[10]

1996年には、作者が多忙になってきていると感じたことから[11]、テレビアニメを主軸に据えることとなり、漫画については『りぼん』でのレギュラー連載を同年6月号の「その114」をもって一旦終了、その後は不定期掲載となった。

テレビアニメ、映画ともに人気を博したほか、2021年2月時点で電子版を含めた累計発行部数は3250万部を突破しており[12]、連載されていた漫画『りぼん』のコミックスの中では通巻最高発行部数を記録している。関連商品、グッズも数多い。1989年に西武百貨店の新聞広告で使われたほか、『アイドル時代の神話』(小倉千加子/著、朝日新聞社)(元は朝日ジャーナルの連載記事)などの書籍での紹介で、アニメ本放送以前からある程度一般にも知られていた。1990年のテレビアニメ放送とそれに伴う関連商品発売、その他のアニメ版を基にしたイラスト広告などでの利用によって「平成のサザエさん」と呼ばれるほどの国民的な認知度を得るに至る[13]。1990年のキャラクター商品の売上額は年間100億円以上を記録した。1991年には700億円に達したとされており[14]、「人間は売れない」という業界のジンクスを覆した[15]。また、「ウゥ?ン」「いけずぅ?」といった登場人物の口癖も1990年に流行語となった[16]。日本のみならず中国大陸台湾中華民国)、香港特別行政区でも人気があり、前述の3か国・地域での商品化市場は2014年時点で30億円に達する[17]

2006年4月18日と10月31日には実写テレビドラマ化され(ドラマの項を参照)、2007年4月19日からはレギュラー番組として『まるまるちびまる子ちゃん』の放送を開始した。当初半年の予定だった放送期間は延長され、最終的に2008年2月28日に番組終了という形になった。

2007年7月から2012年1月3日まで東京新聞中日新聞北陸中日新聞中日新聞社発行朝刊紙面と提携をしている新聞紙面で、ちびまる子ちゃんの4コマ漫画が連載されていた。

2011年8月には25周年を記念して第1話である「『おっちゃんのまほうカード』の巻」のリメイク版が掲載された。

2013年8月18日、サンケイスポーツ産業経済新聞社)にて実写テレビドラマが5年半ぶりに放送することが発表された。3代目まる子役には信太真妃が選出され、同年10月1日に「スペシャルドラマちびまる子ちゃん」として(ドラマの項を参照)、『「まる子、おじいちゃんを祝う」の巻』『「まる子、席替えをする」の巻』『「まる子、納豆を食べよう」の巻』『「まる子とたまちゃん、風船の手紙を拾う」の巻』の4本の作品が放送された。

デビュー30周年となった2014年には、原作者のさくらももこが「30年間、良い事も大変な事もいっぱいありましたが、私は作家としてとても幸せな月日を送らせていただいています。感謝にたえません。」との言葉を残している。

2015年にはアニメ放送25年を記念して以下の企画が行われた。

1月25日 - 『ちびまる子ちゃん アニメ25周年記念?旅は道連れ、苦あれば楽あり美味もありスペシャル』を放送[18]

3月21日 - フジテレビに1年間限定で『ちびまる子ちゃんカフェ』をオープン[19]

4月2日 - LINE公式アカウントを開設し、データ放送との連動企画を実施[20]

7月18日?8月31日 - プラネタリウムプログラム『ちびまる子ちゃん 星にねがいを』を各地で上映[21]

7月27日 - 静岡鉄道静岡清水線にて、1年間限定で『ちびまる子ちゃんラッピング電車』を運行[22]


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