ちくま文庫
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

個人全集を多数出した版元として、文庫サイズでの個人全集(夏目漱石芥川龍之介森?外太宰治宮沢賢治など多数)が充実[注 1]しているのも特色である。

当初は、自社刊行物の囲い込み(自社自身での再刊)の意識が強かったが、1992年平成4年)のちくま学芸文庫発足以降は、一般書籍の比重が高くなった(両レーベル共に、他社初版の再刊も多い)。創刊から25年以上を経過したため、品切れになった著名作品(チェーホフ全集、岡本かの子全集、坂口安吾全集など)も多く、初版のみで品切となった書目も多い。読者アンケートなどをもとに、不定期で復刊も行っている。

また、古典文芸作品では、マルセル・プルースト失われた時を求めて』を1990年代前半に文庫化し重版、小説では、三島由紀夫三島由紀夫レター教室[注 2]ガルシア=マルケス『エレンディラ』など多くの再刊をしている。

一方で、赤瀬川原平『老人力』のような話題作や、都築響一による『珍日本紀行』や『TOKYO STYLE』、『賃貸宇宙』といった写真集や、なぎら健壱藤木TDC今柊二他多数の「食・酒場めぐり案内」など、硬軟両面の特徴をあわせ持っている。

2006年(平成18年)には、ちくま学芸文庫数学物理学科学史などを扱う科学部門の「Math&Science」シリーズが発足した。

2015年(平成27年)には創刊30周年記念として、月のノオトという自由に書き込めるノートを全国にまわし、何冊もどってくるかという企画が催された。

2023年9月、晩聲社から出ていたが絶版になっていた茶本繁正の「原理運動の研究」を復刊。
著名な刊行書目(上記以外)

ちくま日本文学(全40巻) 編集協力:安野光雅池内紀井上ひさし鶴見俊輔森毅 - 『ちくま日本文学全集』(1991年?1993年)をもとに、再編集したもの。

宮下志朗訳、フランソワ・ラブレーガルガンチュワとパンタグリュエル』(全5巻)

松岡和子訳、シェイクスピア全集(全33巻、2021年完結)

夏目漱石全集 (全10巻)

森鴎外全集(全14巻)、品切

柳田國男全集(全32巻)、品切

芥川龍之介全集(全8巻)

太宰治全集(全10巻)

宮沢賢治全集(全10巻)

中島敦全集(全3巻)

梶井基次郎全集(全1巻)

夢野久作全集(全11巻)、品切

坂口安吾全集(全18巻)、品切

ロートレアモン全集(石井洋二郎訳、全1巻。マルドロールの歌ほか)

三国志演義井波律子訳、全7巻)[注 3]

水滸伝駒田信二訳、全8巻)[注 4]

詳注版シャーロック・ホームズ全集、全10巻+別巻(シャーロック・ホームズ事典)?詳細な解説・注入り(小池滋監訳)、品切

ノヴァーリス作品集(全3巻、今泉文子訳)、品切

山田風太郎明治小説全集(全14巻)、『山田風太郎忍法帖短篇全集』(全12巻)[注 5]

脚注[脚注の使い方]
注釈^ 一部を除き、全巻分売されるので、読者は好きな巻だけを買うことができ、宮沢賢治の場合は童話の収録された巻の売れ行きがよく、詩集の収録された巻は弱い。ただし、常備は難しいので品切の巻も多い[3]
^ ミュージシャンの小沢健二がテレビで紹介したところ、火がついたように重版され、小沢のお気に入り本との紹介コピー入った帯が新たに付き、小沢自身も喜んだという[4]。女性向けファッション雑誌『Olive』1992年9月号の「私が文を学んだ本」というコーナーで紹介したことがきっかけという説もある[5]
^ 品切後は、講談社学術文庫(全4巻)で改訂再刊。
^ 元版は「中国古典文学大系」で、講談社文庫(全8巻)版を再刊


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:15 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef