たけしの挑戦状
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「妻に離婚届を出す」「会社に退職届を出す」「地図を渡した老人を倒す」「カルチャーセンターで様々な技能を修得する」などの条件を満たさずにゲームを進めると、ひんたぼ島から島にたどり着けない、ハンググライダーでたどり着いた島で突然妻または社長が現れて日本に強制送還される、宝の山の前で尾行してきた老人にエンディング直前の宝の山の前で「ははは ばかなやつめ おまえのあとをつけてきたのだ たからはわしのものだ しねっ」と宝を横取りされて、ゲームオーバーになるなどゲームをクリアできなくなる。

こんてにゅうやでパスワードを入力する以外に「おやじをなぐる」を選択すると、おやじが「ぎゃー ひとごろしーー」と叫び、ライフが突然ゼロになって気絶し、また間違ったパスワードを入力すると「ぱすわーどがちがいます」と言われたとたんに気絶してしまい、即ゲームオーバーとなる。

パスワード

タイトル画面で右に進んだ先にある「こんてにゅうや」で平仮名・数字・記号で構成された20桁のパスワードを入力することで、ゲームをある程度進めた状態で始めることができる。また、ポーズ画面で「おわる」を選択して、そこに映っているパスワードを入力すれば、前回終了した時の状態からスタートできる。こうしたパスワード以外に、特定の文字のみで入力すると、あるステージからスタートできる。代表的なものとして「すきすきすきすきすき すきすきすきすきやき」があり、これを入力するとひんたぼ島から開始できるが、クリアに必要なハンググライダーの資格を持っていないためクリアすることができない。また厳密にはパスワードではないが、タイトル画面でパンチを約3万発程度繰り出すことで、ゲームクリア直前の状態から開始できる。
ストーリー

どこにでもいるごく普通のサラリーマンである男は、仕事を終わればパチンコをしたり、酒を飲んだりと好き勝手に楽しんでいた。ある日、常連のスナックでいつものように酒を飲んで、カラオケを歌っていると、ヤクザが絡んできたので追い払った。すると、怪しい老人が現れて宝の地図を男に渡す。ふとしたことから宝探しの情報を得た主人公。本格的な宝探しに行くためには、まず身の周りのしがらみを取り払い、周到な準備をする必要があると思い立つ。まず勤め先の会社を辞め、妻と離婚する。そしてあらゆる資格を取得し、遠い南の国へ。さらに主人公はハンググライダーで空を飛び、未開の島へとたどり着く。原住民や危険な地形を乗り越えて、冒険の末、男はついに宝を発見するのだった。
舞台
日本・クレイジーシティ
極東興業
主人公が勤める会社。へそくりがある。
カルチャークラブB.G
あらゆる資格が取得できる。
パチンコ玉玉デル
パチンコができる。「パ」の文字が傾いており、「玉」の文字が他の文字より大きく書かれている。
トラベル玉川
旅券を販売している。「ベ」の文字を押しのけて「ブ」の文字が挿入されている。
映画館
つまらない映画「やくざvsやくざ」を上演している。特定の席に座るとお金を落としてしまう。
カラオケスナック「あぜ道」
酒を飲んだり、カラオケができる。
バーバー小森
理髪店。カットを頼むと店員の手元が狂ってダメージを受ける。画面上部の場所表示部分に「ばばーこもり」と表示される。
自宅
主人公の自宅。妻と子供がいる。
東興銀行
預金を引き出すことができる。
新成田国際空港

南太平洋
BANK
お金を預けたり、両替したりすることができる。へそくりがある。
MIYAGE
土産物を買うことができる。
EQUIPMENT
装備を買うことができる。
RESORT CENTER
ハンググライダーや気球、セスナ、船に乗ったりスキューバダイビングをすることができる。
リョンガ島・メロネン島・タンヒョー島・チョバリン島
ハンググライダーなどでの飛行時に登場する島々。島の名は攻略本に掲載されたものでゲーム本編では登場しない。
赤い国
ハンググライダーなどでの飛行時、4つ目の島の先にある国。赤を基調とした旗や最高指導者らしき人物の肖像画が大きく掲げられている。ただし着陸は不可能で、行き着いたが最後ゲームオーバー確定。
土人の家
原住民の住処。
隠れ家
残留日本兵の住処。
洞窟
宝が隠されている場所。
ひんたぼ語

このゲームには、「ひんたぼ語」という独自の言語が登場する。ひんたぼ語とは、このゲームに登場するひんたぼ島の住民が操る言語で、例えば「あ→い」「そ→た」というように日本語の仮名を一文字ずつずらすというように、シーザー暗号をかけたような言語である。ただし、濁点および半濁点も一文字と数え、数字についても1ずつずらす。また「ん」以降は「ん→っ→ゃ→ゅ→ょ→?→゛→゜→×→ー→あ」の順になる。「ぁぃぅぇぉ」「ゎ」「ゐゑ」はゲーム中に文字が存在しない。インターネット上に存在するひんたぼ語変換ツールでは便宜上変換しないように処理されている。例1:たけしのちょうせんし゛ょう → ちこすはつ?えそっす゜?え例2:ひんたほ゛こ゛ → ふっちま゜さ゜例3:ひゃっかし゛てん → ふゅゃきす゜とっ例4:うぃきへ゜て゛ぃあ → えぃくほ×と゜ぃい

例4は仕様により、「ぃ」が変換しないようになっている。

カルチャーセンターでひんたぼ語を習ってからひんたぼ島に行くと普通の日本語で表示されるため、上記の文章は登場しない。
移植版

No.タイトル発売日対応機種開発元発売元メディア型式備考
1たけしの挑戦状
200903312009年3月31日
Wiiタイトー
セタ
ノバタイトーダウンロード
バーチャルコンソール)-
2TAITO CLASSICS
たけしの挑戦状 201708152017年8月15日
iOS
Androidタイトー
セタ
ノバタイトーダウンロード-

2009年3月31日よりWiiバーチャルコンソールで配信されていた(2019年1月をもってWiiショッピングチャンネルのサービス自体が終了したことに伴い、現在は入手不可)。バーチャルコンソールにおいて実在タレントをモデルにしたタレントゲームを、タレント本人または芸能事務所より許諾を得たうえで配信するのは本作が初である[7]

2017年8月15日よりTAITO CLASSICSの2作目ソフトとしてiOS並びにAndroidにて配信開始[8]。TAITO CLASSICS版は、こんてにゅうやで課金により難易度変更が可能となっており、ファミコン版とバーチャルコンソール版より難易度が異様に高い「はーどもーど」と、主人公がダメージを受けなくなり、かつファミコン版とバーチャルコンソール版より難易度を下げた「むてきもーど」を選択できる[9]

TAITO CLASSICS版は、画面が16:9対応となっている他(例として、ゲームオーバーの画面における花輪が4:3対応のファミコン版並びにバーチャルコンソール版は4本に対し、TAITO CLASSICS版は8本に増加している。ただし、一部シーンは4:3のままであるためサイドカットとなる)[10]、ファミコン版とバーチャルコンソール版に新ステージ「あめりか」などの新要素が加えられており[10]、タイトーのサウンドチームであるZUNTATAによるゲームミュージックの新曲が追加されている[9]。TAITO CLASSICS版は「ひんたぼ語検定」がある[9]

バーチャルコンソール版並びにTAITO CLASSICS版は、「どじんのいえ」から「げんちのいえ」に表記が変更されている。ただし、住民の外観を始めとするグラフィックに変更は無い。また飛行機が爆発する際のメッセージで「てろか?」の部分は「じけんか?」に差し替えられている。

コピーライト表記は、バーチャルコンソール版が「cTAITO CORP. / ビートたけし 1986,2009」、TAITO CLASSICS版が「cTAITO CORP. / ビートたけし 1986,2017」となっている。
広告

キャッチコピーは「謎を解けるか。一億人。」でソフトのパッケージ表面には「常識があぶない。」(販促用のポスターでは「あぶない」の「あ」の字が鏡文字になっている)と称し、裏面ではたけし本人が「今までのゲームと同じレベルで考えるとクリアーできない」とコメントしている。広告には「成功確率 無限大数分の1」と書かれていた。

CMは、たけしが『雨の新開地』を歌うシーンと、たけしがIIコンのマイクに向かって「出ろ!!!」と言い、宝の地図が出てくるシーンの2パターンがあり、どちらのCMもゲーム攻略のささやかなヒントになっていた。

しかし、本作の発売前日の1986年12月9日に、たけし本人とたけし軍団の一部メンバーが講談社の『FRIDAY』編集部に殴り込みを行うという事件が起きた(フライデー襲撃事件)。このため、たけしらは半年間芸能活動を自粛することになったが、本作は予定通り発売された[11]。テレビCMは放映中止となったが、雑誌の攻略記事や広告は引き続き掲載された[注 3]

2017年のエイプリルフールにおいて、タイトーは2017年8月に配信を開始したTAITO CLASSICS版の宣伝を兼ねて『たけしの挑戦状VR』を発売するというジョークを流した。VRの略は、Virtual Reality(仮想現実)の略ではなく、VIP Realityの略である。ジョークの内容は、ファミコン版の内容がリアルに体験できるというものである[6]
開発監修を行ったビートたけし。(2000年)

本作の企画経緯については、経緯と説明が複数存在する。タイトー広報は、当時コンピュータゲームに興味を持っていたたけし側から企画が持ち込まれたことが発端と説明する[12]一方、別の説明では、タイトー側がたけしを題材としたタレントゲームを企画し、『オレたちひょうきん族』(1981年 - 1989年)のキャラクターを生かした横スクロール型シューティングゲームを予定していたが、たけし側の了承を得るために企画案を持ち込んだところ、たけしから「作りたいゲームがある」と逆提案されたとされる[13]。当時タイトーのファミコン営業担当で、本作の販売業務に関与した中村栄[14]の回想では、当時セタの社長であった富士本淳が「たけしがテレビ局をジャックしていく」企画書をタイトーに持ち込み、その後タイトー側からたけし側にオファーを行ったという[11]


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