さっぽろテレビ塔
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現在はAIR-G'NORTH WAVEのFM各局の中継局施設(札幌大通中継局)とNHKの予備送信所(総合EテレFM放送)が残るのみとなった。2005年(平成17年)9月にはNHKの地上デジタル放送の手稲山送信所へ放送波を転送するためのSTLアンテナが設置された(2021年9月撤去)。

1961年(昭和36年)に松下電器産業(現・パナソニック)の寄贈により展望台の下、地上65メートル (m)の四面に電光時計が取り付けられた[8]。これは当時大通西2丁目にあったバスセンターの利用客からの要望に応えたものである[9]。電光時計は1998年(平成10年)と2006年(平成18年)の2度改修工事が行われ、現在は発光ダイオード (LED)製である。広告表示は当初「ナショナル」だったが英語表記の「National」になり、2006年(平成18年)の改修で「Panasonic」に変更された。節電のため、0:10 - 5:00の間は電光時計は消灯される。

鉄塔部分の色は、完成当初は銀色だったが、煤煙汚れが目立ち、また冬季の視認性の問題が指摘されたことなどから、1963年(昭和38年)に「コッパーローズ(薄朱色)」に塗り替えられた。さらに、1969年(昭和44年)にはさらに濃い「クラウディレッド」となった。[10]

2002年(平成14年)に内外装の大改修が実施され、2・3階部分の外壁の色が薄い緑色から現在の濃い緑色になった。

完成当初はまだ市内中心部も高層の建物が少なく、札幌市内を一望できる数少ない施設としてまたプラネタリウム(現在も3階屋根部分、南面に存在する灰色のドーム形状部屋)や映画館(どちらも現在は廃止)などの観光施設もあったことから多くの市民や観光客が訪れ、展望台に上るために1時間待つのが当たり前であったという。現在は雪まつり期間中を除き、長時間待つことは少なくなった。

今も大通の景観上重要な存在だが、近隣に40階建ての超高層マンションとなるシティタワー札幌大通が完成するなど周囲の建物の高層化が進み、かつての突出感はなくなった。

1961年(昭和36年)頃のさっぽろテレビ塔(左端)。札幌テレビ放送 (STV) の旧放送会館が近隣にあり、親局送信所として稼動していた。時計はまだ設置されていないので10月以前。

2006年の改修工事前。広告表示が「National」になっている〔2004年(平成16年)12月〕

現在のテレビ塔。広告表示が「Panasonic」になっている〔2008年(平成20年)12月〕

冬のさっぽろテレビ塔と大通公園〔2011年(平成23年)1月〕

夜のさっぽろテレビ塔と噴水〔2012年(平成24年)9月〕

さっぽろテレビ塔とNHK札幌放送局〔2015年(平成27年)9月〕

年表

1955年

10月 -
NHKが札幌へのテレビ局建設計画を立案、名古屋市に倣い大通西1丁目へのテレビ塔建設の意見を付与[1]。その後札幌商工会議所が中心となりテレビ塔の観光・教育・文化等の高度利用化計画を検討[1]

12月 - 札幌商工会議所・札幌市・北海道商工部・NHK札幌中央放送局・北海道放送・北海道電力各トップによるテレビ塔建設世話人会を結成[1]


1956年

5月30日 - 札幌市臨時市議会にて大通西1丁目広場へのテレビ塔建設を可決、札幌市・北海道観光事業・NHKの三者で建設契約を締結[1]

6月 - 札幌市大通西1丁目にてテレビ塔建設着工[11]


1956年11月16日 - 運営主体となる北海道観光事業株式会社設立[12]

1956年12月 - 塔体完成。NHK札幌放送局がテレビ塔からの送信を開始[12]

1957年8月24日 - 塔体に付属する展望台などが完成し、展望台の営業開始[12][1]


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