ああっ女神さまっ_小っちゃいって事は便利だねっ
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本項の人物説明では、主に「現在(最新巻)の状態」に拠っており、連載初期や登場初期と、やや立場や性格付けが異なる。また、作中世界ではパソコンが主にMS-DOSで動いていたり携帯電話が特に見られなかったり、二足歩行ロボットがまだ開発されていなかったりと、原作開始当初の時代の状況に拠っている。TVアニメ版の作中世界は、ベルダンディーの学生証の生年月日が1985年1月1日であること、二千円札・新500円硬貨(平成13年)・携帯電話が存在するなど、アニメ作品の本放送の時期(2005年前後)となっている(ただし螢一の先輩たちがCDプレイヤーを持っておらず、マーラーが封じられていたCDを「中古レコード屋」に売ったりしている)。また、劇場版に関しては劇中のカレンダーから劇場公開から半年後にあたる2001年前後となっている。
あらすじ

某県の猫実(ねこみ)市[注 1]にある猫実工業大学とその周辺が舞台。物語は主人公で(連載開始当初)猫実工大生の森里螢一(もりさとけいいち)が「お助け女神事務所」に間違い電話をかけてしまったことから始まる(螢一は、自分が電話番号を間違えたと思い込んでいるが、実際は螢一を救済するために天上界のシステム「ユグドラシル」の機能が働いたことによる必然である)。

間違い電話に気付いて慌てて電話を切ろうとした螢一だったが、電話先の相手は「今からそちらに伺います」と言い残し、次の瞬間に鏡の中からベルダンディーと名乗る容姿端麗の女神が現れた。いきなりのことだったので螢一は驚きを隠せなかった。女神のベルダンディーは慌てふためく螢一に、如何なるスケールの願いであっても「たった一つだけ」叶えると言う。螢一は、それまで女性と縁が無かったこととベルダンディーの美しさに圧倒され、つい、「君のような女神に、ずっとそばにいてほしい」と言ってしまい、ベルダンディーと共に日常を過ごすことになる。しかし、ベルダンディーと学生寮(男子寮)の同室で暮らすことは学生寮の寮則違反にあたるとされ、2人は寮を追い出されてしまう。

この「たった一つのお願い」は大富豪となることも、世界の滅亡を招くことも正に「お望み次第」だったわけだが、「君のような女神に、ずっとそばにいてほしい」という螢一の願い事は叶えられ、2人(?)は様々な幸運(強制力という神秘的な力)に助けられて、一つ屋根の下に一緒に暮らすこととなる。さらにこの同居生活に干渉するべくベルダンディーの姉で薬マニアのウルドと妹でメカフェチのスクルドも押しかけ、螢一は益々「非常識な日常」を送ることとなった。

ストーリーは、螢一とベルダンディーの交際話はもちろんのこと、螢一が所属する自動車部での出来事や、猫実工大の人々の話、女神の活動範囲の侵食(シェア争い)および封じ込めにやってきた悪魔マーラーとの対決(や交流?とその結果起こる破壊と再生)など、様々なストーリーが同時進行の形で展開していく。
登場人物「ああっ女神さまっの登場人物」を参照
用語
契約
神属と人間とが交わす恵の関係。契約には、
天上界のメインシステムである
ユグドラシルに選ばれた者の電話が1級神2種非限定免許を持つ女神のもとへつながる。

呼び出しを受けた女神が地上界に降臨。

女神が契約者の願い事(ただしあからさまに悪意のある願いは拒否される、またはそういう願いを言いそうな人の電話はつながらない)を聞き入れ天上界へ送信。

ユグドラシルに受理される(1巻のベルダンディーのセリフによると、受理されないこともある 前項参照)。

契約成立
という過程をたどる。本来、契約を終えた女神は天上界へ戻り次の呼び出しに備えるが、螢一の場合「君のような女神に、ずっとそばにいてほしい」と願ったため、螢一と契約したベルダンディーは地上界に留まり共に生活している。そのためベルダンディーは螢一と契約した後に新規の契約を結んでいない。また、きわめて低い確率ではあるが、一度女神と契約した者がふたたびユグドラシルに選ばれほかの女神と契約を結ぶ場合があり、作中ではベルダンディーと既に契約している螢一がペイオースとも契約した事例がある。このほかに魔属が人間や神属と契約を交わす場合もあり、その履行は厳守される。結んだ契約は破棄することも可能。
裁きの門
劇場版に登場する天上界の試練。異なる世界(天上界と地上界など)に住む者同士が愛し合ったとき、この門をくぐらねばならない。2人の心に疑いや偽りがなければ無事潜り抜け、神の祝福を受けることができる。しかしそうでない場合は2人は引き離され、二度と会うことはない。作中で潜り抜けることができたのは螢一とベルダンディーのみである。
ダブレット制
神属と魔属の間で、双方の子供に命の共有の契約をさせ、その契約の記憶を消す制度。神属・魔属いずれかの片方の契約者が死ぬともう一方の契約者も死ぬことになり、さらにその契約者が誰なのか分からなくなる。そのため、うかつに相手方の命を奪うと身内の誰かが同時に命を落とすことにつながる恐れがあり、神属・魔属の双方で殺し合いとならずに済む。しかし、ベルダンディーとこの制度の契約を結んだ魔属のヴェルスパーは彼女の記憶を消したくないと自分に呪いをかけ、子供のままの姿でベルダンディーに逢いに来る。もちろんその行為は禁止されており、ヴェルスパーは罰として黒猫に転生させられた。この黒猫が転生したヴェルスパーであることを螢一達は知っているが、上記の事情からこの制度下での自分に関する契約の記憶が消されているベルダンディーには知らされていない。
天使 / 使い魔
一般的な神学上で天使はそれ自体が一つの神格を持っているが、本作中の天使は神属と共生関係にある存在として描かれている。このため片方のダメージがもう片方に影響するような形で、しばしば物語上の仕掛けとして扱われる。この関係は相互依存の形でもあり、神属が力を与え、天使がその力を変換しながら女神の役に立とうとするという形態である。また、魔属に対しては使い魔というほぼ同等の存在(こちらも一般的オカルティズム観とはやや異なる)がいるが、こちらは共生関係という形では無い可能性もヴェルスパーのセリフ上に見られ、むしろ魔族に対する使い魔は隷属状態にあり使う時だけ力を与えて使役するだけの存在のようだ。ヴェルスパーに付いた使い魔は、ヴェルスパーに付く以前の時期にベルダンディーによって天使化した経験を持ちふたたび使い魔となった後も神属と天使の関係を自分なりに真似ようとしていたが、いささか誤解もあり、かなり珍妙な有様になっていた。天使も使い魔も基本的にはセリフは無く、表情や行動で感情を表現しているが、共生相手には心像(イメージ)を見せることができる模様で、「言葉は無くてもお互いに意志が通じ合う」という様子が、作中に頻繁に見られる。
猪倉台サーキット
猫実工業大学本校舎と同大学猪倉台校舎を結ぶ全長約6kmの市道を指す。一般道であるにもかかわらず同校の学生以外の利用者が少なく、時々学生によるレース(本来は違法)が行われるためにこの呼び名がついている。特に猪倉台校舎で航空力学の講義があるときは、その定員の少なさと先着順という受講規定により、半ば公然と受講希望者によるレースが行われる。また、単に「峠」とも呼ばれ、前半はヒルクライム、後半はダウンヒルのコースとなっている。
女神
原義ではその名の通り女性の神だが本作では役職としての意味合いで描かれる場面が多い。地上界にいる際には自然の力に依存しておりエネルギー変換は自然の精によって行われている。外見は地上界の人間とよく似ていて、顔に紋章があるのが大きな特徴であり、生活様式も人間と類似している。食事もできるがユグドラシルからエネルギーの供給を受け活動しているため基本的には必要とはされていない(ベルダンディーの紅茶のように嗜好品として好んでいる描写はある。また、小説版でベルダンディーが「食べないのに食べるのは食物に失礼だ」と述べている)。ただし、ベルダンディーについては、螢一の弁当や食事、大福などの菓子を作ることがあり、地上界の人間の味覚や食事について習熟していると思われる。時を司る三姉妹はユグドラシルからの供給が途絶えた際の、それぞれ決まった補完エネルギー源を持つ(ウルドは清酒などの酒類。ベルダンディーは食物ではなく睡眠をとること。スクルドはアイスクリーム。その他の神属については明確な描写はない)。天上界から地上界への移動の際には、三姉妹はそれぞれ異なった物(地上にあるもの)を介して降臨した。ベルダンディーが鏡・ウルドがブラウン管・スクルドが水(水面)など。いずれも初登場時。この手段は、天上界へ帰る場合や地上の任意地点間でも使用可。高次元の存在のため、本来地上の人間には見えない姿を見えるように原子の再構成をし続けている。また、通常の人間に比べはるかに老化が遅く寿命も長い(作中でのペイオースやTVアニメ版でのベルダンディーの発言からベルダンディーたちは少なくとも螢一たちより年上であると推測される)らしい。


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