鼻毛
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出典検索?: "鼻毛" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2011年12月)
鼻毛

鼻毛(はなげ、英語:nostril hair)は、鼻腔に生えるである[1]
機能

鼻毛の機能は、から空気呼吸する際にフィルターのように塵埃や微粒子をからめ取ることで異物が気管支に入り込むことを防ぐ[2]。そのほか、鼻呼吸時の吐息に含まれる水蒸気を吸着し、鼻から息を吸い込む際に蒸発させることで、わずかながら呼気の水分を回収する作用がある。然しながら、成人より身体の保護が必要な幼年期にはほとんど成長しないため、この説も確立されていない。

都市部や活火山の近くなど空気が汚染されたところに住むと鼻毛が伸びやすくなると言われるが、医学的な根拠はなく、主な原因は加齢とされている。
特徴

鼻毛は他の体毛に比べ白髪の発生が早いとされる。その後頭髪陰毛と続き、最後には眉毛に白髪が発生するようになる。

鼻毛の伸び方には性差がある。鼻毛は他の体毛と同様、成長において男性ホルモンの影響を受けるため、男性の鼻毛は太く、また長くなって鼻の穴からはみ出すことも多くなる。女性の場合は男性に比べて細く成長も鈍いため、男性のように鼻孔の外にまで伸びることは少ない。
名称

医学的には音読みで「びもう」と呼び、外鼻孔から入った最初の部分である鼻前庭に密生している毛を指す。鼻腔、いわゆる鼻の穴は、鼻の周囲の皮膚が直接連続しており、その表面には顔面の皮膚部と同様に皮脂腺毛根が存在する。この毛根から生えるのが鼻毛である。正確には、鼻腔奥部の粘膜表面にも細かな繊毛があり、鼻腔に入った粉塵や鼻粘膜から分泌される粘液を鼻腔の後方へ運搬する役割を担っているが、これは通常「鼻毛」としては認識されていない。また、鼻表面に生える産毛も同様に「鼻毛」とは呼ばれない。鼻腔内部の鼻前庭から生え、鼻孔から露出する可能性のあるものが「鼻毛」と呼ばれているようである。

また、鼻毛は神経の名前にもあり、眼神経が眼窩内に入って三叉に分岐していくその一つが、「鼻毛様体神経」と呼ばれる。「鼻毛様体神経痛」(シャルラン症候群)という、この神経にからむ病気もある。ただし、これは「鼻毛のような神経」ではなく「鼻に存在する、あるいは鼻の感覚に関わる“毛様体神経”」のことで、鼻毛とは関係ない。

「鼻毛」の用法はかなり古く、平安時代中期の10世紀に編纂された漢和辞書『和名類聚抄』(『和名抄』)(934年成立)には、「鑷」という字に「波奈介沼岐、俗云計沼岐」(ハナゲヌキ、俗にケヌキと云ふ)という注記が見られる。さらに、13世紀の観智院本『類聚名義抄』(『名義抄』)には〈彡偏に鼻〉の字に「ハナケ」の読みがあり、16世紀の『羅葡日辞書』(1595年)にも「Fanague」の表記があるという[1]
鼻毛の処理鼻毛鋏回転式鼻毛カッター

鼻毛は、先述したように鼻のフィルターの役割を果たしているにも拘らず、鼻孔から露出すると極めて不体裁という理由から、抜く・切るなどの処理がされることが多い。

鼻毛を抜く際には、かつては毛抜きを用いることが多かった。「毛抜き」を別名「鼻毛抜き」と呼ぶことは、既に平安時代の『和名抄』や『名義抄』にも見える。

近年の技術革新により、回転する刃により鼻毛を切除する鼻毛カッターが発明され、鼻毛の処理は自動化された。これを鼻の穴に入れ、バリカンのごとく鼻毛を削ぎ落とすことが可能である。その他、鼻腔の皮膚を傷つけないよう先端が丸く加工された鼻毛や、鼻毛クリッパーなど様々な鼻毛手入れ用品も商品化されている。

美容整形や慢性鼻腔炎などの治療で鼻周辺を手術する際には、衛生のために鼻毛が切られる。

鼻毛を抜いた時にが出ることがあるが、必ず抜いた鼻の穴の側の目から出る[3]。これは反射を司る蝶形口蓋神経節は左右にあり、局所的な刺激では片方だけしか反応しないからである[3]

鼻毛カッターを使った場合、切って残った毛が鼻の粘膜を傷付け、鼻血が出る場合がある。
鼻毛のエピソード

加賀藩三代目当主の前田利常は、自分に謀反の疑いがかけられた時、加賀百万石を江戸幕府によるお取り潰しから護るために、わざと鼻毛を伸ばしてバカ殿を装った。

国際標準化機構 (ISO) によって、痛みの統一単位「ハナゲ (hanage) 」が制定され、「長さ1センチメートルの鼻毛を鉛直方向に1ニュートンの力で引っ張り (=cm·N)、抜いたときに感じる痛み」が「1ハナゲ」と定義された……というチェーンメールがある。これはジョークサイトである ⇒やゆよ記念財団において1995年に発表されたもので、一時期都市伝説めいたチェーンメールとしてネット上に広まった。
詳細は「痛みの基準はハナゲ」を参照

夏目漱石は、鼻毛を抜いて原稿用紙に植え込む癖があった。この鼻毛の生えた書き損じの原稿は、漱石の弟子の一人である内田百が保管していたが、第二次世界大戦中に空襲で焼失してしまったため現存しないという(第三随筆集『無絃琴』所収「漱石遺毛」)。

文藝』の編集長だった坂本一亀は膨大な量の生原稿(持込原稿を含む)を読破する超人的な仕事ぶりで知られた。ある作家は、坂本が本当にそれらを読破しているか否か疑ったが、あるとき原稿を調べてみると、ところどころに坂本が読みながら抜いたと思われる鼻毛が挟まっているのを発見し、降参したという[4]

鼻毛と文化
文学

夏目漱石の小説『吾輩は猫である』には、猫の主人となる苦沙弥先生が鼻毛を抜いて原稿用紙に植え付けたり白髪の鼻毛を見せて妻を追い払ったりする描写がある。また、短編『硝子戸の中』でも鼻毛を抜く場面がある。

正岡子規の『萬葉集を讀む』には、歌で韻律を重要視する文法至上主義は、感情を制する弊害があり、文法の例には歌を引く学者を揶揄した上で、矛先は文法御用歌人に向かう。そこには鼻毛を使った秀逸な揶揄表現がある。「但文法の例に引かるゝやうな歌をつくりて滿足し居る歌人の鼻毛こそ海士が引く千尋繩(ちひろたくなは)よりも長かめれと氣の毒に思はるゝなり。」

1920年に『赤い鳥』に掲載された、宮原晃一郎『漁師の冒険』には、おかしみのあるファンタジーの道具として鼻毛が登場する。漁師である仙蔵と次郎作が、巨人の島に流され、スイカを食べる。スイカ畑で二人をとらえた巨人の孫とおじいさんであったが、ある日おじいさんが孫にこう提案したことから、もうひとつの漁師たちの冒険が始まる。「これ/\孫や、俺(わし)にお前の虫を貸してくれまいか。」「おぢいさん、貸してあげてもいゝですが、何をなさるんですか?」「あのね、あの虫は大変賢いだらう。だから俺(わし)の鼻の孔(あな)に沢山毛が生えて、垢(あか)もついてゐるから、毛をかつたり垢を掃除したりさせるのだよ。」

夢野久作の随筆『鼻の表現』には、「鼻毛が長い」「鼻毛をよむ」「鼻毛を勘定する」など、鼻毛のほか、鼻という部位を使った慣用句をユーモラスに綴っている。

夢野久作『超人鬚野博士』の「惜しい鼻柱」には、鬚野博士がバレンチノ似の若い色男医学士・羽振とのユーモラスな鼻毛論争の末、鼻柱を引っ剥がす。以下、抜粋引用。「ウン。成る程のう……ところで加賀の国の何代目かの殿様は、家老や奥女中から笑われるのも構わずに鼻毛を一寸以上伸ばして御座ったという話だが、アレは君が教えたのか」(中略)「よく知らん知らんと云うのう。それじゃ鼻毛のよく伸びる奴は、大てい女好きで長生きをするものだが……俺なんかは無論、例外だが……アレはやっぱりホルモンの関係じゃないのか」「サア、わかりませんが。研究中ですから……」「そんな研究ではアカンぞ」「ヘエ、相済みません」(中略)「成る程、君はその方の専門だったね、失敬失敬。今の鼻毛の話よ。鼻毛は健康の礎(もとい)……ホルモンのメートルだという……」


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