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黄金の夜明け団Hermetic Order of the Golden Dawn
黄金の夜明け団の薔薇十字徽章
略称G.D.
前身英国薔薇十字協会(英語版)
後継
A∴O∴(英語版)
暁の星(英語版)
聖黄金の夜明け
設立1887
解散1903
種類秘密結社
本部ロンドン
所在地.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul{line-height:inherit;list-style:none none;margin:0;padding-left:0}.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol li,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul li{margin-bottom:0}
イギリス
首領
ウィリアム・ウィン・ウェストコット(1888-1897)
マグレガー・メイザース (1897-1903)
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黄金の夜明け団(おうごんのよあけだん、英語: Hermetic Order of the Golden Dawn、黄金の夜明けヘルメス団)は、19世紀末のイギリスで創設された西洋魔術結社、儀式魔術を実践する秘密結社で、典型的な秘教主義教団である[1][2]。中流階級の男女による近代オカルティズムの小グループである[2][3]。通称Golden Dawn。黄金の暁教団[4]、黄金の暁会とも訳され、G.D.と略名される。 黄金の夜明け団は、19世紀末のイギリス、安価な印刷物の魔術書が世界中に出回るようになったヴィクトリア朝時代の1888年にロンドンに設立された近代的な魔術結社で[2][3][5]、近現代の西洋魔術の思想信仰と実践に強い影響を与えた[6]。独自の象徴主義がロマン主義以降の空気と共鳴し、もしくは科学的な客観性を重視する世相に逆らい、中産階級の参加者を集め、詩人・劇作家のイェイツ等の同時代の芸術家たちも惹きつけられた[2]。人気と影響力は1890年代にピークに達し、その後内紛により消滅した[7]。 創設者のウィリアム・ロバート・ウッドマン
概要
創設者
ウッドマン
ウェストコット
メイザース
組織構造
同団は厳格な階級組織で[1]、組織の階層構造と通過儀礼はフリーメイソンの組織原則に基づいていた[3]。建前上、三つの団(オーダー)による階層構造をなしており、第一団の「黄金の夜明け」は一般団員用で秘教的な知識と自己の成長に焦点を当てており、第二団の「紅薔薇黄金十字」[注 2]は幹部団員専用でより高度な魔法の実践を探求し、第三団は世界を導く神秘的な存在秘密の首領らが在籍する霊的団体とされた[5]。この三層の総称として黄金の夜明け団と呼ばれる。団員はフリーメイソンに限定されず、女性が男性と平等に実践に参加することを認め、補職と待遇に性差での区別を付けなかった。秘密結社であり、入団は一般に開かれておらず、招待制だった[10]。
体系
同団の儀式は元々、亡くなった英国薔薇十字協会員の論文にあったフリーメーソンの五つの等級に基づいている[6]。ウェストコットはより完全なオカルト体系を作り上げるために、その資料を発展させるようメイザースに依頼した[6]。メイザースは新しい儀式体系の作成に取り組み、その基礎としてユダヤ教のカバラの生命の樹を選び、10のセフィロト(英語版)(または意識のレベル)を様々な儀式の等級の基礎として用いた[6]。
体系には、タロットや占星術のような占いの儀式と、超自然的な存在との交信を目的とした儀式魔術が組み込まれた[5]。創設者たちは、これらの儀式の研究と実践を通じた、霊的・精神的な向上と魔術哲学のためのカリキュラムを構築しようとした[5]。「ケルト」を自称するメイザースが中心となり、カバラ、錬金術、占星術、タロット、ヘルメス主義、新プラトン主義等の膨大な資料から体系をまとめ上げた[11][10]。
目的
教団自ら定義した目的は、自然魔術を通じて個人と異界との関わりを強化することで、それは初期の心理学に似た論理で機能した[7]。教団は、人生の意義は魂が進化することにあると説いた[10]。研究者のスーザン・ジョンストン・グラフは、「イニシエーションとアデプトは、人間が霊性を進化(英語版)させるための手段であった。〔…〕黄金の夜明け団の崇高な役目は、個々人への働きかけを通して人類の進化を促進することだった」、と説明している[10]。団員は、催眠術、自己暗示、視覚化、その他のテクニックや儀式を使って自己の意識を拡大することを目指した[10]。団への参加の際には、「より高次で神聖な己の天性と己自身を一体化する」ことを誓う[10]。