黄色いロールス・ロイス
The Yellow Rolls-Royce
1931年型のロールスロイス・ファントムII
監督アンソニー・アスクィス
脚本テレンス・ラティガン
製作アナトール・デ・グランワルド
『黄色いロールス・ロイス』(きいろいロールス・ロイス、原題: The Yellow Rolls-Royce)は、1964年のイギリスのオムニバス映画。
テレンス・ラティガン脚本、アナトール・デ・グランワルド(英語版)製作、アンソニー・アスクィス監督で、この3人は前年に公開された『予期せぬ出来事』でも組んでいる。出演は、イングリッド・バーグマン、シャーリー・マクレーン、ジャンヌ・モロー、アラン・ドロンなど。
第二次大戦前のヨーロッパを舞台に、1台のロールス・ロイスが3組の異なる持ち主の手に次々と渡りながら、それぞれの持ち主のドラマが描かれる。
リズ・オルトラーニによるオリジナル曲『Forget Domani』は、第23回ゴールデン・グローブ賞で最優秀オリジナル曲賞を受賞した。 ロンドンの街を走るトレーラーの荷台には、『RR』のイニシャルが入ったグレーのカバーの下に1台の新車が載っている。このロールス・ロイスは、フリントンのチャールズ侯爵(レックス・ハリソン)がフランス人の妻エロイーズ(ジャンヌ・モロー)との結婚10周年を記念した妻へのプレゼントに購入する。フリントン卿は外務省の国務次官を務めている。侯爵は馬主としてその年のゴールドカップで優勝を狙っており、それが気になって仕方がない。結婚記念日にちなんで『6月10日』と名付けられた馬は1番人気で[注釈 1]、アスコット競馬場でのゴールドカップで見事優勝を果たす。しかしそのレースの最中、駐車場の彼のロールスロイスの後部座席で妻が彼の部下のジョン・フェーン(エドマンド・パードム)と密会しているのを発見してしまう。フリントンは世間体を保つために妻とは離婚しないが、ロールス・ロイスは返品するように運転手に命じる。 その後20,023マイル(約32,000km)走行した黄色いロールス・ロイスはイタリアに渡り、「サンレーモのカジノで金を失ったマハラジャ」の手からジェノバのカーディーラーに買い取られていた。その店にアメリカのギャング、パオロ・マルティーズ(ジョージ・C・スコット)が婚約者のメイ・ジェンキンス(シャーリー・マクレーン)と右腕のジョーイ・フリードランダー(アート・カーニー)を伴って観光旅行の途中に立ち寄る。メイがこの車を気に入り、パオロがその場で購入する。3人はピサで観光客相手のカメラマン、ステファーノ(アラン・ドロン)と出会う。マルティーズが仕事で3週間ほど米国に帰ることになり、彼はメイのことをフリードランダーに預けるが、彼女はステファーノのことが気になり、フリードランダーを伴って彼の故郷の町を訪ね、彼と再会して楽しんでいるうちに彼と恋してしまう。フリードランダーは二人の仲はパオロが許さず、自分も含めて3人とも命は無いだろうと言って二人を別れさせる。 ユーゴスラビア国境に近いイタリアの町、トリエステ。第二次大戦直前の1941年、黄色いロールス・ロイスはすっかり使い込まれた姿で整備工場に置かれていた。この車を購入したのは、ヨーロッパを旅行中のアメリカの富豪の未亡人、ゲルダ・ミレット(イングリッド・バーグマン)である。彼女はこの車でユーゴスラビアを訪れ、国王に拝謁しようと計画するが、ホテルでその話を盗み聞きしたダビッチ(オマル・シャリーフ)が言葉巧みにその車に同乗する。彼は国境でトランクに隠れたためミレット夫人に理由を問い詰められ、ユーゴスラビアのためにドイツと戦いに戻るのであると明かす。彼の故郷の近くの町でドイツ軍の空襲に遭った二人は、彼の村に行って多くの人を助け、そうしているうちにお互いに恋するようになるが、彼は彼女にアメリカ領事館に行って祖国に帰り、そこでこの惨状を人々に伝えてほしいと頼み、彼女はロールス・ロイスとともに米国に帰っていく。 (日本語吹替声優名はテレビ放送版。)
ストーリー
第1話
第2話
第3話
キャスト
第1話
チャールズ
演 - レックス・ハリソン、声 - 中村正フリントン侯爵
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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