麗しのサブリナ
Sabrina
アメリカ初公開時のポスター(1954)
監督ビリー・ワイルダー
脚本ビリー・ワイルダー
サミュエル・テイラー
『麗しのサブリナ』(うるわしのサブリナ、原題: Sabrina)は、1954年に公開されたアメリカ合衆国のロマンティック・コメディ。監督はビリー・ワイルダー、主演はハンフリー・ボガート、オードリー・ヘプバーン、ウィリアム・ホールデン。サミュエル・テイラー(英語版)の戯曲『麗しのサブリナ(英語版)』[4][5]をワイルダー監督が映画化した。『ローマの休日』に続くオードリー・ヘプバーンのヒット作。
あらすじウィリアム・ホールデンとオードリー・ヘプバーンハンフリー・ボガートとオードリー・ヘプバーン
ニューヨーク州ロングアイランドに暮らす大富豪ララビー家に仕える運転手の娘サブリナは、ララビー家の次男デイビッドに密かに恋をしていた。仕事人間な兄ライナスとは正反対のプレイボーイである彼は、大銀行の頭取令嬢グレチェンに夢中でサブリナのことは眼中になかった。父からも身分違いの恋を咎められ、以前から決まっていたパリ留学の為にニューヨークを離れる日が目前に迫る。叶わない恋を悲しんだサブリナは車庫でガス自殺しようとするが、異変に気付いたライナスによって助けられ、サブリナはパリへと旅立った。2年後、サブリナは見違えるような美女となって帰国し、デイビッドは彼女に惚れ込みパーティーに招待する。しかし、ララビー家の事業拡大を図る父オリヴァーとライナスの取り成しで、デイビッドは既に実業家タイソンの娘エリザベスとの婚約を決められていた。「月に手を伸ばすのは止めろ」と諭す父に対し、サブリナは「月が私に手を伸ばしているのよ」と自信満々に答える。
パーティーで注目の的となるサブリナとダンスを踊るデイビッドは二人で会場を抜け出そうとするが、エリザベスを放ってサブリナに夢中になる姿をライナスに見つかり、父に呼び出されてしまう。父と口論となったデイビッドは、尻ポケットにシャンパングラスを入れたまま椅子に座ったことで大怪我をしてしまう。待ち合わせ場所でデイビッドを待つサブリナの元にライナスが現れ、弟の代わりに彼女の相手をする。ライナスはタイソンとの合併を実現させるため、障害となっているサブリナをデイビッドから引き離そうと画策するが、次第に彼女に心惹かれるようになってしまう。
ライナスはサブリナを一人パリに追い出そうと考え、自身がパリに向かう振りをしてパリ行きの乗船券を用意する。表向きライナスがパリに発つ予定だった前日の夜、サブリナが彼の会社を訪れ「もう会うことはできない」と告げる。ライナスは彼女をオフィスに入れて暫く話を聞いていたが、サブリナはライナスの机の上にパリ行きの乗船券が二人分あることに気付く。「自分もパリに連れて行ってもらえる」と喜ぶサブリナに、ライナスは彼女を追い出すために乗船券を購入したことを告げる。自身がデイビッドとエリザベスの結婚、そしてララビー家の事業拡大の妨げとなっていることを伝えられたサブリナは落胆してオフィスを後にする。
翌日、考えを改めたライナスはタイソンとの合併を取り消すことを決め、デイビッドにサブリナと共にパリに行くように伝えるが、デイビッドは「彼女は兄貴に恋している」と告げ、ライナス本人がパリに行くよう反論する。ライナスは聞き入れずにデイビッドに船に乗るように伝え、重役会議で合併の取り消しを伝えようとする。しかしそこに船に乗っている筈だったデイビッドが現れる。デイビッドの説得を受けてサブリナへの想いを認めたライナスは会社を飛び出し、パリ行きの船に乗り込みサブリナと抱き合う。
キャスト