鴫野彰
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鴫野 彰(しぎの あきら、1954年昭和29年〉1月19日 - 2024年令和6年〉5月30日)は、日本の男性アニメーション演出家監督。別名義にしぎのあきら、義野利幸(ぎゃりこ)がある。日本アニメーター・演出協会(JAniCA)会員。北海道出身。

代表作は『超攻速ガルビオン』、『おそ松くん』、『こちら葛飾区亀有公園前派出所(TVスペシャル)』、『ヤッターマン(リメイク版)』、『劇場版クレヨンしんちゃんシリーズ』などがある。
来歴・人物

室蘭市出身。母親がアイヌ[1]漫画家志望であったが、タツノコプロの子会社であるアニメフレンドに撮影スタッフとして入社し、『ヤッターマン』や海外合作アニメなどの撮影を担当する。1年半程撮影の仕事が続いたが、スタジオぴえろに移籍した押井守と入れ替わる形で『ゼンダマン』の第36話「チャーンカムバック! ゼンダマン」の演出を担当したことを皮切りに、演出家としての活動を開始する。その後も『タイムボカンシリーズ』などで演出を担当し、国際映画社制作の『ななこSOS』で監督デビューした。

スタジオぴえろでは幾つも監督を務め、ぴえろD.A.Rの設立に携わり初代室長を務めた。2001年にはスタジオぴえろを退社し、フリーとしてアークトゥールスに在籍した。その後はサンライズエー・ラインなどを渡って自身が代表が務めるアキラスタジオを設立した。

タツノコプロやぴえろ、シンエイ動画を中心に演出業・監督業を務め、『妖怪ウォッチ』や『LINE TOWN』などといった子供向けアニメの演出を手がけることが多い。

クレヨンしんちゃん』では絵コンテを初回放送「ママの朝は忙しいゾ」の1992年から現在まで担当している。2009年にシリーズ17作目劇場版『クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国』で初の劇場作品監督を務め、2010年にも引き続きシリーズ18作目『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』を手がけた。『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』は2011年『第1回北京国際映画祭』にて放映。鴫野は同映画祭の舞台挨拶を務めた。

コミカルでテンポのよい演出が特徴で、ギャグアニメでは脚本になくとも思いついたギャグを入れているとのことでタツノコプロ時代から続けている。『クレヨンしんちゃん』では脚本・絵コンテを務めた「爆笑連発ギャグだゾ」(1996年4月12日放送)内の一幕「もしも野原家が宇宙家族だったら…」において、「しぎのゲージをあきらレベルまでインストールして」という自身をネタにした台詞を挿入している。

ちなみにクレヨンしんちゃんなどで使われたペンネームである義野利幸(ぎゃりこ)の由来は鴫野自身もファンであるアメリカ人作家ポール・ギャリコから来ている。

2024年5月30日、胆管癌のため逝去[2][3]。享年70歳。
監督作品
テレビアニメ

ななこSOS(1983年)[注 1] - チーフディレクター・絵コンテ・演出・OP絵コンテ/演出

超攻速ガルビオン(1984年)[注 2] - 総監督・絵コンテ・演出

魔法のアイドル パステルユーミ(1986年)- 監督・絵コンテ・演出

がんばれ!キッカーズ(1986年)[4][5] - 総監督・絵コンテ・演出

おそ松くん(1988年 - 1989年)- 監督・絵コンテ・演出

まじかるハット(1989年 - 1990年)

からくり剣豪伝ムサシロード(1990年 - 1991年)

丸出だめ夫(1991年 - 1992年、総監督)[6]

無限戦記ポトリス(2003年 - 2004年、総監督)

こちら葛飾区亀有公園前派出所(2005年 - 2008年)[注 3]

ヤッターマン(第2作)(2008年 - 2009年)[注 4]

はっけん たいけん だいすき! しまじろう(2008年 - 2010年)[注 5]

しまじろう ヘソカ(2010年 - 2012年、アニメーション監督)[注 2]

しまじろうのわお!(2012年、アニメーション監督)[注 6]

LINE TOWN(2013年)[注 2]

こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE FINAL 両津勘吉 最後の日(2016年)[注 2]

臨死!!江古田ちゃん(2019年、第3話)[注 2]

OVA

タイムボカン王道復古(1993年)[注 2]

総務部総務課 山口六平太 裁判員プロジェクトはじめます!(2007年)

ないしょのつぼみ(2008年)[注 2]

劇場アニメ

おそ松くん スイカの星からこんにちはザンス!(1989年)

クレヨンしんちゃん オタケベ!カスカベ野生王国(2009年)[注 2]

クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁(2010年)[注 2]

Webアニメ

ぬ?ぼ?なこころ(2009年 - )

クレヨンしんちゃん外伝 お・お・お・のしんのすけ(2017年)[注 2]

恐竜少女ガウ子(2019年)

その他

アニメちゃんに会える国(2016年、アニメーション監督)
[注 2]

参加作品
テレビアニメ

ゼンダマン(1979年、演出)

タイムパトロール隊オタスケマン(1980年、演出)

ヤットデタマン(1981年、演出)

忍者ハットリくん(1981年 - 1987年、絵コンテ)

まいっちんぐマチコ先生(1981年 - 1983年、演出)

逆転イッパツマン(1982年、演出)

おちゃめ神物語 コロコロポロン(1982 - 1983年、絵コンテ・演出)[注 7]

チックンタックン(1984年)絵コンテ・演出

超力ロボ ガラット(1984年 - 1985年、絵コンテ)[注 8]

星銃士ビスマルク(1984年 - 1985年、シリーズディレクター・絵コンテ・演出)

魔法のスター マジカルエミ(1985年、絵コンテ)

忍者戦士 飛影(1985年 - 1986年、絵コンテ・演出)

のらくろクン(1987年 - 1988年、絵コンテ)

チンプイ(1990年、絵コンテ)

21エモン(1991年 - 1992年、絵コンテ)[注 9]

クレヨンしんちゃん(1992年 - 、脚本・絵コンテ)[注 8]

ノンタンといっしょ(1992年 - 1994年、絵コンテ・演出)

しましまとらのしまじろう(1993年 - 2008年、絵コンテ)[注 2]

とっても!ラッキーマン(1994年 - 1995年、絵コンテ・演出)[注 2]

赤ずきんチャチャ(1994年 - 1995年、絵コンテ・演出)[注 8]

ふしぎ遊戯(1995年、絵コンテ・演出)[注 2]

はじめ人間ゴン(1996年、絵コンテ)[注 2]

みどりのマキバオー(1997年、絵コンテ)[注 2]

Bビーダマン爆外伝(1998年、絵コンテ)[注 2]

たこやきマントマン(1998年、シリーズディレクター・絵コンテ・演出)[注 2]

キョロちゃん(1999年、絵コンテ)[注 8]

パワーストーン(1999年、絵コンテ)[注 2]

天使になるもんっ!(1999年、演出)

レレレの天才バカボン(1999年 - 2000年、絵コンテ)

ぐるぐるタウンはなまるくん(1999年 - 2001年、絵コンテ・演出)[注 2]

ニャニがニャンだー ニャンダーかめん(2000年 - 2001年、絵コンテ)[注 9]

ジャングルはいつもハレのちグゥ(2001年、絵コンテ・演出)[注 9]

仰天人間バトシーラー(2001年、絵コンテ)[注 8]

よばれてとびでて!アクビちゃん(2001年 - 2002年、絵コンテ・演出)[注 8]

超GALS!寿蘭(2002年、絵コンテ)[注 2]

絶体絶命でんぢゃらすじーさん(2004年 - 2005年、絵コンテ)[注 9]

美鳥の日々(2004年、絵コンテ)

忍たま乱太郎(2004年 - 2006年、絵コンテ)[注 2]

遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX(2004年 - 2008年、演出)

ビューティフル ジョー(2004年 - 2005年、絵コンテ・演出)

魔豆奇伝パンダリアン(2005年、絵コンテ)


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