鳥海山
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この項目では、山形・秋田県境にある鳥海山について説明しています。その他の鳥海山については「鳥海山 (曖昧さ回避)」をご覧ください。

鳥海山
南西から
標高2,236[1] m
所在地 日本
山形県飽海郡遊佐町酒田市
秋田県由利本荘市にかほ市
位置.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯39度05分57秒 東経140度02分56秒 / 北緯39.09917度 東経140.04889度 / 39.09917; 140.04889座標: 北緯39度05分57秒 東経140度02分56秒 / 北緯39.09917度 東経140.04889度 / 39.09917; 140.04889[2]
山系出羽山地
種類成層火山(活火山ランクB)
.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left}鳥海山 (日本)日本の地図を表示鳥海山 (山形県)山形県の地図を表示鳥海山 (秋田県)秋田県の地図を表示

鳥海山 - 地理院地図

鳥海山 - Google マップ

OpenStreetMap
プロジェクト 山
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山頂を北北東にある善神沼から山頂を西から望む。夏の鳥海山(河原宿から)
「心字雪渓」が見える。河原宿から山頂を目指すルートでは、この雪渓を横断することになる。

鳥海山(ちょうかいさん、ちょうかいざん[2])は、山形県秋田県に跨がる標高2,236 mの活火山。山頂は山形県側にあるが、秋田県側に山頂があると主張する秋田県民で山頂争いになることが多々ある。山頂に雪が積もった姿が富士山に類似しているため、出羽富士(でわふじ)とも呼ばれ親しまれている。山形県では庄内富士(しょうないふじ)とも呼ばれている。古くからの名では鳥見山(とりみやま)という。鳥海国定公園に属する。日本百名山[3]日本百景の一つ。2007年(平成19年)に日本の地質百選に選定された。2009年(平成21年)に国史跡「鳥海山」として指定された。読みは、秋田県側で「ちょうかいさん」、山形県側で「ちょうかいざん」となっている。またかつて秋田県ではちょうげと称されていた[4]
概要

山体は山形県の飽海郡遊佐町酒田市と秋田県の由利本荘市にかほ市の4市町に跨がるが、山頂は飽海郡遊佐町に位置し、山形県の最高峰である。(山頂が飽海郡となった理由は #人間史 を参照のこと)

東北地方では燧ヶ岳(標高: 2,356 m)に次いで2番目に標高が高く、中腹には秋田県の最高地点(標高: 1,775 m)がある。山頂からは、北方に白神山地岩手山、南方に佐渡島、東方に太平洋を臨むことができる。空気が澄み切れば約300km先の北アルプス後立山連峰も見る事が出来る。

鳥海山の残雪の雪形は自然暦として用いられてきた(酒田市側から春先に見える「種まきじいさん」など)[5]。山の南側には夏、「心」の字の形に雪が残る「心字雪渓」がある。山頂付近には夏場も融けない万年雪(小氷河と表現されることがある)[6]が存在することや、氷河の痕跡として特徴的なカール地形が存在することから、かつて氷河が形成されていたという説がある[7]。このため、山麓の市町村では「氷河」を冠した特産品が見受けられる。

鳥海山の固有種としてはチョウカイアザミチョウカイフスマがある。

鳥海山は日本海に裾野を浸した秀麗な山容を持ち、多くの噴火によって畏れられ古くから山岳信仰の対象となった。豊富な湧水は山麓に農耕の恵みをもたらした。中世後期以来、徐々に修験道の修行場となり、鳥海山大権現、本地は薬師如来として崇拝された。南面からは蕨岡より登拝道をたどって山頂を目指した。江戸時代中期には登拝講が山麓に成立し、夏には多くの道者が登拝した。根拠地であった蕨岡は三十三坊を擁し龍頭寺を学頭とした。鳥海修験の山岳信仰の根底には、山を水分(みくまり)とする水への信仰があり、流れ出す川は月光川日向川と名付けられて神聖視された。鳥海山へは、南は蕨岡と吹浦、北は矢島、滝澤、小瀧、院内などから登拝道が開けていた。江戸時代以降、蕨岡と矢島は当山派醍醐三宝院末に帰入し、真言系の修験となった[8]。山形県側は、明治以後、修験道の廃止に伴い、神仏分離の激動を経て、大物忌神社は、山麓に二つの口の宮、吹浦(山形県遊佐町)、蕨岡(山形県遊佐町)、山頂に本社を祀る形式をとることになった。大物忌神社は、出羽国一宮として崇められてきた。日本海に浮かぶ酒田市の飛島には、鳥海山の山頂部が吹き飛んできて出来た、あるいは鳥海に住む鬼が神罰を受けた際に飛んだ首によって出来たという伝承があり[9]、それが島の名前の由来になっているという考え方もある。また、飛島に祀られた小物忌神社は鳥海山の大物忌神社と対をなしているという説もある。
鳥海山の峰々

東鳥海

中央火口丘

新山(しんざん) 2,236 m - 最高峰、別名:享和岳、溶岩ドーム

荒神ヶ岳(こうじんがたけ) 2,170 m


外輪山

七高山(しちこうさん) 2,229 m

行者岳(ぎょうじゃだけ) 2,159 m

伏拝岳(ふしおがみだけ) 2,130 m

文珠岳(もんじゅだけ) 2,005 m

西鳥海

中央火口丘

扇子森(せんすもり) 1,759 m

鍋森(なべもり) 1,652 m


外輪山

月山森(がっさんもり) 1,650 m

笙ガ岳(しょうがだけ) 1,635 m


火山として鳥海火山の火山体地形図

鳥海火山の全体としては玄武岩ないし安山岩SiO2 51 - 62%)の溶岩からなる富士山型の成層火山であるが、火砕流・降下軽石・火山灰などの噴出は少なく、主に溶岩流により形成された山である。北側から西側にかけては側火山火口、さらには河川による侵食で、複雑な山容を示している。新旧2つの二重式火山が複合したもので[10]、侵食の進んだ「西鳥海」と新しい溶岩地形をもつ「東鳥海」とからなり、それぞれに中央火口丘外輪山がある。

鳥海山は約60万年前の火山活動により形成された[11]。なお、酒田市沖の飛島は鳥海山の山頂部が噴火で吹き飛んで島になったという伝説があるが、飛島が形成されたのは1000万年以上前の海底噴火によってであり科学的根拠に基づくものではない[11]

紀元前466年[12]には大規模な山体崩壊を起こし[13]、岩石や土砂が現在のにかほ市に堆積して象潟の原型を形成している。


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