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出典検索?: "魚影の群れ"
『魚影の群れ』(ぎょえいのむれ)は、吉村昭の短編小説集、またその表題作。
表題作「魚影の群れ」は、同名で映画化された。 短編小説集は『海の鼠』(うみのねずみ)の題名で1973年5月に新潮社から単行本が刊行された。1983年に新潮文庫版が刊行された際、『魚影の群れ』に改名された(同年に映画化作品が公開されている)。 収録作は以下の4編で、人間と動物・自然とのさまざまな対峙を描いている。 「海の鼠」「魚影の群れ」の2編は『吉村昭自選作品集 第十一巻』(新潮社、1991年)にも収録されている。 魚影の群れ 映画『魚影の群れ』は、1983年10月29日に公開された[1][2]。製作:松竹・配給:松竹富士[3][4]。 本州最北端、下北半島の漁港・大間の頑固なマグロ漁師・小浜房次郎、房次郎が男手一つで育て上げた娘・トキ子、トキ子の恋人で一人前の漁師になろうと志す青年・依田俊一、この3者の愛憎を軸に描いた人間ドラマである[1][5][6]。 多くの漁師が40代で辞めてしまう中で、小浜房次郎は初老を感じながらもマグロ漁を続けている。娘トキ子が結婚したいという、喫茶店をやっている依田俊一に会う。養子になって漁師になってもいいという。漁に命を賭けてきた房次郎は簡単に漁師になると言われ、無性に腹立たしくなる。店を畳んで大間に引越してきた俊一は房次郎の持ち船・第三登喜丸の前で待ち、漁を教えて欲しいと懇願する。10日以上も俊一を無視し続けたが、一緒に乗り込むのを許す。エイスケの忠告で、トキ子が家出した妻アヤのように自分を捨てるのではと怯えたのだ。不漁の日が続き、連日船酔いと闘ってきた俊一がようやく打ち勝った日、マグロの群れに遭遇する。餌が放り込まれた瞬間、マグロが引張る釣糸が俊一の頭に巻きつき、血だらけになる。だが、房次郎はマグロとの死闘を続け、マグロを仕留めた時、俊一の眼には憎悪が浮かんでいた。数ヵ月後に退院した俊一はトキ子と町を去る。 1年後、北海道の伊布港に上陸した房次郎はアヤに再会する。懐かしさと20年の歳月がわだかまりを溶かすが、ヒモの新一に絡まれ、房次郎は半殺しにし、止めに入ったアヤまで殴る。
概要
海の鼠 (『別冊小説新潮』昭和47年(1972年)夏季号掲載)
愛媛県のねずみ騒動
蝸牛(かたつむり)
食用カタツムリ
鵜
長良川鵜飼
魚影の群れ (『小説新潮』昭和48年(1973年)2月号掲載)
下北半島沖のマグロ漁
刊行書誌
海の鼠 (新潮社、1973年5月)
魚影の群れ (新潮文庫、1983年7月) ISBN 978-4-101-11715-7
魚影の群れ (ちくま文庫、2011年9月) ISBN 978-4-480-42871-4
映画
The Catch
監督相米慎二
脚本田中陽造
製作織田明、中川完治、宮島秀司
出演者緒形拳
夏目雅子
十朱幸代
佐藤浩市
矢崎滋
音楽三枝成章
撮影長沼六男
編集山地早智子
製作会社松竹
配給松竹富士
公開 1983年10月29日
上映時間135分
製作国 日本
言語日本語
前作あの頃映画 vol.27『魚影の群れ』
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あらすじ