魔女っ子チックル
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魔女っ子チックル
ジャンル
魔法少女アニメ
アニメ
原作永井豪ダイナミックプロ
監督久岡敬史(チーフディレクター)
脚本馬嶋満、田村多津夫
篠崎好富田祐弘曽田博久
酒井あきよし三宅直子
辻真先、相原道子、原島将郎
田口成光山本優雪室俊一
安藤豊弘金春智子鷺山京子
音楽渡辺岳夫
アニメーション制作日本サンライズ
製作テレビ朝日大広東映
放送局テレビ朝日
放送期間1978年3月6日 - 1979年1月29日
話数全45話
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『魔女っ子チックル』(まじょっこチックル)は、1978年3月6日から1979年1月29日まで、テレビ朝日系列で毎週月曜 19:00 - 19:30に全45話が放送された、永井豪ダイナミックプロ原作の魔法少女アニメ
概要

本作は「東映テレビ事業部(当時)」の制作。実際のアニメ制作はネオメディア日本サンライズ(現・サンライズ)、風プロの3社。当時子供向け化粧品でも知られるダリヤより意向を受け、在阪中堅広告代理店の大広が本作を企画。アニメ制作を東映テレビ事業部に依頼した。

東映テレビ事業部は当時、『仮面ライダー』等の実写作品から『コン・バトラーV』等のアニメーションにも注力していた時期で、魔法少女物は初めての試みであった。そこで、原作者として『キューティーハニー』で少女物作品を手掛けていた永井豪ダイナミックプロを抜擢。幾多の企画案を経て、魔法界から来た魔女っ子と、魔法に初めて触れた普通の少女の二人が共演するという、魔法少女アニメとしては新機軸である「ダブル主人公制」が導入された作品として知られることとなった[1]。本作の主役である小森チックル&チーコは、本放送当時に国民的アイドルであったピンク・レディーを意識したキャラクターとされている[2]。また、作劇の面では、魔法を悪用・乱用したチックルが人間であるチーコから罰せられる点が特徴で、本作以前の魔法少女アニメでは主人公は魔界の者から罰せられる描写が通例であった。

本作は「東映動画」製作作品ではないため、いわゆる「東映魔女っ子シリーズ」のカテゴリ外として語られる機会が多いが、オムニバスCD『歌い継がれる少女の夢?東映動画魔法少女アニメ全集』(1994年・日本コロムビア)や設定資料集『魔女っ子マテリアル』(1999年・銀河出版)などではシリーズの一環として扱われており、その解釈はさまざまである。
ストーリー

小森チーコは今度の新学期に小学5年生に進級する女の子。ある日、ただ一人の親友であるミヨちゃんが北海道に引っ越すことになった。チーコは自分の誕生日にお別れのパーティーを開くことをミヨちゃんと約束した。しかし、誕生日の前日に断りもなくミヨちゃんは北海道に行ってしまった。

このことにショックを受けたチーコは、ふと通りかかった本屋に立ち寄ったところ、綺麗な絵本が店頭に置いてあった。チーコはこの本を欲しいと感じたが、本屋の店員によれば、その本は既に売れてしまい、今朝男の人が代金を払ったとのことだった。チーコが帰宅し、父の冬吉、母の春子、妹のヒナとの家族四人で誕生パーティーを祝っている時に、冬吉から誕生日プレゼントとして手渡されたものこそが、チーコがさきほど本屋で見つけた絵本だった。店員が言った「男の人」とは父の冬吉だったのである。

チーコが自分の部屋でその絵本をそっと開いてみると、なんと、絵本の中から女の子の助けを求める悲鳴が聞こえてきた。絵本の世界の中で怪獣に追いかけられているのだ。チーコが助ける方法を尋ねると、その女の子は「クルンカクルンカテコポコテン!」という呪文を唱えるようチーコに促した。チーコがその呪文を唱えると、なんと絵本から女の子が飛び出し、チーコの前に姿を現した。彼女こそが魔法の国の「魔女っ子チックル」だったのである。チックルはいたずらが過ぎたために絵本の世界に封印されていたのだった。

最初は「この世に魔法使いなんかいるはずがない」とチックルのことを疑っていたチーコも、やがてチックルと打ち解けあい、魔法の力を借りることによって小森家の双子の姉妹として生活することになる。こうしてチックルチーコの「ラッキーペア」が誕生したのであった。(第1話「ラッキーペァー誕生」より)

以降、チーコの住む町で学園生活を送るチックル。熱血先生に美人女教師、厳格な教頭に温厚な校長、ガキ大将、意地悪なお嬢様とその取り巻き、あこがれの上級生などなど、いろいろな人々と、さまざまな事件や経験を体験する。最初はいたずらをしては騒動を起こしていた側のチックルであったが、次第に人助けのために活躍するようになる。チックルを諫めていたチーコとは、本当の姉妹のように仲良くなっていった。チックルが魔女っ子であることは人々に知られてはいけないのだが、チーコの実妹ヒナだけは、チックルが魔法を使用するのをたびたび目撃しており、魔女ではないかと疑っている。とはいえ、遊んでくれるチックルに結局は懐いていた。

季節は巡り、すっかり人間界に馴染んだチックルであったが、ある日、魔法界よりチックルを連れ戻すべく「オジャマ大王」を名乗る魔法界からの使者がやってくる。魔女(チックル)が人間界にとどまっているのを見過ごせなくなったため。魔女は魔法界にいるべき存在であると、魔法界へ帰ることを促すが、チックルはこれを拒む。やむなく大王はチックルが人間界にいられなくなるよう、あの手この手で人間界に騒動を起こし、チックルに罪を着せてしまう。たびたびチックルのことを疑問に思っていたヒナに続き、冬吉も、時折チックルが自分の娘ではないように感じることがあると言い出し始める。この時常にチックルをかばっていたのは、チーコの母、春子であった。その優しさに感動するチックル。

しかし大王の工作はついに小森家にまで及び、大王の魔法で台所を飛びまわった包丁が春子に迫ったその時、チックルは小森家の前で魔法を使い、春子を助ける。絵本から呪文で出入りするさまを見せてすべてを話し、小森家の人々に詫びるチックル。ヒナは、自分も一緒に魔法界に連れて行くようチックルに願うが、それが無理なことであるとわかると、絵本を取り上げ、たまたま庭で行っていた焚火に絵本をくべてしまう。大王はあわてて絵本に飛び込み、絵本からしか魔法界に戻れないこと、絵本が燃えれば魔法を使えなくなることをチックルに告げ、改めて魔法界への帰還を促す。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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