魍魎戦記MADARA
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『魍魎戦記MADARA』(もうりょうせんきマダラ)は、MADARA PROJECTによる漫画。ゲーム雑誌マル勝ファミコン』(角川書店)1987年第24号?1990年第11号にて連載された。『魍魎戦記MADARAシリーズ』の第1作であり、続編と区別するために『摩陀羅壱』とも呼ばれる。小説・コンピュータRPG・OVA・ラジオドラマ等へ幅広く展開した、メディアミックスの先駆け的作品である。MADARA PROJECTとはシリーズの制作者集団を指し、連載当時は原作の大塚英志、作画の田島昭宇、世界設定担当の阿賀伸宏(当時は工画堂スタジオ所属)の3人であった。

本項では、シリーズ第1作の『魍魎戦記MADARA』についてのみ記す。
ストーリー概要

光と闇の宿業を背負って生まれる2人の少年、摩陀羅(マダラ)と影王(カゲオウ)を軸に展開する転生譚である。

他にも、摩陀羅を庇護する「妣」の化身である麒麟(キリン)、摩陀羅の眷属である青と赤の戦士、カオスと聖神邪(カオスとユダヤ)などが転生を繰り返す。
キャラクター

本作はOVA、ラジオドラマ、カセットブックなどに作品が展開している。そうした派生作品でそれぞれを演じた声優も、併せて以下に記載している。
メインキャラクター
摩陀羅(マダラ)
- 山口勝平光の皇子。はじまりの大陸が舞台となる本作の主人公。父である魔王ミロク帝の手で8つのチャクラを魔物である魍鬼八大将軍に捧げられたため、肉体を補うために超古代文明のテクノロジーによる隠し武器が仕込まれた義体、ギミックを装着している。八大将軍を倒しチャクラを取り戻すたびに強大な霊力を発揮するようになるが、八番目の「天」のチャクラなしでは莫大な霊力を制御できない。最後にはミロクを取り込んだ影王をも倒す。全てのチャクラを取り戻した摩陀羅はアガルタの門の前に立つが、「アガルタの力で地上に君臨せよ」というアガルタの声を拒み、クサナギの剣でアガルタの門を破壊する。摩陀羅が神(真王)になるのを望まなかったためにミロクが復活し、時空を越え逃げたミロクを追い来世へと旅立った。
影王(カゲオウ)
声 - 中原茂摩陀羅の対となる魂をもつ双子の兄で闇の皇子。生まれた時に摩陀羅に全てのチャクラを奪われたためにヒルコとして生まれる。そのため、体を補うために魍鬼八大将軍の蛇蝎神ヒョウブと合体していた。あらゆるものを食らうヒョウブを自在に肉体から出現させるが、同時に獰猛なヒョウブを制御するのに苦心するところも見られた。額にはヒョウブが摩陀羅から奪った天(太陽)のチャクラの紋章が浮かび上がっている。最後には、父ミロク帝をヒョウブの力で吸収し、摩陀羅に挑むが、敗れる。
麒麟(キリン)
声 - 本多知恵子飯塚雅弓冬馬由美摩陀羅を守護する「妣」の力を宿す少女。マダラの異父姉妹だと思われていたが、実体はグレートマザーの力すら受け継いだマダラから切り離された「妣の力」の化身。「大金剛輪編」では霊力攻撃が使えるようになった[1]
白沢(ハクタク)
声 - 肝付兼太防御・治癒術に長けた老爺の顔と攻撃術に長けた老婆の顔を持ち、摩陀羅達を補佐する謎の老人。正体はグレートマザーに仕える精霊。
夏凰翔(カオス)
声 - 松本保典真王摩陀羅の眷属である青の戦士。ミロク帝に滅ぼされたホウライの廃皇子。左半身はバイオギミックであり(生身の左半身はミロク帝に握られていたが、後に摩陀羅達が奪還)、掌妙剄の達人。摩陀羅が旅立ったあと、千年王国の王となるが、その後、ロキに王位を譲り、妻のジャミラと共に摩陀羅を探す旅に出る。
聖神邪(セイシンジャ)
声 - 矢尾一樹真王摩陀羅の眷属である赤の戦士。赤髪で眉毛の無い青年。無頼な性格でお調子者、女好きを公言するわりにまったくモテない。ミロク帝に滅ぼされたイズモ族の生き残りでカオスとは従兄弟同士。掌妙剄と霊妙剣の達人。炎の回廊で眠っていたマダラを発見し、一緒に回収した神剣クサナギを使って魍鬼狩りを繰り返して八代将軍・貂魎伐跨を倒す。漲緋統凱聨との戦いで右腕を失うが、回収していたマダラのギミックを移植する。
邪魅羅(ジャミラ)
声 - 冬馬由美カオスと聖神邪の幼馴染み。カオスの妻となる。
沙門(シャモン)
声 - 飛田展男佐藤政道元イカルガの戦士。幼い頃から摩陀羅と麒麟を兄として見守ってきており彼らの良き理解者。その身体はマダラ用のバトルギミックのプロトタイプで、シャモン自身の手で地道に改良を繰り返している。
緋巫佳(ヒミカ)
声 - 横山智佐聖神邪の妹。ロキの妻になる。
龍鬼(ロキ)
声 - 伊倉一寿純情な少年。徐福が開発したギミックスーツを着用してミロク軍と戦う。後に千年王国の王となり、ヒミカと結婚する。
弥勒(ミロク)
声 - 若本規夫摩陀羅と影王の父。金剛国の魔王。
開耶(サクヤ)
声 - 島本須美摩陀羅と影王の母。全ての母なる存在、ミロクに滅ぼされたウガヤ王朝の元王妃で、王女である娘・アマツ姫がいたが失くしている。再生を司るグレートマザー。
邪兎(ジャト)
声 - 龍田直樹金剛国のミロク帝の手下の魍鬼の一人。兎のような外見をしている。オカマ口調の持ち主。
タタラ、諏駒禰(スクネ)[1]、徐福(じょふく)
声 - 松岡文雄徳丸完池田勝かつて栄華を極めつつも滅亡した文明の生き残りであるヒジュラ人の長老。それぞれがマダラ、聖神邪、カオスを真王となる器として見出し育てていた。
摩利迦(マリカ)
声 -古代アガルタの祭司イニシエイトの末裔となる強力な霊力者。アガルタの秘密を知っているため、ミクロ帝に目を付けられている[1]
魍鬼八大将軍

魍鬼たちの長。金剛国の将軍。ミロク帝が九鬼曼荼羅を用いて魔界より召喚した。それぞれが摩陀羅の体から奪われたチャクラを一つずつ所有している。魍鬼八大将軍は、初代ウガヤ王に封印された八つ首の竜のそれぞれの頭の化身であるため、契約によってミロク帝に形式上は従ってはいるが、潜在的にはマダラによって倒され、チャクラとともに霊性をマダラに吸収されて、影王がマダラに勝利する形で九龍曼荼羅を完成させて影王の下で八つ首の竜に戻ることを望んでいる。魍鬼八大将軍がどこか死に急いでいるようにミロク帝が感じたのはこの為[2]
禍耳幽羅(カジューラ)
異常に発達した聴覚で周囲を把握できる。実体は無数の群れをなす蝙蝠に似た魍鬼。必殺技は敵の霊力を封じ、ギミックも使えなくさせる濁骸瘴波(ダクガイショウハ)。耳のチャクラを持つ。
闇界睨魔(オンカイギョーマ)
巨大な眼球に触手が生えた形態をしている。風姫の村を支配していた。必殺技は全身を覆い隠す「邪雲」と攻撃用の「球電」。魔界での姿は片目を包帯で隠しローブを羽織った老人。目のチャクラを持つ。
淒斬刃双臀 拿髏(セイザンパソウビ ナロ)
声 - 田中和実
淒斬刃双臀 拿穢(セイザンパソウビ ナエ)
声 - 小林通孝拿髏と拿穢は合体して淒斬刃双臀となる。拿髏は左腕の、拿穢は右腕のチャクラを持つ。拿髏(ナロ)、拿穢(ナエ)の名称は、「右」「左」の文字がもとになっており、それぞれを崩して「右→ナロ」「左→ナエ」となる。


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