魍魎戦記MADARAシリーズ
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『魍魎戦記MADARAシリーズ』(もうりょうせんきマダラシリーズ)は、『魍魎戦記MADARA』(原作・大塚英志、画・田島昭宇)に端を発する一連の作品群である。漫画、小説、コンピュータRPG、OVA、ラジオドラマ(CDドラマ)に展開するメディアミックス作品群。

『魍魎戦記MADARAシリーズ』(以下、MADARAシリーズと略記)は、様々なメディアで展開される108編の物語により構成される膨大な作品群で、基となる「始まりの大陸」での物語と、メインとなるキャラクター達が転生した様々な時代の物語からなる。全ての物語が語られているわけではなく、未完のものが多い。目次

1 概要

2 MADARA・SAGA

3 転生する登場キャラクター

3.1 二天童子

3.2 妣

3.3 魍鬼八大将軍


4 キーアイテム

5 関連作品

5.1 コミック

5.1.1 幼稚園戦記

5.1.2 公認海賊本

5.1.3 魍魎戦記MADARA 公式サイドストーリー

5.1.4 MADARA以外の関連コミック


5.2 小説

5.3 CD

5.4 コンピュータゲームおよび関連作品

5.4.1 ゲーム関連書籍


5.5 OVA

5.6 その他


6 関連誌

7 関連する作家・漫画家

7.1 名義


8 脚注

概要

漫画『魍魎戦記MADARA』(後に他のMADARAシリーズ作品と区別するため『摩陀羅壱』と呼ばれることがある)は、「始まりの大陸」を舞台に、光の皇子・摩陀羅が麒麟やカオス、聖神邪などの仲間たちとともに、恐怖政治を行う金剛国の魔王ミロク帝の軍勢と戦う物語である。摩陀羅が来世に去った後、摩陀羅の仲間たちのそれぞれの旅立ちが描かれた短編『MADARA青』や『風になるまで』が、後にコミック『魍魎戦記MADARA転生編』に収録されている。また、摩陀羅壱を原作としたファミリーコンピュータ用ゲームソフト『魍魎戦記MADARA』(コナミ)が作られた。

漫画『魍魎戦記MADARA摩陀羅弐』では、日本をモチーフとした「耶倭土」と呼ばれる島国に舞台を移し、最初の物語で摩陀羅と戦った敵であった、影王や魍鬼八大将軍の蛇括神ヒョウブが転生した姿である伐叉羅や獅子丸をメインとして物語が進む。

『摩陀羅壱』の時代から直接続く時代の物語となる、漫画『魍魎戦記MADARA赤(もうりょうせんきマダラ・ラサ)』では、摩陀羅が去った後に「失われた大陸」フダラク大陸へ渡った聖神邪(ユダヤ)を核に物語が進む。タイトルの赤(ラサ)は赤い砂に覆われたフダラク大陸と、聖神邪(ユダヤ)が赤の戦士と位置づけられていることによる。『魍魎戦記MADARA赤』のプレストーリーである短編『ゲド・ユダヤ伝』が、後にコミック『MADARA転生編』に収録されている。

小説『死海のギルガメシュ』とそれに関連する作品群では、死海付近を舞台とし、聖神邪(ユダヤ)とカオスの因縁と、摩陀羅の転生であるコケバを中心に物語が進む。後に『MADARA外伝 死海のギルガメシュ』として花津美子によって漫画化された。

それぞれの作品には、公開された設定集と、周辺作品群が置かれ、物語の周辺をフォローした。たとえば、大塚英志原作、花津美子の画による漫画『ギルガメシュ・サーガ』はカオスと聖神邪(ユダヤ)を主人公とした物語であり、摩陀羅を主軸とする作品の外伝的な位置付けである。星樹による漫画『MADARA四神編』は、摩陀羅の転生である神代斑が主人公で、スーパーファミコン版ゲーム『魍魎戦記MADARA2』と関連する物語となった。これらのサイドストーリーを含めた多くの物語は、神話や伝説を取り入れた複雑な設定を背景とし、主要な登場人物が転生し、それぞれの物語を築いていく。MADARAシリーズの各作品への展開が進むにつれて、「アガルタ」と呼ばれる神々の異世界と、その支配によってそれぞれのキャラクターに定められた宿命が生み出す、逃れられない宿命に翻弄され苦闘する人間の物語という側面が強くなっていった。また、『海賊本』と称したアンソロジーコミックが作られている。

ラジオドラマ『MADARA転生編』(文化放送)では、舞台を現代日本に移し、ミロクや影王、聖神邪(ユダヤ)や麒麟の転生したキャラクターが、それぞれの宿命に影響を受けながら、様々な事件に遭遇する。この作品では、MADARAシリーズ中期以降において主役の座に落ち着いた聖神邪(ユダヤ)が転生した姿である犬彦綬陀矢と、麒麟の転生である伏姫輝燐を中心に物語が進む。物語冒頭が『MADARA転生編』(画・田島昭宇)、中盤以降が『MADARA影(マダラ・シャドウ)』(画・高橋明)としてそれぞれ漫画化されたが、ともに未完である。

更に『転生編』の物語は、小説『MADARA MILLENNIUM』(大塚英志、1999年)によって結末に向かい始めたかのように見えたが、同作は第1巻のみが刊行された状態のまま、その後日譚である小説『摩陀羅天使篇』(大塚英志)の方が先に展開することとなる。

『天使篇』は、『転生編』での物語、ひいてはMADARAシリーズの108の物語が全て完結した後の物語とされ、聖神邪(ユダヤ)の転生である犬彦綬陀矢を中心に物語が綴られる。その他主要な登場人物の殆どが『転生編』から引き継がれているが、当時『転生編』は未完であったにもかかわらず、その結末において彼らはミロクやアガルタとの最終決戦に敗れ、それまで転生によって受け継いできた記憶と力を失ってしまったという設定が先行した状態で執筆が開始された。現在、第3巻まで刊行された状態で未完のまま。

一方、長らく未完であった『転生編』の物語は、小説『僕は天使の羽根を踏まない』(大塚英志、2003年)として新たに書き直されることで完結を果たし、同作はMADARAシリーズの108の物語の完結編と位置付けられた。
MADARA・SAGA

MADARAシリーズは構想上、8編の本編と100編の外伝による108編の物語で構成されている。様々な時代や様々な舞台で展開して時には時間を遡って、それぞれの話が交錯している。また「MADARA・SAGA」は舞台となる場所によって大きく分類されている。ショートエピソードの場合、108編の中の1編の中の小さなエピソードの1つという扱いの場合もある。メディア展開による差異などはパラレルとして別の1編とする場合もあれば、同じ1編の異伝とする場合もある。

本編にあたる8編は『壱』、『赤』、『弐』、『転生編』など。(残りは不明)
始まりの大陸神話群


アガルタ編 - 大洪水によって文明が滅びる前に存在した、アガルタの知識や技術を得ていたある国の物語。

初代ウガヤ王編 - 「壱」の約3000年前。マダラの前世である初代ウガヤ王が、神剣クサナギを持って、魍鬼八大将軍の前身の集合体である巨大な八つ首の竜と戦う。
[1]

摩陀羅壱

妖血淵の魔物 - マダラが幼かった頃の、マダラやキリン、沙門らのストーリー。

二天童児譚 - マダラが行方不明になった間の聖神邪とカオスの物語。

大金剛輪編 - PC98用アドベンチャーゲーム。


女禍の大洪水編 - 「壱」の千数百年後、皇帝女禍が千年王国を滅ぼし、「女禍の大洪水」と呼ばれる大災害が起こる。これにより始まりの大陸はフダラク大陸や耶倭土などに分断される。

ガンダーラ編
マダラが去った後、マダラを探し求めて旅立ったカオスと、千年王国を治めるロキが描かれる[2]

MADARA青AO

失われた大陸神話群
フダラク大陸は始まりの大陸の東に位置する。

アトランティス消滅編 - 聖剣スターメーカーを持った勇者ミロクが99頭の不滅竜たちと共に、黄地の大陸を支配するアガルタと戦いフダラクの初代王となった。黄地の大陸ではミロクの一族と共に人々がアガルタに対して反乱を起こし、それを重く見たアガルタは大洪水を起こして文明を根絶した。

ミロク伝説編 - 「弐」のバサラは、時空を越えて過去のフダラク大陸のミロクの里に流れ着き、ウズメという名の少女に発見される。ウズメの兄は里に代々伝わる勇者の称号であるミロクの名を持ち、勇者ミロクとなった者は後継者を見つけた後にフダラクのミロク王家に仕える掟がある。ミロクはバサラに勇者ミロクの名と称号を譲り渡し、開祖ミロクのミロク王家の血が途絶え諸侯が乱立するフダラクの統一王となる野心を抱いて旅立つ。[3]

勇者ミロク編 - 勇者ミロクの名を受け継いだバサラ。後にフダラクのナーガ国の軍を掌握してミロク一族と共に海を渡り、ウガヤ王朝を征服して金剛国を建国しミロク帝を名乗る。ミロク帝は後に、ホウライの炎の回廊を落城させた際にミロクの霊性に憑かれ「壱」のミロク帝となる。[4]

ゲド・ユダヤ伝

風になるまで


魍魎戦記MADARA赤

ギルガメシュ・サーガ


エデンのギルガメシュ

「ギルガメシュ・サーガ」「MADARA青」。


死海のギルガメシュ - 「エデンのギルガメシュ」の百年後、聖神邪(ユダヤ)は別れたカオスやジャミラと再会することになる。

蒼の漂泊者

種痘師リンガ - 聖神邪(ユダヤ)による3度目のカオス殺しの物語。

左手のカオス - 聖神邪(ユダヤ)による6度目のカオス殺しの物語。


耶倭土神話群
耶倭土は始まりの大陸の一部として東端に位置していたが「女禍の大洪水」によって分断されて、フダラク大陸と海を隔てた島国になっている。

徐福渡来編 - 「女禍の大洪水」の後、白沢と一体化している徐福は、麒麟という名の少女(サクヤの転生である麒麟比丘尼)らと共に耶倭土に渡り、八体の耶倭土旧神(魍鬼八大将軍の転生)の封印などを行う。

甲賀三郎異聞 - 甲賀三郎の過去と、バサラ誕生にまつわるストーリー。

魍魎戦記MADARA摩陀羅弐

幻王朝影帝編 - 「弐」の十数年後、大陸の統一王朝「幻」の影帝が耶倭土を征服する。獅子丸と契って生まれた息子が8人の転生戦士の一人だと信じる白不浄は、影帝が影王か摩陀羅ではないかと考え、影王なら殺し摩陀羅なら仕えるよう息子の綺羅丸に言って送り出す。[5]

日本神話群


誕生編

四神編 - 現代日本と「壱」と「弐」を併せたパラレルワールド的な多層次元にある異世界が舞台で、4人のマダラや影王の霊性を持つ者が登場する。


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