「魅せられて」
ジュディ・オング の シングル
B面クレタ島の夜明け
リリース1979年2月25日
規格EP
録音1978年12月末[1]
ジャンル歌謡曲
時間3分41秒
レーベルCBS・ソニー
作詞・作曲阿木燿子(作詞)
筒美京平(作曲・編曲)
プロデュース酒井政利
ゴールドディスク
2ミリオン
第21回日本レコード大賞・大賞、作曲賞(中山晋平賞)
第12回日本作詩大賞・大賞
第8回FNS歌謡祭・最優秀歌唱賞
第8回東京音楽祭国内大会・ゴールデンカナリー賞
第8回東京音楽祭世界大会・銅賞
チャート最高順位
週間1位(9週連続、オリコン)[2]
1979年5月度月間1位(オリコン)[3]
1979年6月度月間1位(オリコン)[3]
1979年度年間2位(オリコン)[3]
4位(ザ・ベストテン)
ジュディ・オング シングル 年表
夜がクスクス
ミュージックビデオ
ジュディ・オング「魅せられて ?2022 special version?」 - YouTube
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「エーゲ海のテーマ?魅せられて」(エーゲかいのテーマ みせられて、中国語タイトル:愛的迷戀、英語タイトル:Love Is Calling Me)は、1979年2月25日に発売されたジュディ・オングのシングル。 オリコンの集計で123.5万枚[2]、累計で200万枚[4]のセールスを記録し、ジュディ・オングの代表曲の一つである[5]。 B面の「クレタ島の夜明け」とともにエーゲ海の風光を題材にした曲であり、歌詞にもエーゲ海 (Aegean) が登場する。 下着メーカーワコールのCMソングで、映像には後にイタリア国会議員となるポルノ女優、チッチョリーナが出演[6]、日伊合作映画『エーゲ海に捧ぐ』のシーンが使われていたことがあった[7]。楽曲は酒井政利が1977年8月電通主催の「南太平洋 裸足の旅」にて旅を共にした池田満寿夫と意気投合し、「エーゲ海に捧ぐ」のCMソングとして考えたという[8]。CMソングは阿木燿子が作詞、筒美京平が作曲して完成した3曲の候補曲の中から1978年12月19日に選定、阿木の要望により曲名が「魅せられて」に決まり、1979年1月9日に副題が「エーゲ海のテーマ」と決定した[1]。ジュディによると、楽曲製作の際に電通が「無名の人にしたい」というのをディレクターの酒井政利がジュディに歌わせたいから「名前を出さなきゃいいじゃない」と言って初めは覆面歌手扱いであり、CMが流れると皆さんレコード店に行って「何とかエージアって誰が歌っているのか」っていう声がソニーにも返ってきて、電通からのOKも出て正式に名前が解禁になったと述べている[9]。 歌唱時は、両手を広げると裾から手首まで袖が扇状に広がる純白のドレスを着用した[5]。本人がテレビ番組で語ったところによると、このドレスはエーゲ海の映像を映すための「スクリーンドレス」としてデザインされたが(ダイアナ・ロスが来日公演で袖に映していたのがヒント[10][11])、フジテレビ系『ミュージックフェア』での発表時に映像が間に合わなかったという。そして急遽、逆にバックから光を当てる演出に変更したら大反響で、定番にしたという[10]。『NHK紅白歌合戦』でもこの衣裳で歌唱し、現在でも彼女は「魅せられて」をステージで歌唱する際に必ずこの衣裳を着用する。現在では、手首に芯を取り付け、袖に筋を入れた鳥の翼のように広がるものにバージョンアップされたもの(通称「“スーパー”魅せられて」、ジュディ本人談)などが使用されている。なお2009年12月31日の『年越し雑学王』で、年越しのカウントダウンと同時にこの曲を生放送で披露し、2010年になったと同時に衣装に『あけましておめでとうございます』のメッセージ入りの映像が映し出される演出が行なわれ、番組内で本人が初めてスクリーンとして使用したと語っている。 オリコン調べの週間チャートでも9週連続で1位を獲得し、1979年の年間シングルチャートでは第2位を獲得した(同年第1位は渥美二郎の「夢追い酒」)[3]。また『不二家歌謡ベストテン』では、9週1位を達成した。1979年大晦日、TBSテレビ系列生放送の『第21回日本レコード大賞』では大賞を受賞。ジュディ本人およびソニーにとって、初めてのレコード大賞獲得ともなった。この年は、下馬評が高くそれまで賞レースをリードしていた、西城秀樹の「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」が、外国作品のカバーであったことを理由にレコ大にノミネートされなかったことも、受賞の追い風となった。なお、レコ大の後に初出場した『第30回NHK紅白歌合戦』では、上述の白い衣装で歌った。さらに、ジュディがTBS系列音楽番組『ザ・ベストテン』で、唯一披露した曲でもある。 同曲が大ヒットしていた最中、TBS系バラエティ番組『8時だヨ!全員集合』では、ザ・ドリフターズのメンバー・志村けんが、「魅せられて」のイントロが流れると、志村自ら大きな白い布を身に纏いながら突如登場し、その都度ドリフのリーダー・いかりや長介に怒鳴られるというコントを演じていた。この志村のコメディに観客やテレビ視聴者だった、当時の子供達からは大いに受けていたという。
解説