鬼灯の冷徹
ジャンルダーク・ファンタジー
ブラック・コメディ
漫画
作者江口夏実
出版社講談社
掲載誌モーニング
レーベルモーニングKC
発表号2011年14号 - 2020年6号
巻数全31巻
話数全271話
漫画:鬼灯の冷徹 シロの足跡
原作・原案など監修:江口夏実
作画柴もなか
出版社講談社
掲載誌なかよし
レーベルKCデラックス なかよし
発表号2016年1月号 - 2020年5月号
巻数全5巻
話数全55話
アニメ
原作江口夏実
監督鏑木ひろ
シリーズ構成後藤みどり
キャラクターデザイン加藤寛崇
音楽TOMISIRO
『鬼灯の冷徹』(ほおずきのれいてつ)は、江口夏実による日本の漫画作品。『モーニング』(講談社)にて2011年14号から2020年6号まで連載された。「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」で1位を受賞した。2022年3月時点で累計部数は1500万部を記録している[1]。2021年7月、第52回星雲賞コミック部門を受賞[2]。
本作は日本の地獄の住人たちを中心としたブラック・コメディ漫画。それ以外にも神話・御伽噺・怪談などの登場人物が多数出演しており、日本に限らず海外の悪魔・妖怪なども登場する。 本作の作者である江口は、両親の影響もあり『ゲゲゲの鬼太郎』や『悪魔くん』、『笑ゥせぇるすまん』、そして『まんが日本昔ばなし』などに親しんでいた[3]。江口はナタリーとのインタビューの中で、「母が少女漫画がダメで、父はバトル漫画を好まず、二人そろって妖怪の漫画なら見てもいいよといわれた」と幼少期について振り返っている[3]。江口の母は古典文学の教師だったため、神話や民話についても触れる機会が多く、『水木しげるの妖怪101ばなし』といった書籍を読む機会もあった[3]。江口はナタリーとのインタビューの中で、『ゲゲゲの鬼太郎』の影響が大きいことを認めており、「おどろおどろしくもかわいらしく、毎回様々なキャラクターが出てくるので、退屈せず楽しめた」と振り返っている[3]。江口は非ホラー作品からも影響を受けていることを認めており、特に『ドラえもん』については、教育的な要素の強いアニメ版と狂気的な要素をもつ原作との対比が、鬼灯に影響を与えているとしているほか[3]、毎回最初のページ扉絵を設ける手法も本作に取り入れている。 高校で進路を決める際、江口は絵が好きだったことから美大へ行くことへ決め、日本の伝統美術に興味を抱いていたことから、日本画を専攻した[4]。モチーフの並べ方や陰影の使い方、カラリングなどは日本画からの影響によるものであり、着物を着たキャラクターの構図は上村松園の女性図を参考としているほか、武将や着流しの男性は月岡芳年の作品をモデルとしている[5]。また、江口はコンピュータゲーム『大神』を通じて古事記にも親しんでおり、古事記に登場する神々の人間臭さに親しみを感じていた[6]。
作品背景