高野山
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「高野山」のその他の用法については「高野山 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
壇上伽藍壇上伽藍 不動堂(国宝).mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left} 高野山

高野山(こうやさん)は、和歌山県北部、和歌山県伊都郡高野町にある地域の名称である[1]。周囲を1,000m級の山々に囲まれた標高約800mの山上盆地に町並みが広がる。

「高野"山"」という名ではあるものの、地理学上の山ではない。高野山内は「一山境内地」といわれ高野山全域が寺の境内地とされ、境内の中に発展した町であり、元来は高野山全体と金剛峯寺は同義である[2]。そのため高野山内の歴史伽藍文化財関連については、金剛峯寺で詳述している。

平安時代弘仁7年(816年)に嵯峨天皇から空海(弘法大師)が下賜され、修禅の道場として開いた日本仏教における聖地の1つである。

現在は「壇上伽藍」と呼ばれる根本道場を中心とする宗教都市を形成している。山内の寺院数は高野山真言宗総本山金剛峯寺(山号は高野山)、大本山宝寿院のほか、子院が117か寺に及び、その約半数が宿坊を兼ねている[3]

2004年(平成16年)7月7日高野山町石道と金剛峯寺境内(6地区)、建造物12件が熊野吉野大峯と共に『紀伊山地の霊場と参詣道』としてユネスコ世界遺産に登録された[4]。さらに2016年(平成28年)10月24日、高野参詣道(町石道を含み登録名称変更)として黒河道女人道京大坂道不動坂三谷坂丹生酒殿神社含む)が世界遺産に追加登録された。
地理

高野山
雨温図説明

123456789101112
  83 3-4  95 4-4  144 9-1  137 154  177 199  265 2314  223 2618  173 2718  213 2415  158 178  105 123  74 6-2
気温(°C)
総降水量(mm)
出典:日本国気象庁1981-2010年平年値

インペリアル換算
123456789101112
  3.3 3824  3.8 4025  5.7 4730  5.4 5938  7 6747  10 7356  8.8 7965  6.8 8165  8.4 7459  6.2 6347  4.1 5337  2.9 4328
気温(°F)
総降水量(in)

高野山という名称の単独の峰はない。地名としての「高野山」とは、八葉の峰(今来峰・宝珠峰・鉢伏山・弁天岳・姑射山・転軸山・楊柳山・摩尼山)と呼ばれる峰々に囲まれた盆地状の平地の地域を指す(行政上の字名としての「高野山」(郵便番号は648-0211)もおおよそこれと同じ地域である)。8つの峰々に囲まれているその地形は「の花が開いたような」と形容されており、仏教の聖地としては両界曼荼羅のうちの胎蔵曼荼羅の「中台八葉院」に擬せられている[5]。転軸山・楊柳山・摩尼山の三山を高野三山という。
気候

金剛峯寺境内にあるアメダスの観測値で年平均降水量2003.1mm。年平均気温は11.1℃と大阪管区気象台より6℃低い。一般的に温暖な地域が多い和歌山県としては異例で、冬の寒さが厳しく、1月の平均気温は?0.3℃と氷点下になる。極値は最高33.7℃(2014年7月26日)、最低?13.4℃(1981年2月28日)[6]

高野山(1991年 - 2020年)の気候
月1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月年
最高気温記録 °C (°F)15.1
(59.2)17.9
(64.2)20.2
(68.4)26.5
(79.7)29.6
(85.3)31.1
(88)33.7
(92.7)33.2
(91.8)31.1
(88)27.2
(81)22.3
(72.1)19.7
(67.5)33.7
(92.7)
平均最高気温 °C (°F)3.4
(38.1)4.8
(40.6)9.2
(48.6)15.1
(59.2)20.1
(68.2)22.8
(73)26.6
(79.9)27.8
(82)23.7
(74.7)17.8
(64)12.2
(54)6.3
(43.3)15.8
(60.4)
日平均気温 °C (°F)?0.3
(31.5)0.4
(32.7)4.0
(39.2)9.4
(48.9)14.4
(57.9)18.1
(64.6)22.1
(71.8)22.8
(73)19.1
(66.4)13.2
(55.8)7.5
(45.5)2.2
(36)11.1
(52)
平均最低気温 °C (°F)?4.0
(24.8)?3.8
(25.2)?1.0
(30.2)3.7
(38.7)8.9
(48)14.0
(57.2)18.4
(65.1)18.8
(65.8)15.3
(59.5)9.1
(48.4)3.0
(37.4)?1.6
(29.1)6.8
(44.2)
最低気温記録 °C (°F)?12.8
(9)?13.4
(7.9)?9.4
(15.1)?5.1
(22.8)?1.4
(29.5)3.4
(38.1)9.9
(49.8)11.8
(53.2)5.0
(41)?1.5
(29.3)?5.0
(23)?10.0
(14)?13.4
(7.9)
降水量 mm (inch)87.6
(3.449)97.4
(3.835)141.7
(5.579)141.5
(5.571)166.6
(6.559)260.3
(10.248)256.4
(10.094)192.5
(7.579)247.5
(9.744)203.3
(8.004)108.4
(4.268)89.3
(3.516)2,003.1
(78.862)
平均降水日数 (?1.0 mm)11.711.112.611.210.713.712.710.911.711.28.711.4137.6
平均月間日照時間82.996.7138.5176.5185.5124.9146.1166.8124.7130.6115.693.01,582.3
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[7]

主な施設・寺院

山内は「一山(いっさん)境内地」として総本山金剛峯寺の境内となっている[8]。このうち、大門地区、伽藍地区、本山地区、奥院地区、徳川家霊台地区、金剛三昧院地区の6地区が国の史跡に指定され、世界遺産の構成要素となっている[4]。多数の寺院建築が立ち並ぶが、ここでは主要な一部を紹介する[9]。詳細は金剛峯寺参照のこと。
壇上伽藍
壇上伽藍 金堂(総本堂)一般寺院でいう本堂がある伽藍地区である。国の史跡・世界遺産空海(弘法大師)が曼荼羅の思想に基づいて創建した密教伽藍の総称であり、奥の院とともに高野山の二大聖地である。金堂は高野山全体の総本堂で高野山での主な宗教行事が執り行なわれる。ほかに大塔、御影堂、不動堂などが立ち並び、不動堂は国宝に指定されている。また、弘法大師伝説のひとつである飛行三鈷杵がかかっていたとされる「三鈷の松」や、高野四郎(俗称)と呼ばれる大鐘楼も伽藍に存する。金堂と大塔への入堂は有料境内のみは無料
奥之院
一般寺院でいう墓域である。奥の院や奥ノ院と表記される場合もあるが、正確な表記は奥之院である。国の史跡・世界遺産。御廟橋の先に灯籠堂、その裏に空海の御廟がある。参道には、皇室公家大名などの墓が多数並び、その総数は正確には把握できないものの、20万基以上はあると言われている。戦国大名の6割以上の墓所がある。奥之院の入り口は2箇所ある。正式な入り口は一の橋からであるが、中の橋の前には無料大駐車場とバス停があるので、参拝者のほとんどがこちらから入る。一の橋から御廟までは約2km、中の橋からはその約半分の道のりとなっている。その途上には「弥勒石」などの七不思議と呼ばれる場所がある。
総本山金剛峯寺
金剛峯寺 主殿(本坊・県指定有形文化財)一般寺院でいう本坊である。国の史跡・世界遺産。主殿等の建物は和歌山県指定有形文化財。高野山真言宗の総本山で座主の住寺。金剛峯寺は元は高野山全体の称だが、現在金剛峯寺と呼ばれるのは明治2年(1869年)に青巌寺興山寺 (廃寺)の2つの寺院が合併したもの。


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